【事例あり】中堅社員研修とは?おすすめのテーマや必要とされる理由を解説

【事例あり】中堅社員研修とは?おすすめのテーマや必要とされる理由を解説

「中堅社員研修とはどのような研修なの?」
「自社で実施したいけれど、どのようなテーマを設定すればよいの?」

このような疑問をお持ちの方もいるでしょう。

中堅社員研修とは、入社数年目から管理職候補層までの社員を対象に、組織の中核人材として必要なスキルや考え方を身につけるための研修です。

中堅社員は、現場の実務を担うだけでなく、若手社員の育成やチームの成果向上にも関わる存在です。そのため、役割の変化に応じたスキル習得や視野の拡大が求められます。

本記事では、中堅社員研修の定義や目的、中堅社員に求められる役割、おすすめの研修テーマを事例とともに解説します。

この記事でわかる内容
中堅社員研修の目的
中堅社員に求められる役割・スキル
中堅社員研修でおすすめのテーマ7選【事例あり】

この記事を読めば、自社に合った中堅社員研修を企画でき、中堅層の成長を組織の成果に結びつけられるようになります。

「情報リテラシーの高い人材を育成したい」「判断力や発信力を備えた中堅社員を増やしたい」と考えている企業は、「日経電子版 法人契約」を利用するのも選択肢の一つです。

日経電子版を人材育成施策として取り入れれば、日々のニュースを通じて情報収集力や情報リテラシーを高められます。また、経済・業界動向を踏まえて自分なりの考えを整理・発信する習慣が身につくため、判断力や発信力の向上も期待できます。

日経電子版を活用した人材育成の具体例や導入企業の事例については、以下の資料で詳しく紹介しています。1分ほどでダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

1. 中堅社員研修とは?組織の中核人材を育成する目的の研修

中堅社員研修とは、入社数年目の社員が現場の中心人材として活躍するために必要な知識やスキル、考え方を身につける研修のことです。

単なるスキルアップではなく、組織の中核を担う立場としての自覚と行動を育てることが目的です。若手の指導役や管理職への橋渡し役として一段成長するためのプログラムとして位置付けられます。

一般的には入社5年目〜10年目の社員を対象としますが、年次よりも「組織の中核として機能する役割を担う段階に入っているか」が選定の指標となります。

なお、中堅社員研修は人材育成施策の一部です。人材育成の全体像から立ち返って整理したい方は、以下の関連記事もあわせてご覧ください。

関連記事:人材育成とは?目的や実施するうえで大切なこと、成功事例も解説

2. 中堅社員に求められる役割・スキル

中堅社員は、現場の中核として複数の役割を同時に担うため、幅広い視点と多面的なスキルが求められます。代表的な役割・スキルは以下の5つです。

中堅社員に求められる役割・スキル
業務の中核を担う
若手社員の育成・指導
チームのまとめ役
上司の補佐
業務改善の推進

それぞれの役割について、順番に見ていきましょう。

業務の中核を担う

中堅社員に求められるのは、現場の業務遂行の中心として安定した成果を出すことです。

入社数年で実務経験を積み、自部署の主要業務を一通り遂行できる段階に入った中堅社員は、現場のメインプレーヤーとして組織の成果を牽引する役割を担います。新人や若手社員が困ったときには相談相手となり、培ってきた業務知識や判断力を生かして適切なアドバイスやサポートすることも期待されます。

また、自身の担当業務を確実に遂行するだけでなく、チーム全体の進捗や課題にも目を向け、状況に応じて周囲を支援する姿勢も重要です。

若手社員の育成・指導

中堅社員には、若手社員の育成・指導を担う役割もあります。

管理職が組織全体のマネジメントに専念するなか、現場での日常的な指導やフィードバック、相談対応を中堅社員が担うケースが一般的です。

若手社員にとって、年齢が近い中堅社員は相談しやすい存在であり、その関わり方が若手の定着や成長スピードにも影響します。

チームのまとめ役

チームの結束を高め、メンバー同士の連携を促す「まとめ役」としての役割も中堅社員には期待されます。

上司と若手の間に位置する立場として、メンバー間のコミュニケーションを円滑にし、意見の対立や認識のズレを調整する場面が増えていきます。

チーム全体が同じ方向を向いて動けるよう、対話の質を高め、心理的安全性のある雰囲気作りを意識しなければなりません。

上司の補佐

中堅社員は、管理職の補佐役として組織運営をサポートする役割も担います。

上司が判断に迷う場面で現場の情報を整理して伝えたり、上司不在時にチーム内の意思決定や業務調整を担ったりと、管理職の業務を支える立場として動きます。

上司の補佐を務めるうえで必要なのは、担当業務だけでなく部署全体や会社全体を見渡す視点と判断力です。

現場で起きている課題やメンバーの状況を把握しながら、組織全体の目標達成に向けて行動する姿勢が求められます。

業務改善の推進

現場の業務を熟知した中堅社員は、業務改善を推進する役目もあります。

日々の業務のなかで非効率な作業や改善余地のある仕組みを発見し、解決策を提案・実行する力が求められます。具体的には、新人や若手社員では気づきにくい現場の課題を、業務経験を積んだ中堅社員が言語化し、改善につなげることが重要です。

業務改善を推進する姿勢は、組織の継続的な成長を支える原動力となります。

3. 中堅社員研修が必要とされる背景

中堅社員研修が改めて注目される背景には、企業を取り巻く環境の変化や人材育成に関する課題があります。特に近年は人材不足や働き方の多様化が進み、中堅社員に求められる役割がこれまで以上に大きくなっています。

主な背景は以下の3つです。

中堅社員研修が必要とされる背景
若手社員の定着率を向上させるため
管理職候補を計画的に育成するため
組織全体の生産性を向上させるため

順番に解説します。

若手社員の定着率を向上させるため

中堅社員研修が必要とされる理由は、若手社員の定着率向上を実現するためです。

厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」によると、新規大卒就職者の3年以内離職率は3割を超える水準で推移しています。同じく厚生労働省が公表している「若者の離職理由」の資料によると、若手が前職を離職する決め手になったのは「仕事上のストレスが大きい」「給与や労働環境に不満がある」「会社の将来性・安定性に期待が持てない」といった理由でした。

資料では「仕事上のストレス」の具体的な要因までは示されていませんでしたが、人間関係の悩みやコミュニケーション不足、相談しにくい職場環境などが背景にある可能性も考えられます。こうした課題を解消するためにも、中堅社員による適切なサポートや指導が重要です。

管理職候補を計画的に育成するため

中堅社員研修は、次世代の管理職候補を計画的に育成するための施策でもあります。

中堅社員は、現場の実務担当者から管理職へと役割が変化する過渡期に位置する存在です。

管理職になってから初めてマネジメントを学ぶのではなく、中堅社員の段階から段階的に育成すれば、役職昇進後のギャップを減らしやすくなります。本人も管理職としての役割をイメージしながら成長できるため、スムーズなキャリア形成が可能です。

以下の記事では、管理職研修について詳しく解説しています。管理職研修が必要とされる背景やおすすめの研修テーマも紹介しているので、参考にしてみてください。

管理職研修でおすすめの内容は?成果を高めるポイントや注意点を解説

組織全体の生産性を向上させるため

中堅社員研修は、組織全体の生産性向上にも直結します。

中堅層は、自分自身のパフォーマンス向上だけでなく、部下や同僚への好影響も大きく、組織全体の成果を底上げする存在です。組織の中核を担う中堅社員のスキルや視野が広がれば、業務効率の改善やチーム内のコミュニケーション活性化といった効果が同時に生まれやすくなります。

中堅社員の育成を経営課題として位置付けず、その場しのぎの育成に終始していては、組織力の向上は期待できません。計画的に研修を実施している企業ほど、人材の成長を組織全体の成果へ結び付けやすいと言えます。

4. 中堅社員研修でおすすめのテーマ7選【事例あり】

中堅社員研修で扱うテーマは多岐にわたりますが、自社の課題や中堅社員の役割に合わせて選ぶことが大切です。

代表的なおすすめテーマは以下の7つです。

中堅社員研修でおすすめのテーマ7選【事例あり】
リーダーシップ研修
部下育成・OJTトレーナー研修
問題解決・ロジカルシンキング研修
コミュニケーション・ファシリテーション研修
グループワーク型研修
リスキリング研修
AI・デジタル活用研修

それぞれの研修内容を詳しく見ていきましょう。

なお、近年の人材育成のトレンドや新しい研修テーマもあわせて知りたい方は、以下の関連記事も参考にしてみてください。

人材育成の最新トレンド7選!導入事例や取り組むうえで大切なことを解説

リーダーシップ研修

リーダーシップ研修は、中堅社員に次世代リーダーとしての視座と行動を学んでもらう研修です。

中堅期はプレイヤーからリーダーへと役割が変化する過渡期にあたり、自部署の業務遂行だけでなく、チームや組織の成果を引き上げる視点が求められます。「自分が成果を出す」から「チームで成果を出す」への意識転換を促す内容が中心です。

具体的には、リーダーシップの発揮方法やメンバーへの働きかけ方、目標達成に向けたチームマネジメントなどを学びます。

また、ケーススタディやグループワークを通じて、自ら考え行動するリーダーとしての姿勢を身につける内容も多く取り入れられています。

以下の記事では、次世代リーダー育成の目的や次世代リーダーに求められるスキルや資質を解説しています。リーダー研修の内容を決めるうえで参考になる内容なので、あわせてご覧ください。

関連記事:【事例あり】次世代リーダー育成とは?育成方法や導入事例、成功させるポイントを解説

部下育成・OJTトレーナー研修

部下育成・OJTトレーナー研修は、若手社員の指導力を体系的に学ぶ研修です。

中堅社員はOJTトレーナーとして若手の指導を担う場面が増えますが、自分が受けてきた指導を再現するだけでは、属人的な育成になりがちです。そのため、指導の基本原則や効果的な関わり方を学び、再現性のある育成スキルを身につけることが重要です。

若手・新人の育成を担う立場として、新入社員研修の設計を理解しておくと指導の精度が高まります。

具体的には、以下のような内容を学びます。

テーマ 主な内容
傾聴スキル ・相手の話を引き出す質問方法
・信頼関係を構築するコミュニケーション
フィードバックスキル ・行動改善につながる伝え方
・相手の成長を促すフィードバック方法
コーチング ・主体性を引き出す関わり方
・目標達成を支援する質問技法
指導計画の立て方 ・OJT計画の作成方法
・育成目標の設定方法

受講者同士で指導方法や育成事例を共有すれば、社内の育成ノウハウの蓄積にもつながります。

問題解決・ロジカルシンキング研修

問題解決・ロジカルシンキング研修は、現場で発生する課題を構造的に整理し、解決へ導く思考力を身につける研修です。

思考力が鍛えられた中堅社員は、上司や経営層に対しても根拠を持った提案ができるようになります。感覚や経験則だけに頼ると改善案が場当たり的になりやすいため、論理的に考える思考フレームを身につけておくことが大切です。

研修では、以下のようなビジネスフレームの活用方法を学びます。

テーマ 主な内容
ロジカルシンキング ・物事を筋道立てて考える方法
・原因と結果を整理して課題を分析する手法
仮説思考 ・限られた情報から仮説を立てる方法
・検証を繰り返して課題解決につなげる考え方
MECE ・漏れなくダブりなく整理する手法
・課題や要因を体系的に分解する方法
ピラミッドストラクチャー ・結論から伝える論理構成の作り方
・相手に分かりやすく説明する技術

カリキュラムを設計する際は、自社の業務課題をテーマにしたワークショップ形式を取り入れるのがおすすめです。実際の業務に近いテーマで考えることで、学んだ内容を現場で活用しやすくなり、研修効果の定着にもつながります。

「中堅社員の思考力や判断力を高めたい」「現場の課題を経営視点で整理できる人材を育てたい」とお考えの企業には、人材育成施策の一環として「日経電子版 法人契約」を活用する選択肢もあります。

社員が日々の経済・業界ニュースに触れられるため、社会や市場の変化を踏まえた判断がしやすくなり、自分なりの考えを整理して発信する力が育ちます。

日経電子版を活用した人材育成の具体例は「お役立ち資料」で詳しく紹介しています。1分ほどでダウンロードできますので、ご覧ください。

株式会社湖池屋では、管理職を対象に日経電子版Pro(法人向けプラン)を導入し、社会や業界の変化を自社経営に結び付けて考える力の育成に取り組みました。

記事共有や議論を通じて共通の情報基盤を構築した結果、異業種の事例や社会動向を経営判断や業務改善に活かす視点が養われ、管理職の視座向上につながっています。

>>「思考のトレーニング」を重ねて視座を一段高い場所へ|株式会社湖池屋

株式会社ランドネットでは、中堅管理職を含む全社員を対象に日経電子版を導入し、毎朝の記事共有や意見交換を実施しています。社会・経済の動向を踏まえて考え、自分の意見を発信する機会を設けることで、判断力の向上を図りました。

多角的に物事を捉える力が養われ、意思決定や社内コミュニケーションの質向上につながっています。

>>朝の読み合わせが生む全社の思考と対話の変化|株式会社ランドネット

コミュニケーション・ファシリテーション研修

コミュニケーション・ファシリテーション研修は、対話スキルを身につける研修です。

中堅社員は、上司や若手、他部署、顧客といった多様な相手とのやり取りが増えるため、伝える力と相手の意見や考えを引き出す力の両方が求められます。

具体的には、以下のような内容を学びます。

テーマ 主な内容
プレゼンテーション ・分かりやすく伝える構成の作り方
・相手に伝わる話し方や資料作成のポイント
ネゴシエーション ・双方が納得できる合意形成の進め方
・利害関係を調整する交渉スキル
ファシリテーション ・会議を円滑に進行する方法
・参加者の意見を引き出し議論を整理する技術

研修では、説明や傾聴、質問、フィードバック、合意形成といったスキルを実践的に学びます。グループワークやロールプレイを通じて、現場ですぐに活用できるコミュニケーション力を身につけられるのが特徴です。

対話の質が変われば、チーム内外の連携が円滑になり、組織全体の生産性向上にもつながります。

グループワーク型研修

グループワーク型研修は、受講者同士の対話やワークを通じて学びを深める参加型の研修です。

講師の話を一方的に聞くだけでなく、他社や他部署の中堅社員と意見を交わす経験が、自分のマネジメントや指導方法を見直すきっかけになります。また、受講者同士の悩みや工夫を共有すれば、自社内では得られない新たな視点や気付きを得られるのも特徴です。

事例として、複数企業の中堅社員が集まる公開研修や、自社の課題をテーマにした合宿型研修が採用されています。

参加型の学びは、研修内容の定着率を高め、現場での行動変化にもつながりやすいです。

リスキリング研修

リスキリング研修は、業務や働き方の変化に対応するため、新たな知識・スキルを学び直す研修です。

AIやデジタル技術の進化、ビジネスモデルの変化により、中堅社員が入社時に身につけたスキルだけでは対応しきれない場面が増えています。データ分析やデジタルマーケティング、新しい職務領域などを学び直す機会の整備が必要です。

リスキリングは個人任せにせず、組織として支える仕組みを整えることが、定着のポイントです。

AI・デジタル活用研修

AI・デジタル活用研修は、業務へのAIやデジタル技術の活用方法を学び、生産性向上を目指す研修です。

近年は生成AIをはじめとした技術が急速に普及しており、業務効率化や意思決定の質向上にAIを活用する企業が増えています。中堅社員が現場で使いこなせるようになれば、組織全体のデジタル活用が加速します。

実際に、博報堂DYホールディングスでは、若手社員が経営幹部に生成AIの活用方法を教える「AIメンタリング」を実施しました。プロンプト作成や業務へのAI活用方法を共有した結果、役員層のAI活用意欲が高まっただけでなく、若手社員側もAIを業務へ応用する視点を養う機会となりました。また、取り組みが社内全体へ広がり、生成AI関連研修の参加者数が大幅に増加するなど、組織全体のデジタル人材育成を後押しする結果にもつながっています。

参考:AIスキル、若手が幹部に指南 博報堂DYが逆メンタリング

5. 中堅社員研修に関するよくある質問

最後に、中堅社員研修に関するよくある質問にお答えします。

中堅社員研修に関するよくある質問
中堅研修は何年目までですか?
中堅社員研修の目標は何ですか?

中堅研修は何年目までですか?

中堅社員に明確な定義はありません。そのため、中堅社員研修の対象年次も企業によって異なります。

例えば、入社3年目〜10年目程度の社員を対象とする企業もあれば、4年目〜15年目程度までを中堅社員と位置付ける企業もあります。

中堅社員研修の目標は何ですか?

中堅社員研修の主な目標は、中核人材としての自覚と行動を育てることです。具体的には、以下のような状態を目指します。

自部署の業務遂行で安定した成果を出せる
若手社員の指導・育成を担える
チームの結束を高めるまとめ役を担える/dd>
業務改善や新しい施策を主体的に提案できる
管理職への移行に向けて視座と判断力を養える

目標を曖昧なまま研修を実施すると効果測定もぶれやすいため、自社の中堅社員に何を期待するかを言語化したうえで設計することが大切です。

6. まとめ

中堅社員は、業務の中核を担うだけでなく、若手社員の育成やチームのまとめ役、上司の補佐、業務改善の推進など、多面的な役割を担う存在です。役割の変化に応じた研修テーマを選び、計画的に育成することが、組織全体の成長を支える人材育成施策につながります。

研修テーマは、自社の課題に合わせて組み合わせれば、より実践的な内容となり、現場での行動変容や組織成果にも結び付きやすくなります。

本記事で紹介した、中堅社員研修でおすすめのテーマを参考に、自社に適した研修プログラムを検討してみてください。

中堅社員の判断力や情報感度をより高めたい企業様は、研修とあわせた学習施策として「日経電子版 法人契約」を活用するのも一つの方法です。社員が日々の経済・業界ニュースに触れられるため、市場や社会の変化を踏まえた判断がしやすくなり、組織全体の意思決定の質向上も期待できます。

日経電子版法人契約のサービス概要やプラン内容については、「お役立ち資料」を無料配布中です。1分でダウンロードできますので、お気軽にご覧ください。