ケニア財務相、東アフリカの統合加速 7カ国で単一通貨 グローバルサウス 中東・アフリカ 編集委員 5月29日 ケニアのヌジュグナ・ヌドゥング財務・計画相は、ケニアやタンザニア、ウガンダなど7カ国で構成する東アフリカ共同体(EAC)の枠組みで経済統合を加速する考えを表明した。日本経済新聞社のインタビューに応じた。アフリカ各国は物価高や通貨安に直面し、インド太平洋地域との貿易拡大や天然資源の有効活用で経済のテコ入れをはかる。デジタル金融決済の増加をふまえ、東アフリカで単一通貨の導入を進めると語った。 ヌドゥ ケニア財務相、東アフリカの統合加速 7カ国で単一通貨
アフリカ開発銀行の野元理事「巨大市場の兆候読み取る」 グローバルサウス 中東・アフリカ 編集委員 5月27日 グローバルサウス(南半球を中心とする新興・途上国)の一角として存在感を増すアフリカ。成長ポテンシャルの高さは認識しているものの、紛争や経済混乱などのリスクから投資や事業展開に踏み切れない日本企業は多い。財務省出身でアフリカ開発銀行(AfDB)日本等代表理事を務める野元隆章氏にアフリカ経済の成長力などを聞いた。 【関連記事】アフリカ開発に「自然資本」 AfDB、民間資金呼び込み ――なぜアフリカに注 アフリカ開発銀行の野元理事「巨大市場の兆候読み取る」
アフリカ開発に「自然資本」 AfDB、民間資金呼び込み カーボンゼロ グローバルサウス 中東・アフリカ Nikkei Views 編集委員 5月26日 アフリカ開発銀行(AfDB)は森林や鉱物、海洋資源などの自然資本を活用し、国際金融市場から民間資金を呼び込む。グリーン債の発行を増やすほか、森林保全などの公約と引き換えに各国の債務負担を軽減する債務環境スワップを導入する。政府開発援助(ODA)が伸び悩むなかで、環境への意識が高い機関投資家や企業などからの資金調達を拡大し、気候変動対策を急ぐ。 「アフリカが抱える課題の中で特に急がれるのが気候変動 アフリカ開発に「自然資本」 AfDB、民間資金呼び込み
ウクライナ和平仲介、6月末までに高官協議 南ア財務相 ウクライナ侵攻 中東・アフリカ 編集委員 5月24日 【シャルムエルシェイク(エジプト北東部)=下田敏】南アフリカのイノク・ゴドングワーナ財務相は23日、アフリカによるロシアとウクライナの和平仲介について「6月末までに両国のハイレベル協議を開催できるだろう」と明らかにした。同時に「われわれの感覚では(和平協議に)進展があるように思う」とも語った。 シャルムエルシェイクで開催中のアフリカ開発銀行(AfDB)年次総会で日本経済新聞社のインタビューに応じ ウクライナ和平仲介、6月末までに高官協議 南ア財務相
戦闘続くスーダンの深い闇 虐殺関与や金密輸、利権争い スーダン情勢 中東・アフリカ Nikkei Views 編集委員 5月15日 スーダンの軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘が始まって15日で1カ月となった。米国やサウジアラビアの仲介で人道支援実施では合意したが、完全な停戦への道筋はなお見えない。軍事衝突には泥沼の民族紛争や軍事ビジネス、関係国・勢力の利権争いといったスーダンの「闇」が絡んでおり、戦闘は長期化する可能性がある。 RSFを率いるモハンマド・ハムダン・ダガロ司令官には謎が多い。軍事能力だけではなく、 戦闘続くスーダンの深い闇 虐殺関与や金密輸、利権争い
森林破壊どう防ぐの? 農産品の供給網見直し急務に カーボンゼロ ニッキィの大疑問 中東・アフリカ 中南米 編集委員 5月13日 「チョコレートやポテトチップスが森林破壊の原因になっていると聞いたわ」「どんな問題が起きているのかな。脱炭素を進めるうえで環境と経済の両立は大きな課題だね」 脱炭素社会への移行をにらんで、サプライチェーン(供給網)を見直す動きが広がっています。名瀬加奈さんと日比学くんが下田敏編集委員に聞きました。 名瀬さん「アフリカや南米での森林破壊が問題になっているようですね」 バイデン米大統領がアマゾンの森林 森林破壊どう防ぐの? 農産品の供給網見直し急務に
苦境のアフリカ、欧州へ大移動 スーダンでドミノ倒しも ヨーロッパ 中東・アフリカ Nikkei Views 編集委員 5月9日 食料不安や物価上昇で経済困難に直面するアフリカから欧州への移民が急増している。最短ルートである中央地中海からの不法越境者は前年の4倍に膨らみ、移民の出身国でもコートジボワールやギニアなどが目立って増えてきた。スーダンの軍事衝突が長引き、周辺地域が不安定化すれば、ドミノ倒し的にアフリカからの移動が増大する恐れがある。 移民急増で非常事態宣言 イタリアは4月中旬、地中海を渡る移民が急激に増加したとし 苦境のアフリカ、欧州へ大移動 スーダンでドミノ倒しも
過剰債務、持続可能な再編を アキンウミ・アデシナ氏 グローバルサウス 中東・アフリカ グローバルオピニオン 5月3日 今日のアフリカ経済は特殊な状況にとらわれている。新型コロナウイルス禍、気候変動による損失、金利上昇という外的要因が蓄積されたためで、それが過剰債務問題として表れている。 もともと財政支出に制約があるアフリカではコロナ禍で主要国のように大規模な刺激策を実施する余裕がなく、経済は今なお回復の途上にある。ところがコロナ禍から立ち直った主要国が今度は(物価上昇を抑えるために)金利引き上げに動き、アフリカ 過剰債務、持続可能な再編を アキンウミ・アデシナ氏
脱炭素鉱物に中国支配のわな 日米欧は供給網見直し急ぐ G7広島サミット カーボンゼロ Think! ヨーロッパ Nikkei Views 編集委員 4月17日 日米欧の主要7カ国(G7)は札幌市で気候・エネルギー・環境相会合を開き、脱炭素で需要が増大する重要原材料(Critical Raw Materials=CRM)の第三国依存を見直す方針で合意した。オーストラリアで産出されるリチウム鉱物の9割が中国で加工されるなど、中国による巧妙なサプライチェーン(供給網)支配が広範囲に及び、経済安全保障上のリスクが大きいためだ。ロシアのウクライナ侵攻や米中対立で 脱炭素鉱物に中国支配のわな 日米欧は供給網見直し急ぐ
米中に翻弄されるパキスタン 途上国債務の危うさ増す 南西ア・オセアニア 中東・アフリカ Nikkei Views 4月10日 新興国・途上国の債務問題に米中の覇権争いが影を落としている。外貨不足に陥ったパキスタンでは中国と米国が互いにけん制し、経済危機からの出口が見えない。先進国を中心とするパリクラブ(主要債権国会議)が債務負担を軽減する代わりに経済改革を求める手法を採るのに対し、債権国として台頭した中国はつなぎ融資で返済の継続を促す構え。国際交渉がもつれれば、過剰債務が長期にわたって途上国経済に悪影響を及ぼしかねない 米中に翻弄されるパキスタン 途上国債務の危うさ増す