政権、責任持ち道筋を 医療・介護改革 経済 6月1日 介護と看護の人材は著しく足りなくなる。医師は総数では足りるが大都市に偏在し、診療科によっても不足する。薬剤師は過剰になる。高齢者数がピークになる2043年ごろの医療・介護従事者の需給を展望すると、ざっとこんな感じになる。 日本全体で賃上げによる人材確保競争が本格化していく中で、処遇改善だけで医療や介護の人手不足を解消できるとは考えにくい。限られた人材で医療・介護の機能を維持する手立てをもっと真剣 政権、責任持ち道筋を 医療・介護改革
医療費、物価高反映で増額か 少子化対策に逆行懸念 日経ヴェリタス 医療費 Think! 編集委員 コラム 5月29日 年45兆円に上る医療費が物価高を反映する形で上振れする可能性が出てきた。医療関係団体が政府に財政措置を求める声明を出し、与党内にも呼応する動きが出ている。物価高に対応した賃上げが重要なのは医療従事者も例外ではないが、医療費が膨らめば国民負担が重くなり、岸田文雄政権の新たな少子化対策にも逆行しかねない。 「公定価格で運営する医療機関、薬局、介護施設等は価格に転嫁することができず、物価高騰と賃上げへ 医療費、物価高反映で増額か 少子化対策に逆行懸念
出産一時金、75歳以上も負担 「全世代で支援」一歩前進 出生率・少子化 Nikkei Views 編集委員 5月19日 社会保障の負担は現役世代が背負い、受益はもっぱら高齢者側だ。こんな一方通行の構図にメスを入れ、社会保障の負担と給付を「全世代型」に切り替える動きが少しずつ進んでいる。高齢者数がピークになる2043年に向け、この改革の動きは今後さらに広がっていくだろう。 出産した母親に公的医療保険から支給される出産育児一時金。分娩代など出産でかかる費用に充ててもらうためのお金で、23年度に42万円から50万円へと 出産一時金、75歳以上も負担 「全世代で支援」一歩前進
人手3割減でも成り立つ社会に 「将来推計人口」公表 出生率・少子化 経済 4月26日 人口に関する将来推計は「さまざまな未来予測のなかでも最も確度が高い」と評されてきた。しかし今回の結果に限っては、悪い方に外れるリスクも十分認識しておいたほうがよいだろう。 日本の総人口が1億人を割り込む時期は2056年となり、前回推計に比べて3年遅くなった。これは外国人の入国超過が長期的に年16.4万人のペースで続く仮定を置いた影響が大きい。前回調査(年6.9万人)の倍以上だ。 確かに15年末に 人手3割減でも成り立つ社会に 「将来推計人口」公表
デジタルで変わる薬局 処方薬の入手容易に、服薬指導も 健康・医療 4月24日更新 調剤薬局が提供するサービスがデジタル技術で変わりつつある。店舗に行かなくともオンラインで服薬指導を受けられるなど患者の利便性が高まっただけではない。SNSやアプリを活用することで服薬中の患者にきめ細かいフォローアップを行う薬局が増えている。患者にとって薬を渡されるだけの存在だった薬剤師が、薬学知識を生かして自宅療養する患者に寄り添う伴走者へと変わる気配がある。 「私たちのLINEアカウントと友だ デジタルで変わる薬局 処方薬の入手容易に、服薬指導も
負担の連立方程式を解けるか 育児支援拡充の落とし穴 中外時評 4月18日 岸田文雄政権の少子化対策の実像は財源のあり方しだいで大きく変わる。負担を巡る連立方程式を解き、子育て世帯の支援にしっかりつなげることができるだろうか。 政権は小倉将信少子化相が公表した少子化対策のたたき台を踏まえ、6月にまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)で財源を含む対策の大枠を示す方針だ。 自民党の茂木敏充幹事長は4日のBS日テレの番組で確保する財源規模に関し、こども家庭庁の20 負担の連立方程式を解けるか 育児支援拡充の落とし穴
労働者派遣、時給上昇で反転・再成長 アデコ社長 コラム 経済 4月3日 労働需給に敏感な労働者派遣市場は日本の雇用の現在地を映し出す。派遣大手アデコの川崎健一郎社長に派遣労働の現状や労働市場の課題を聞いた。 ――新型コロナウイルス禍によって労働者派遣はどんな影響を受けましたか。 「旅行や航空、飲食などコロナの直撃を受けた業種で契約終了が増え、2020年10月の就業は前年同月比で9%程度落ち込んだ。その後は反転して、22年12月にはコロナ前の19年の水準を上回った」 労働者派遣、時給上昇で反転・再成長 アデコ社長
子ども産みたい社会に 現役世代の負担軽減を 出生率・少子化 児童手当 Think! 経済 4月1日 結婚を望まない人、結婚しても子どもを持ちたくない人、結婚せずに子どもを持ちたい人。家族に関する価値観が多様化した今の日本が、少子化に克(か)つために必要なことは何だろうか。 それは子どもを望む人が、収入や世帯の状況に関わらず、希望する人数の子どもを持てる社会にすることだ。子どもを持たない人の選択を尊重した上で出生率を2に近づけるには、3人以上の子どもを育てる世帯が一定以上必要になる。 「子どもが 子ども産みたい社会に 現役世代の負担軽減を
禍根残す「年収の壁」助成金 主婦の年金優遇拡大 Think! Nikkei Views 3月27日 給与が一定額を超えると社会保険料が天引きされるようになって手取りが減る「年収の壁」問題への対策として、岸田文雄政権が保険料を肩代わりする企業への助成金支給の検討に入った。働き手の手取りが減らないようにしてパートタイムで働く主婦の就業調整を防ぐのが目的だ。 だが年金制度から見ると、この政策はパート主婦が一階部分の国民年金に限らず、報酬比例の厚生年金まで、保険料を納付せずに受給できるようにする仕組み 禍根残す「年収の壁」助成金 主婦の年金優遇拡大
基礎年金、4月から満額2通り 年金調整やっと想定の姿に 3月26日 2023年度の公的年金額は3年ぶりに増額改定となり、67歳以下は前年度比2.2%増、68歳以上は同1.9%増となる。現行の年金制度で初めて年齢で改定率が変わる。少子高齢化に伴う給付抑制もフル発動される。これは「100年安心プラン」を銘打った04年改革で想定した調整がようやく実現することを意味する。 年金の1階部分にあたる基礎年金(国民年金)は4月分から67歳以下で満額6万6250円、68歳以上は 基礎年金、4月から満額2通り 年金調整やっと想定の姿に