【高岡浩三】投稿一覧

高岡浩三

ケイアンドカンパニー 代表取締役

ケイアンドカンパニー 代表取締役

神戸大学経営学部卒業後、ネスレ日本に入社。各種ブランドマネジャー等を経て、「キットカット受験応援キャンペーン」などを手がける。ネスレ日本副社長時代には、新しい「ネスカフェ」ビジネスモデルを構築。2010年11月から2020年3月までネスレ日本社長兼CEO。スシローやサイバーエージェントで社外取締役を務める。
【注目するニュース分野】マーケティング、ブランディング

神戸大学経営学部卒業後、ネスレ日本に入社。各種ブランドマネジャー等を経て、「キットカット受験応援キャンペーン」などを手がける。ネスレ日本副社長時代には、新しい「ネスカフェ」ビジネスモデルを構築。2010年11月から2020年3月までネスレ日本社長兼CEO。スシローやサイバーエージェントで社外取締役を務める。
【注目するニュース分野】マーケティング、ブランディング

2021年

  • 飲食店を代表されるサービス産業を犠牲にした緊急事態宣言の連発よりも、圧倒的に不足しているICUの病床数の増加とICUに関われる専門能力をもつ医師と看護師の育成に手をつけるべき。日本の何十倍もの患者が出ても医療崩壊が起きない欧米は、あらゆる医療従事者がICUに携わる緊急医療の訓練を受けているから対応可能だった。徴兵制のある国での医療は緊急医療は必須だからだ。一方日本は国民皆保険制度の下、点数制度で人手がかかる割に収入が少ないICU病床数は過去30年で減少してきたので、専門能力のある医療従事者も少ない。ワクチンが出来ても特効薬の無い今、このICU病床数の増加に手をつけない限りこの問題は解決しない。

  • 日本企業の人事制度は、日本の労働法に縛られて硬直化してきたが、高齢化社会や若年労働人口の減少から、各企業で人事システムの様々なイノベーションが進んでいくだろう。政府の指針や法改正を待って動く企業と、新しい現実を見据えてその上を行く企業との差が、優秀な人材獲得と業績に如実に現れてくるだろう。

  • 日本での投資は、まだまだ株式と不動産投資が中心。世界は、スタートアップ企業に対する投資額だけでも、桁違いに多いのが現状。投資の多様化が進まないことが、スタートアップ企業や中小企業にお金が回らずイノベーションが生まれないという悪循環に陥っている。この悪循環を断ち切るためにも、投資の多様化を進める国家レベルの施策が急務だ。

  • 1990年のバブル絶頂期、世界の時価総額トップ20社の70%は、NTTを筆頭に金融機関を中心に日本企業が占めていた。
    失われた30年を経て、今日本の時価総額トップのトヨタ社でさえ、世界の時価総額トップ50社の中にも入っていない。一方でテスラは8位にランクされている。
    いかにイノベーションが企業価値の最重要評価ポイントかが理解できる。
    この差は取り返しはつかないが、今まさに国家を挙げて、国も民間もイノベーションによる問題解決に取り組まねば日本の将来は極めて暗い。

  • 働く既婚女性のキャリア形成で最も大きな障壁は、実は子育てよりも終身雇用下での転勤だ。最近生え抜きの女性役員が少ない日本企業の実態がニュースになったばかりだが、女性活用の面からも、働き方とキャリア形成の多様性がもっと求められる。私は、間接部門の中でも人事制度におけるイノベーションの余地が最も大きいと考える。

  • 生え抜き女性役員が日本で育たない理由は、日本的経営の柱でもあった終身雇用が最も大きな要因。男女差別と結婚後の子育てを理由に挙げる人は多いが、終身雇用における転勤によるキャリアデベロプメントが、結婚後にモビリティを失う(旦那の転勤も含めて)既婚女性のキャリアアップはかなりのハンディキャップ。
    ネスレのような多国籍企業でも、150年の歴史で世界を転々と異動してキャリアを積んだインターナショナルスタッフしか本社役員になれなかったので、今なお生え抜き女性役員はゼロ。女性役員のみ全員ミッドキャリア。女性役員は日本でもミッドキャリアで採用して増やすべきだ。

  • 過去を振り返ってみれば、バブル崩壊後の失われた30年、日本企業はバブル崩壊の後処理や自然災害にリーマンショックと、様々なクライシスを乗り越えながら利益を積み上げてきた。メインバンクシステムの下、形骸化された株主総会によって売上至上主義で戦後の高度成長期に復興をとげてきた日本企業は、欧米企業と比べて圧倒的に利益率が低かったからだ。そして、その間世界はアメリカと中国を中心にデジタル産業革命の中、スタートアップによるITの新興企業が急成長し、日本は追いつけない程の差をつけられている。利益やキャッシュが増えても投資に回らないのは、どこにどう投資してよいかわからない裏返しと言えないだろうか?