【池上彰】投稿一覧

池上彰

ジャーナリスト・東京工業大学特命教授

ジャーナリスト・東京工業大学特命教授

1973年に記者としてNHK入局。東京社会部などで報道に携わった。94年から11年間、「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。2005年、フリーに。コラム、書籍、テレビなどでのわかりやい解説が幅広い世代の支持を得ている。12年から日本経済新聞及び日経電子版にて、若者向けコラムを連載している。
【注目するニュース分野】政治、経済、社会、教育、歴史

1973年に記者としてNHK入局。東京社会部などで報道に携わった。94年から11年間、「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。2005年、フリーに。コラム、書籍、テレビなどでのわかりやい解説が幅広い世代の支持を得ている。12年から日本経済新聞及び日経電子版にて、若者向けコラムを連載している。
【注目するニュース分野】政治、経済、社会、教育、歴史

2021年

  • 文科省は各大学に「対面」を求め、知事はオンライン化を求める。両方の要請の狭間にあって苦悩する大学は右往左往。こんな現実があります。私も今週から4つの大学での講義が始まりましたが、2校がオンライン、2校が対面です。きのう、ある学生から「私たちの学びの権利はどうなるんですか」と問われました。政府と自治体の方針が異なる。コロナ対策のチグハグさを象徴するような現状です。

  • この記事のタイトルの<手土産準備は「情報戦」>を見て、菅総理がバイデン大統領に会う際、「5eyes」のような対中・対ロの情報収集ネットワークに日本も参加するという意向を「手土産」にするという内容かと誤解してしまいました。
    単なる私の勘違いです。ただ、手土産も大事ですが、日米関係をどう緊密化するかという日本の意向を知らせることが一番の「手土産」になるのでしょう。

  • 経済の発展には人口の増加が必要。そのために移民を積極的に受け入れる必要があると指摘されています。アメリカの力の源泉は、まさにそこにあったのですが、トランプ前大統領の移民政策は、長期的に見てアメリカの経済力を削ぐものでした。
    とはいえ、移民を大量に受け入れると、国内の労働者の仕事が奪われたり、社会が不安定になったりしがちです。既得権が奪われる人たちの反移民の動きは根強いものがあります。バイデン政権が、どんな舵取りをするのか。この動向は、将来の日本にとっても他人事ではありません。

  • デング熱といえば、2014年8月、東京都内で海外渡航歴のない人が感染していることが発覚。代々木公園で蚊に刺されたためではないかとして公園が閉鎖される事態になりました。これまでマラリアやデング熱などは熱帯地方の病気というイメージでしたが、地球温暖化によって、日本もこうした熱帯病とは無縁でなくなる可能性があります。日本のためにも必要なワクチンです。

  • 目先のことだけを考えて、中央銀行の独立性を破壊してしまう。これが、どれだけ自国の信用を失うことか。もはや独裁者になってしまったエルドアン大統領のことを止めることができる人がいないのでしょう。エルドアン大統領は、女性への暴力やDV=ドメスティック・バイオレンスの防止に向けた国際条約から離脱することを決めたばかりです。この条約の通称は、よりによって「イスタンブール条約」。10年前に当地で採択されたからです。これも保守的な自分の支持層の意向を受けたもの。国際的な信用をますます失います。

  • これまで日経平均株価が、いかに日銀の買いで支えられ、それを当て込んだ投資家の買いが”提灯”をつけていたかがわかる結果ですね。これまで「日本経済は不況なのに、なぜ株価は高いのか」という疑問が一般の人から寄せられていましたが、きょうの株価の動きは、その理由を解説する絶好の教材です。

  • ネットフリックスといえば、去年の緊急事態宣言中、「愛の不時着」にはまった人も多く、ネトフリの制作能力の高さを示しました。ネトフリのドラマはテレビ受像機で見ますから、視聴者の視聴時間を既存の地上波テレビから奪います。ネトフリが金をかけて良質な作品を作れば作るほど、地上波テレビは窮地に追い込まれるでしょう。
    その一方で、作品の制作チャンスに恵まれない有望な人たちの活躍の場が広がれば、新たな才能の発掘につながるでしょう。

  • 政府による10万円の一律給付を銀行の預金口座から引き出す必要のなかった世帯と、緊急に引き出して生活費に充てた世帯があります。口座に残しておけば資産は増えました。10万円を株式投資に使えば、一段と資産は増えたでしょう。コロナ禍対策が格差の拡大につながる。実に皮肉な現実があります。一般論として国民の金融資産が増えたことは喜ばしいことに見えますが、「自助・共助」だけでは助けられない世帯への政府の目配りが一層求められます。

  • 日本は尖閣諸島の問題などがあるため、日米の結束の強さをアピールしたいが、一方、アメリカは対中国の抑止力として日本に期待している。ということは、中国に関し、アメリカが相当強い言葉で非難する共同声明を出すことを求めてくることも予想されます。そのとき菅総理が、どこまでアメリカの主張を受け入れることができるのか。日本の対中政策の試金石となります。首脳会談が開催できることは望ましいことですが、重い課題が待っています。

  • そもそも日本各地で人口減少による過疎化が進行しています。東北は、東日本大震災で、それが一段と加速しました。震災後、福島、宮城、岩手を取材しましたが、地震・津波で人がいなくなったのか、地震の前から人がいなくなっていたのか、一瞬では区別がつかない場所が点在していました。「東北の復興なくして日本の再生なし」というのは、その通りでしょうが、東北に「明日の日本」が見えるのです。