【青山瑠妙】投稿一覧

青山瑠妙

早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授

早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授

早稲田大学現代中国研究所の所長。著書『現代中国の外交』は2008年に大平正芳記念賞を受賞。米スタンフォード大やジョージ・ワシントン大で客員研究員の経験を持ち、幅広い視点から中国の政治・外交を分析する。成長と覇権の間で揺れる中国ニュースを読み解く視点を提供する。
【注目するニュース分野】国際関係論、現代中国外交

早稲田大学現代中国研究所の所長。著書『現代中国の外交』は2008年に大平正芳記念賞を受賞。米スタンフォード大やジョージ・ワシントン大で客員研究員の経験を持ち、幅広い視点から中国の政治・外交を分析する。成長と覇権の間で揺れる中国ニュースを読み解く視点を提供する。
【注目するニュース分野】国際関係論、現代中国外交

2021年

  • バイデン氏も習近平氏も高まる国内圧力に直面しており、譲歩が見せられない状況のなかの首脳会談。首脳会談の目的は対立問題の解決ではなく、意図せざる衝突の回避にある。核・サイバーをめぐる高官協議に関するバイデン氏の提案は今後実現できるのか。そしてその協議で意味のある結果が生まれるのか。今後の両国のリスクマネージメントの行方によって、今回の首脳会談に対する評価は左右されることになる。

  • 中国政府の政策は常にひと縄筋ではいかない。IT企業に対して締め付けを強化している一方で、「独身の日」の売上げ減少は中国経済の弱みを示すことになり、望ましいことではない。今回の通販セールの総額が最高に達したことはこうした政策の表れであろう。ただ今回のセールの特徴は中国ブランドが躍進している点にあり、中国の消費市場の変化を示している。

  • 気候変動に関する今回の共同宣言はある意味でサプライズであった。バイデン大統領は、習近平国家主席がCOP26に欠席したことで中国を厳しく批判したばかりだった。今回の共同宣言は過去1年間、ケリー米大統領特使が中国との30回を超える粘り強い交渉を行った結果である。この「共同宣言」という「成果」は、なによりも米中首脳会談に繋げていくことができ、大きな意味を持っている。

  • TSMCが日本で工場を設置する上でいくつかの条件があったが、単独出資に近い経営方式とコストが主な懸念だった。ソニーの株式取得を20%以下にしたことで、TSMCの日本誘致は更に一つのハードルを乗り越えた。次の課題はTSMCが前提条件としている補助金の問題だ。補正予算で支援のための財源が確保できれば、2024年の量産が可能となるだろう。

  • タイミング的に、この歴史漫画の内容は間違いなく今日から開催される「六中全会」の歴史決議を反映しているだろう。今回の歴史決議で「歴史的転機」がどう語られるか。今後の中国の進むべき方向性を示すものとなることから注目される。

  • 中国では、国産化粧品を買う若者が増えている。にも関わらず、多くのコスメ企業は利益を上げることに苦戦している。その背後にある最大の原因はこの記事でも指摘しているビジネスモデルである。問題はインフルエンサーとの契約に多大な資金を投入し、商品開発と品質保証に資金が回らないことだ。マーケティングと商品開発の2つの柱を同時に実現できるかが今後の成長のカギとなるだろう。

  • TSMCは単独出資にこだわる会社として有名です。数千億円規模の補助金があるだけに、ソニーなど日本側の出資比率が今後の焦点となるでしょう。

  • 中国の不動産会社のデフォルトはもはやニュースと言えなくなった。ただ、今回の新力控股のデフォルトが海外の金融市場に与える影響について中国の中央銀行は警戒しているようだ。中国が震源となって世界の金融市場に波乱をもたらさないよう、今後、中央銀行は動くであろう。

  • 「コストが安く、工期も短い」は中国請負工事の謳い文句である。しかし工事開始後にコストが膨らみ、工期が延長される事例も多く、今回のインドネシア高速鉄道はその一例に過ぎない。
    日本が入札する際には「事業の持続可能性を重視したODAの質の高さや透明性」を訴えることも重要であるが、「事前のフィジビリティスタディの綿密さ、工期の確実性」を強調するほうが東南アジア諸国に響くのではないか。

  • 台湾海峡情勢は、北京冬季オリンピックに向けて「落ち着き」を取り戻すことになるだろう。問題はオリンピックの後だ。その行方を大きく左右するのは、サリバン大統領補佐官と中国外交担当トップの楊潔篪との会談と、来たるバイデン大統領と習近平国家主席とのオンライン会談ではなかろうか。