山極寿一氏「薄れる縁、遊動の時代に」 コラム 5月9日 新型コロナウイルス禍を機に、住まいの形を変え、家族などとのつながりを見直す人々が増えた。拠点をもたずに「遊動生活」を送るゴリラなどの霊長類研究の第一人者、総合地球環境学研究所の山極寿一所長(70)は故郷を一つに定めず世界を飛び回ってきたひとりだ。住居の機能にも着目してきた山極所長に今後の展望などを聞いた。 ――コロナ下で引っ越したり、複数の拠点を持ったりする人が増えました。 「根本的な理由は、明 山極寿一氏「薄れる縁、遊動の時代に」
車の中で自分らしく 職場・家庭以外の「第3の場所」に コラム 5月7日 緑豊かな自然に囲まれた軽自動車の中でパソコンと向き合って仕事をしたかと思えば、息抜きに車を走らせて海を眺める。 愛知県に住むウェブクリエーターの柳みゆきさんは、軽自動車で旅をしながら生活する「バンライフ」を2021年からスタートさせた。月に1回程度、地方で仕事の依頼があれば自宅を出て愛車の軽自動車で1週間程度ゆっくり旅をしながら車中で仕事もこなす。 「車は単なる移動手段ではなく、特別な居場所。普 車の中で自分らしく 職場・家庭以外の「第3の場所」に
同居のロボは家族の一員 愛される能力が住まい豊かに コラム 5月6日 福岡市内に住む安達玲子さん(66)は最近、自宅にささやかな改修を施した。スロープを設けて段差をなくしたり、カーペットを床に貼り付けたり……。2021年11月に購入したロボット掃除機「ルンバ」のためだ。 新型コロナウイルス禍で在宅時間が増え、掃除用に購入したはずのルンバは、すぐに家電以上の存在に。カーペットに乗り上げて途方にくれたり、青息吐息で段差を越えたりするような姿がいじらしく見えた。 機体に 同居のロボは家族の一員 愛される能力が住まい豊かに
家のシェア、悩みも分かつ 家事や育児「共助」広がる Think! コラム 5月5日 「目を離していても誰かが見守ってくれている安心感がある」。ひとり親家庭向けのシェアハウス「グレンデール自由が丘」(東京・目黒)に住む会社員の女性(30)は、リビングではしゃぐ長男(5)の姿を見つめながら話す。 一緒に遊んでくれるのはお年寄りからきょうだいほどの年の差の子どもまで幅広い。ここではシェアハウスが小規模な高齢者施設に併設しており、現在は2組の親子と単身女性2人、5人の高齢者がリビングを 家のシェア、悩みも分かつ 家事や育児「共助」広がる
暮らす場所はサブスクで お試し移住、地域再生の芽に コラム 5月4日 「自宅」をその日、その時の気分で変える。東京都内の人材・広告会社に勤める木下育美さん(31)とパートナーの及川晃久さん(32)は、2021年夏から各地を転々としながら暮らす生活を始めた。ある週は陶器の町・栃木県益子町で、翌週は太平洋をのぞむ茨城県大洗町に居を構え、オンラインで業務をこなす。 「自然豊かな地方ならリフレッシュする場も多く、仕事の生産性も上がる」(及川さん)。満員電車に乗る必要もない 暮らす場所はサブスクで お試し移住、地域再生の芽に
孤食進み「貧栄養」リスク 新たな共食のかたち模索 コラム 1月5日更新 「孤食」という言葉が広がったのは1980年代。主に子どもが1人で食事をすることを指した。それから40年。孤食は世代を問わず広がり、新型コロナウイルス禍がさらに加速させている。 「1日の食事はパンをかじったり、コーンフレークをかき込んだりするだけ。夜は何も食べずに寝てしまう日も多かった」。東京都内の私立大に通う男性(23)は2020~21年のコロナ禍での生活をこう振り返る。 家族と同居するが、父が 孤食進み「貧栄養」リスク 新たな共食のかたち模索
「食育で社会課題に向き合え」料理研究家の服部幸応さん コラム 1月5日 新型コロナウイルス禍はフードデリバリーの普及など食生活に変化をもたらした一方、飲食店や食材の生産者が苦境に立たされるなど食に関わる様々な場面に大きな影響があった。料理研究家で食文化の発信などに力を入れる服部栄養専門学校の服部幸応校長は「幅広い問題の解決を掲げる食育の重要性を改めて認識すべきだ」と話す。 ――新型コロナ禍で改めて食育の必要性を訴えています。 「1990年代から食育を取り入れるよう訴 「食育で社会課題に向き合え」料理研究家の服部幸応さん
「コロナ経験で結束を」フリーライターの赤木智弘さん コラム 1月4日 新型コロナウイルス禍は若者の行動を制限し、多くの経験を奪った。2007年に「ロストジェネレーション」と呼ばれる就職氷河期世代の苦境を訴え、「希望は、戦争」と主張した論考で議論を引き起こしたフリーライターの赤木智弘さんは「若い世代に不利益を押しつける社会構造が変わっていない」として、若者にコロナという共通経験で結束を呼びかける。 ――「希望は、戦争」という主張でロスジェネ論客として注目されました。 「コロナ経験で結束を」フリーライターの赤木智弘さん
夢の学生生活は画面の中 コロナ世代の新しい結束 コラム 1月4日 猛威を振るう新型コロナウイルスは、全国の大学キャンパスを閉鎖に追い込んだ。つながりを突然断ち切られた大学生たち。だが、彼らはデジタルでつながれる「Z世代」。苦境を逆手に、新しい大学生像を自らの手でつくろうとしている。 「エラーが出ちゃった。どうすればいい」。大阪市内のマンションの一室でパソコンに向かいつぶやくのは、アプリ開発などを手掛ける学生団体、watnow代表の安田悠さん(21)。スピーカー 夢の学生生活は画面の中 コロナ世代の新しい結束
小屋がつくる新たな交流 家・職場以外の居場所探る コラム 1月4日更新 「小屋」が人々をひきつけている。新型コロナウイルス禍でリモートワーク用の個室ニーズが高まったことがきっかけだが、単なる仕事場にとどまらず、人と人との縁を生む場所になっている。 東京都内の不動産投資仲介会社に勤務する成島和也さん(43)が建てた3坪ほどの小屋は、家族や友人の憩いの場だ。 キャンプ場のコテージをイメージして小屋を建てたのが2020年7月。木製の3段ベッドも自作した。妻や2人の娘と2カ 小屋がつくる新たな交流 家・職場以外の居場所探る