終活

埼玉県に住む男性のAさん（72）は最近、自身の葬儀をどんなやり方でやればよいか、生前に決めておこうと考えて情報収集を始めた。「あまり派手にやらなくていいと考える一方で、この人は呼んでほしいと思う友人もいる。やり方と葬儀会社を決めて、費用も用意しておけば子どもたちの負担にならないだろう」と話す。 ■進む小規模化・簡素化 経済産業省の特定サービス産業動態統計調査によると、国内の葬儀会社が取り扱った葬

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、ペットに癒やしを求める人が増えている。家族の一員として迎えたら、必要なお金をかけて長く飼い続けたい。犬も猫も人間同様、長生きになっており、医療や終活など万一のときの備えも知っておこう。 ペットフード協会（東京・千代田）の調査によれば、2021年の犬の飼育頭数（推計）は約710万頭で猫は約894万頭だった。合計で1600万頭を超え、1500万人を切った人間の子

エンディングノートは終末期や死後に備えて自分の情報や思いを書き残すノートです。高齢者が書いておけば、残った家族の負担やトラブルを減らせるといいます。自治体が作る例も増えています。 Q　エンディングノートとはどんなものですか。 A　今までやこれからの自分のことについて、指示通りに記入欄を埋めていくと一通りの重要な情報を集めたものになるのが一般的です。自分の今後を考えるとともに、もしものときに家族の役

「親の墓は遠く、行くのも1日がかり。何とかできないか考えていた」と話すのは千葉県に住む男性Aさん（73）。夫婦2人で子はいない。埼玉県にある両親の墓とは別に夫婦の墓をつくりたいと思ったが「放っておくのもしのびない」と親戚にも相談し、親の墓を移すことにした。 2019年に自宅近くに樹木葬の墓を購入し、親の墓は閉じた。遺骨の取り出しや墓の解体、新たな墓の代金や納骨などで約170万円かかったが、「年1

節約生活を続けてきた主婦に次々と降りかかるお金の問題をコミカルに描いた映画「老後の資金がありません！」が10月30日に公開された。前田哲監督に映画の見どころや作品に込めたメッセージを聞いた。 （聞き手は斎藤正弘、吉田貴） 前田哲（まえだ・てつ）助監督として伊丹十三、滝田洋二郎らの作品に関わり、1998年に相米慎二総監督のオムニバス映画「ポッキー坂恋物語・かわいいひと」で監督デビュー。主な作品は「こ

ポッドキャスト「REINAのマネーのとびら」の第12回のテーマは「デジタル終活」。人生の終わりを迎えるに当たって、パソコンやスマートフォンに保存しているデジタルデータやパスワード、特にネット銀行の残高や電子マネーなどお金に関する重要情報は、どう管理すればいいのでしょうか。今回はこの悩ましくも重要な問題を米国出身タレントのREINAさんと一緒に学びます。解説は日本経済新聞の露口一郎デスクです。 近

「老後のお金はどれくらい必要ですか」「公的年金だけで暮らしていけるか心配」。ファイナンシャルプランナー（FP）の山中伸枝氏は、50歳前後で未婚の働く女性からこんな相談を受けることが多いという。「50代は60代での定年退職を現実感を持って意識し始める年齢。特に単身女性は1人で老後資金を用意する必要があり、不安も大きくなりがち」と話す。 ■増える女性お一人様 一度も結婚していない「お一人様」の女性が

夕暮れ時の筧家のダイニング。恵がスマートフォンを見ながら「今年の夏は新型コロナウイルスの影響であまり遊びに行けなかったから、つい昔の写真を眺めちゃうな」と良男に話しかけます。画面には恵が友人とキャンプに行ったときの写真が並んでいました。 筧（かけい）家の家族構成筧幸子（48）ファイナンシャルプランナーの資格を持つ。筧良男（52）機械メーカー勤務。家計や資産運用は基本的に妻任せ。筧恵（25）娘。旅行

秋風が心地よく吹く夕暮れ。筧家のダイニングテーブルには、まつたけご飯が並びます。良男は「すごいごちそうだな。一体、このまつたけはどうしたの」とうれしそうに話します。幸子は「恵が同僚からもらったのよ」と答えます。 筧（かけい）家の家族構成筧幸子（48）ファイナンシャルプランナーの資格を持つ。筧良男（52）機械メーカー勤務。家計や資産運用は基本的に妻任せ。筧恵（25）娘。旅行会社に勤める社会人3年目。

家族を亡くした直後は葬儀や役所での事務手続きなど、様々な仕事があります。その区切りとなるのが納骨です。一般的にはお墓に遺骨を納めます。最近ではお墓の種類が多様化しています。 Q　遺骨はいつまでにお墓に納めなければならないのですか。 A　法律に決まりはありません。仏式で葬式をした場合、四十九日の法要をするのが一般的で、その際に納骨をするケースがよくあります。新しくお墓を建てる場合など、納骨が百か日や