子ども食堂、学校・保育園でも 誰でも参加し相談糸口に 風紋 Think! コラム 編集委員 6月4日 地域の子どもに食事や居場所を提供する「子ども食堂」。その数は増え続け、2022年で全国7363カ所で営まれている(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえの調査)。学校や保育園で行う例が少しずつ広がっていると聞き、現場を訪ねた。 5月22日朝、東京都三鷹市立中原小学校。始業前の家庭科室に児童が続々と集まってきた。同市のNPO法人「居場所づくりプロジェクトだんだん・ばぁ」と住民ボランティ 子ども食堂、学校・保育園でも 誰でも参加し相談糸口に
生成AI、教育に生かすには 答えの「適当さ」見抜く力を 大学 教育 編集委員 5月30日 膨大な情報量と人のような表現力をもつ人工知能(AI)の登場は教育界にも衝撃を与えている。その影響を巡る寄稿を2週連続で掲載する。初回は理化学研究所・革新知能統合研究センターチームリーダーの佐倉統東京大学教授。 世界中を妖怪が徘徊(はいかい)している、生成系AI(人工知能)という妖怪が――。米オープンAIのChat(チャット)GPTなど昨今の生成系AIを巡る大騒動は、さしずめこんなところだろうか。 生成AI、教育に生かすには 答えの「適当さ」見抜く力を
研究の国際化と日本の課題 学生・研究者もっと留学を 大学 教育 編集委員 5月16日 スイス・チューリヒ大学進化生物学・環境学研究所の清水健太郎教授は、日本の大学と海外大学の間の交流停滞に強い危機感を抱いているという。清水教授に寄稿してもらった。 ◇ スイスは人口800万人ほどの小国だが、研究の強い大学が集中する科学大国といって差し支えない。チューリヒ大学の強みとしてまず、異分野間の学際研究を挙げたい。 私は研究者のボトムアップの提案で始まった学内重点領域「進行中の進化」の拠点長 研究の国際化と日本の課題 学生・研究者もっと留学を
教員の育て方どう変革 学びを支える専門家に 大学 教育 編集委員 5月2日 福井大学は教員の育て方の変革をけん引する「教員養成フラッグシップ大学」に指定された。松木健一理事・副学長は教員自身が課題解決や探究に取り組む中で、新たな資質を獲得することが重要だと指摘する。 今、教育のあり方が大きく変わろうとしている。教員の専門性も変わり、「教えの専門家」から「学びを組織する専門家」への転換が求められている。 だが、教え指導することを仕事としてきた教員は、子どもの主体的な学びを 教員の育て方どう変革 学びを支える専門家に
九州・沖縄の国立大連携 研究力向上、一体で推進 大学 教育 編集委員 4月18日 九州大学が大学間連携の取り組みを強化している。九州・沖縄の全11国立大の連携基盤を立ち上げたほか沖縄科学技術大学院大学(OIST)とも包括連携協定を結んだ。背景や狙いを石橋達朗学長に聞いた。 ――11国立大が3月、研究力向上のための連携の推進で覚書を交わし「九州・沖縄オープンユニバーシティ(KOOU)」という連携基盤が発足しました。 「九大が事務局となり実験設備・機器の相互利用やURA(ユニバー 九州・沖縄の国立大連携 研究力向上、一体で推進
放課後の充実へ学びや体験の場、提供を 教育 4月11日 小学生の放課後の充実が教育政策のテーマに浮上している。学童保育の不足が深刻なことに加え、保護者が働いているかどうかに関係なく、全ての児童に放課後の居場所や活動の場を提供する必要性が高まっている。問題の背景と展望を探る。 千葉市教育委員会は3月、小学生の放課後の居場所づくりを巡る新しい計画を公表した。希望する児童全員が学びや体験活動に参加できる「アフタースクール」を全107小学校の9割に当たる98 放課後の充実へ学びや体験の場、提供を
津波襲った干潟、生態系復活 自然の強さともろさ後世に 風紋 コラム 編集委員 2月26日 東日本大震災で津波が襲った仙台湾沿岸の干潟の生態系が、ほぼ震災前の姿に戻ったという。東北大学などの研究者の調査に延べ約500人のボランティアが協力。約10年間、生き物の採取を続け「巨大津波の自然界での意味」の一端を明らかにした。 調査対象は宮城県松島町から福島県相馬市にかけての仙台湾沿岸に点在する8つの干潟。2011〜19年、研究者とボランティア調査員がチームを組んで貝やゴカイ、カニなどの生息状 津波襲った干潟、生態系復活 自然の強さともろさ後世に
コロナで学校どう変化? 行事や学習、見直す契機に 新型コロナ 編集委員 ニッキィの大疑問 12月17日 「新型コロナウイルスの影響を大きく受けたのは学校生活でしょうね」「ようやく給食でも黙食がなくなるようだけど、教育現場の現状はどうなっているのかな」 コロナ禍で学校教育がどのように変化しているのか、バーチャルキャラクターの名瀬加奈さんと日比学くんが中丸亮夫編集委員に聞きました。 名瀬さん「コロナが学校教育に与えた影響はどのようなものでしょうか」 学校はもともと子どもが集団活動を通じて成長する場です。 コロナで学校どう変化? 行事や学習、見直す契機に
外国出身高校生に官民連携の教室 日本語学習で進路描く 風紋 外国人「共生」の実相 編集委員 11月20日 外国出身の高校生らの支援が課題になっている。日本語が不自由なままで学習や進路選びで困難を抱える生徒も少なくない。高校と教育委員会、NPO(非営利組織)が協力して手助けしている現場を訪ねた。 10月下旬の土曜日。神奈川県立川崎高校(川崎市)の教室に14人の若者が三々五々集まった。中国、フィリピン、ネパールなどの出身で、同市や横浜市北東部の高校に通う生徒たちだ。 川崎高では毎週土曜日、日本語学習支援 外国出身高校生に官民連携の教室 日本語学習で進路描く
変化の時代の大学教育 時論・創論・複眼 編集委員 10月3日 人工知能(AI)をはじめとする情報技術の活用やイノベーションが成長のエンジンとなる時代が到来し、その担い手を育てる高等教育への関心が高まっている。グローバル化も一段と進むなか、大学はどんな人材を送り出すべきか。産業界や国際社会のニーズを熟知する有識者に聞いた。 ◇ ◇ ◇ ■「ルール破れる人」育てる ICU理事長 米ハーバード・ビジネス・スクール教授 竹内弘高氏 1980年代までの日本は 変化の時代の大学教育