激戦、2度の「大商の陣」 火種は後継選び 関西タイムライン 大阪 金融機関 コラム 自動車・機械 環境エネ・素材 サービス・食品 編集委員 4月27日 数ある経済団体の中で商工会議所は唯一、「商工会議所法」という法律に基づく経済団体だ。その長である会頭の権威は絶大で、大阪商工会議所では会頭のイスを巡り過去に2回、激しい争奪戦があった。 1878年、大阪商工会議所の前身である大阪商法会議所が発足した。初代会頭は多くの企業や大学なども設立し「大阪の恩人」と呼ばれる五代友厚。68年後、「五代さんの再来」と称賛される名会頭が現れた。第16代会頭の杉道助 激戦、2度の「大商の陣」 火種は後継選び
ダイキン工業、ゴルフ大会に秘めた創業家の宿題 女子ゴルフ 沖縄 大阪 関西 エレクトロニクス Nikkei Views 編集委員 3月16日 女子プロゴルフの国内ツアー開幕戦、「第36回ダイキン・オーキッド・レディースゴルフトーナメント」(主催=ダイキン工業、琉球放送)は元世界ランク1位の申ジエ(韓国)が優勝し、5日に閉幕した。新型コロナウイルス対策で直近3回は観客動員に上限を設けたが、今回は4年ぶりに制限無しの開催だった。同大会は単なるスポーツイベントではない。1988年の第1回大会は、ダイキン工業創業家の山田稔社長(当時)が常務だ ダイキン工業、ゴルフ大会に秘めた創業家の宿題
故・中村邦夫さん(松下電器元社長) 寡黙な再生人 追想録 コラム エレクトロニクス 編集委員 2月24日 徹底した合理主義者。冗長な会議を嫌い、幹部400人に持たせた携帯電話のメールを多用した。パナソニックの信条・七精神にある「産業報国の精神」をもじった「3行報告」のメールで多くの業務を済ませた。人口動態や少子化に早くから関心を示し、「ビジネスが変わる」との危機感から1万3000人の早期退職に踏み切り、人事制度を改革した。 人事担当として中村氏に長く仕えた福島伸一元副社長は「『ベテラン・男性・日本人 故・中村邦夫さん(松下電器元社長) 寡黙な再生人
東洋一の兵器工場・大阪砲兵工廠 跡地には大阪城ホール 関西タイムライン 大阪 関西 自動車・機械 編集委員 2月3日更新 1870年4月13日、明治政府は大阪城内に兵部省の「造兵司」を創設した。その後、何度も名称を変え、広く世間に定着したのが「大阪砲兵工廠(こうしょう)」だ。「東洋最大の兵器工場」と称された砲兵工廠の使命は大砲や砲弾の国産化。欧州から導入した冶金、鋳造、鍛造、金属加工などの技術を磨き上げた。日清・日露戦争、2度の世界大戦で拡張を続けた。 武庫川女子大学の三宅宏司名誉教授は「日本陸軍の創始者で兵器・軍 東洋一の兵器工場・大阪砲兵工廠 跡地には大阪城ホール
異例のロングラン トップガン現象はなぜ起きたか 文化時評 Think! 編集委員 コラム 1月8日 2022年5月27日からロングランが続く映画「トップガン マーヴェリック」が越年公開されている。最盛時の上映館数は376館。初日以来の観客動員数は835万人を超え、興行収入は22年に公開された洋画では首位の134億円超(22年12月18日時点)に達する。11月2日発売のブルーレイとDVDのセットは初週で12万2000枚を売り上げ、12月23日発売のコレクターズ・エディションは予約分だけで売り切れ 異例のロングラン トップガン現象はなぜ起きたか
インクジェット無駄省き精緻に SDGs未来面 編集委員 11月30日 長野県諏訪湖周辺は国内屈指の産業集積地。信州の清浄な水や空気は時計やカメラなど地元の精密機械産業を育んだ。1942年に長野県諏訪市の宮坂伊兵衛・初代市長が諏訪を「東洋のスイス」と称したのはその象徴だ。SDGs(持続可能な開発目標)の追求はイメージ戦略ではなく、実体経済の成長に直結している。 セイコーエプソンは自らのものづくりを「省・小・精」と定義している。省エネルギー・省資源、小型軽量、高精度だ。 インクジェット無駄省き精緻に
クボタ、大阪湾岸に巨艦研究所 世界耕す環境技術へ 大阪 関西 自動車・機械 環境エネ・素材 Nikkei Views 編集委員 11月17日 クボタが10月26日、堺市の臨海部に約840億円を投じた「グローバル技術研究所(KGIT)」の開所式を開いた。34万6000平方メートルの敷地に、延べ床面積13万8000平方メートルという大規模研究所を設け、堺市や大阪府枚方市、兵庫県尼崎市の工場に分散していた約2500人の研究者や技術者を集めた。 同様のコンセプトで先行したのはダイキン工業だ。2015年11月に「テクノロジー・イノベーションセン クボタ、大阪湾岸に巨艦研究所 世界耕す環境技術へ
関西経済、浮沈にぎる設備投資 問われる万博効果 2025年 万博 関西 Nikkei Views 編集委員 10月18日 関西経済はなぜ地盤沈下したのか――。大企業本社の東京移転、繊維や家電に続く基幹産業の不在など様々な原因がいわれてきたが、データで解き明かすリポートが最近登場した。関西経済界が設立したシンクタンク「アジア太平洋研究所(APIR)」が10月初旬にまとめた「関西経済白書2022」。キーワードは「投資」だ。 ■本社流出の議論は不毛 関西2府4県の名目域内総生産(GRP)合計額を関西経済の規模とし、全国の 関西経済、浮沈にぎる設備投資 問われる万博効果
ミスタードーナツ、聖地なぜ箕面 「普通の街」に地盤 関西タイムライン 大阪 関西 小売り・外食 編集委員 10月13日 全国に979(3月末時点)あるミスタードーナツの第1号店は、1971年4月2日に開店した箕面ショップ(大阪府箕面市)だ。なぜ銀座や渋谷、梅田などの流行の発信地ではなかったのか。ダイエーが箕面市で建設中のショッピングセンターへの出店を要請したのは大きいが、それだけではない。ミスドを運営するダスキンの創業者、鈴木清一氏ならではの勝算があった。 繁華街の一等地に店を構えるなら手堅いが、同条件の立地は限 ミスタードーナツ、聖地なぜ箕面 「普通の街」に地盤
欧州暖房、脱ロシアで商機 自然冷媒の技術革新なるか 経営の視点 コラム 環境エネ・素材 8月21日 ロシアのウクライナ侵攻でエネルギーの逼迫に直面する欧州。冬場の暖房としてエネルギー効率の高い日本のヒートポンプ技術が注目されている。需要増を見越し日本企業の投資も相次ぐが、本格的な普及には技術革新も欠かせない。 欧州はロシアからの天然ガス供給削減リスクに、記録的な猛暑が重なった。本来ならば冬場に向けて天然ガスを備蓄する夏場に、冷房用エネルギー需要が増大して目算が狂った。欧州委員会は7月、域内にお 欧州暖房、脱ロシアで商機 自然冷媒の技術革新なるか