星野リゾート代表・星野佳路氏 一人ひとり考える組織に 私のリーダー論 編集委員 6月1日 強いリーダーシップで組織を運営してきた星野リゾート代表の星野佳路氏(63)だが、ここ10年間は権限の委譲を進めてきた。スタッフ個人の判断力を鍛え、組織力を高めるための取り組みでもある。 ――トップダウンの意思決定を減らしていますね。 「次世代に引き継ぐ準備です。平時においては昔のように細かなことまで私が決めず、組織で判断し、一人ひとりが考えて自ら行動できるようになりました」 「こんなエピソードが 星野リゾート代表・星野佳路氏 一人ひとり考える組織に
「SDGs疲れ」6割、海鮮丼店の「さりげなさ」脚光 消費を斬る Think! サービス・食品 小売り・外食 編集委員 6月1日 「SDGs(持続可能な開発目標)疲れ」という言葉を聞くようになった。SDGsの情報があふれ「もっとがんばらなければならない?」「貢献実感がわかない」などと感じてしまう。疲れてしまっては目標に向かって続けられない。疲れを感じさせないように企業もコミュニケーションに工夫を凝らす。 「友達がインスタに頻繁にサステナブルな商品を投稿している。私も何かしなければとプレッシャーを感じてしまうことがある」。こ 「SDGs疲れ」6割、海鮮丼店の「さりげなさ」脚光
星野リゾート代表・星野佳路氏 組織ができない決断を 私のリーダー論 Think! 編集委員 5月25日 観光業のようなサービス産業は接客の瞬間に消費が完結する。出会った人材の印象が積み重なりブランドとなる。そこにリーダーが関与する余地はない。星野リゾート代表の星野佳路氏(63)はトップダウンでなく、スタッフ自ら動く組織を作り上げてきた。 ――コロナ危機からいち早く回復し、攻めに転じています。不安が大きい中、組織をどう動かしましたか。 「組織が決断できないことを決断するのがリーダーの仕事です。組織が 星野リゾート代表・星野佳路氏 組織ができない決断を
サービス業「負の連鎖」を断つ 大林 尚 時論・創論・複眼 編集委員 5月21日 サービス業の「負の連鎖」が止まらない。人手不足がサービス低下による客離れや過剰労働につながり、さらに離職を生む。収入が増えると社会保険料などで手取りが減る「年収の壁」も働き手を遠ざける。国はインバウンド(訪日旅行)の回復に期待するが、供給力は弱まるばかり。サービス業の持続可能性を探る。 ◇ ◇ ◇ 定休日で価値最大化 ロイヤルホールディングス会長 菊地唯夫氏 客足が回復し、昨年夏ごろからアル サービス業「負の連鎖」を断つ
「横浜 なだ万」訪日客向けコース、日本人の倍額でも好調 日経MJ 消費を斬る インバウンド 和歌山 編集委員 5月18日 昨秋以降、回復めざましいインバウンド。かつてのように爆買いが期待できない今後、注目されるのが体験によるコト消費だ。コト消費の需要拡大をとらえ、インバウンド向け高付加価値型ツアーやメニューが続々と登場している。 和歌山県高野山。宿坊「恵光院」での写経や阿字観(あじかん)という瞑想(めいそう)体験、精進料理、奥之院のナイトツアーをセットにしたインバウンド向けツアーが今春に始まった。ナイトツアーでは2 「横浜 なだ万」訪日客向けコース、日本人の倍額でも好調
コンビニ誕生50年 薄暗い店舗の問いかけ 文化時評 編集委員 コラム 5月14日 舞台は1970年代の東京郊外。深夜も営むパン屋があり、徹夜でマージャンを楽しむ学生らに「キチパン」という愛称で親しまれていた。暗闇の街に煌々(こうこう)と輝く小さな明かりは、空(す)き腹を癒やしてくれる駆け込み寺だった。それからほどなくして、キチパンがあちこちに出現し始める。そう、それはコンビニエンスストアの夜明けだった。 コンビニ最大手のセブン―イレブン・ジャパンが生まれてから今年で50年を迎 コンビニ誕生50年 薄暗い店舗の問いかけ
日本発ラグジュアリーな「メズム東京」、全客室にピアノ 日経MJ 消費を斬る サービス・食品 編集委員 5月10日 「ブルガリホテル東京」やアマンの姉妹ブランド「ジャヌ東京」。世界の名だたる新ブランドホテルの日本進出が相次ぐ。既存のチェーンブランドでは飽き足らなくなり個性的な滞在体験を求める旅人が増えているからだ。国内でも、日本発のラグジュアリーブランドホテルを造る動きが広がってきた。ラグジュアリー領域で出遅れている日本は巻き返せるだろうか。 東京・竹芝にある「メズム東京、オートグラフコレクション」。モード感 日本発ラグジュアリーな「メズム東京」、全客室にピアノ
「声の時代」に怪談ブーム 巧みな話術、仕事はかどる? 日経MJ サービス・食品 編集委員 4月20日 何回目のブームだろう。怪談人気が再燃している。ユーチューブチャンネルの動画総再生数が1億回以上のコンビがいたり、睡眠用や作業用のBGMとしての利用が広がったりしている。音声コンテンツ市場が広がる「声(音声)の時代」において、怪談には、リスナーを引き付ける話術がたくさん詰まっている。 最近、偶然にも複数の知り合いから、ほぼ同時期に「怪談にハマっている」という話を聞いた。いずれも30代女性。仕事が終 「声の時代」に怪談ブーム 巧みな話術、仕事はかどる?
日本のホテル文化は持続可能か 「おもてなし」の行方 文化時評 編集委員 コラム 4月2日 帝国ホテル東京のオールドインペリアルバーは、旧本館「ライト館」の面影を残す都内唯一の場所だ。壁のテラコッタや大谷石は当時のまま。「毎晩ここで過ごすことが学生時代からの夢だった」という常連客も多いという。いいホテルは瞬間的に消費されず、人生に影響を与える存在になる。 近代建築の巨匠、フランク・ロイド・ライトによるライト館の開業から今年で100周年を迎える。「東洋の宝石」と称され、式と披露宴を一体化 日本のホテル文化は持続可能か 「おもてなし」の行方
迷ったら大変な道選ぶ Sanu創業者の本間貴裕さん 大学 コラム 編集委員 3月27日 月5万円台で別荘を利用できるサブスクリプションサービスで宿泊業界に新しい風を巻き起こすSanu(サヌ、東京・中央)。創業者兼ブランドディレクターの本間貴裕氏は日本にゲストハウスを広めた先駆者でもある。迷ったら大変な方を選ぶがモットーだ。 19歳の時に司馬遼太郎の小説「竜馬がゆく」を読まなかったら全く違う人生になっていたかもしれない。地元志向が強かったのに、本に背中を押されて1年間オーストラリアへ 迷ったら大変な道選ぶ Sanu創業者の本間貴裕さん