深刻さ増す食料危機、エネルギー高と共鳴 マネー底流潮流 マーケットニュース グローバルマーケット コラム 編集委員 4月25日 ウクライナ危機は農産物の価格も高騰させた。米シカゴ市場の小麦先物は期近が3月に2008年の史上最高値を超え、国連食糧農業機関(FAO)が算出する食料価格指数も3月まで2カ月連続で過去最高を記録した。エネルギー価格の上昇と共鳴しながらインフレ圧力を強め、購買力の弱い新興国を直撃する食料高は長期化するリスクがある。 ロシアと侵攻を受けたウクライナは世界有数の農産物輸出国だ。肥沃な「チェルノーゼム」( 深刻さ増す食料危機、エネルギー高と共鳴
原油高をめぐる攻防、景気も視野に 日経ヴェリタスセレクト 日経ヴェリタス コラム 編集委員 4月16日 欧州のブレント先物が1バレル140ドルに迫った3月の騰勢は一服したものの、原油相場はなお110ドル前後の水準にある。各国は協調して石油備蓄の放出に動き、日本政府は石油元売り各社に多額の補助金を出してガソリン価格などの抑え込みに躍起だ。ウクライナ危機がもたらした、もうひとつの攻防が続く。 ロシアの暴挙に対し、日米欧が強い圧力をかける制裁は必要だ。ただ、ロシアは石油や天然ガス、ニッケルなどの金属で大 原油高をめぐる攻防、景気も視野に
鉄鋼で見る景気、年後半に需要回復 JFEスチール社長 経済 編集委員 3月21日 新型コロナウイルス禍から持ち直してきた鉄鋼市況にはウクライナ情勢の緊迫ものしかかり、先行きは不透明感が強い。鉄鋼市場で見る世界経済の動きをJFEスチールの北野嘉久社長に聞いた。 製造業持ち直し ――代表的な熱延コイルのアジア価格は昨年、一時1トン1000ドル台とコロナ禍で急落した2020年の安値の2倍強まで上昇しました。 「鉄鋼市場でコロナ禍の影響が深刻になったのは20年4月だ。需要の消失によっ 鉄鋼で見る景気、年後半に需要回復 JFEスチール社長
台頭する21世紀型石油危機 変貌した市場の揺さぶり ウクライナ侵攻 Nikkei Views 編集委員 3月18日 欧州のブレント先物が7日に1バレル140ドルに迫った原油相場は、今週に入ると一時100ドルを下回るなど荒っぽい値動きが目立つ。ウクライナ情勢の先行きは見通せず、供給不安に揺さぶられる構図は続く。商品市場の姿や経済環境は1970年代と大きく変わっており、21世紀型の石油危機が世界経済にもたらすリスクに警戒が必要だ。 石油危機に迫る供給ショック 米投資銀行のゴールドマン・サックスは7日に公表したリポ 台頭する21世紀型石油危機 変貌した市場の揺さぶり
「本丸」に踏み込んだ制裁 原油めぐる駆け引き続く マネー底流潮流 ウクライナ侵攻 コラム 編集委員 2月28日 商品市場の多くの関係者が「そこには踏み込むまい」と考えていた制裁を欧米が決めた。ロシアの大手銀行が国際的な資金決済網から排除されれば、ロシアは原油や天然ガスなどの輸出に支障を来す。当面は一部の銀行を制裁の対象から外すなど「抜け道」が設けられる見通しだが、疑心暗鬼の市場は週明けから再び荒れ模様となる。 2014年以来、1バレル100ドルを超えた欧米の原油先物や9年半ぶりの高値を記録した米シカゴ市場 「本丸」に踏み込んだ制裁 原油めぐる駆け引き続く
クロマグロもっと身近に? 漁獲枠増も値下がり期待薄 国際法・ルールと日本 基礎から日経 ニッキィの大疑問 サービス・食品 科学&新技術 編集委員 グルメ&トラベル 1月29日 「クロマグロの漁獲量を増やしてもよいことが国際会議で決まったようだね」「絶滅の危機という話も聞いたことがあったけど、お寿司や刺し身で食べる機会も増えるのかな」 クロマグロの漁獲量を巡る状況について、バーチャルキャラクター、日比学くんと名瀬加奈さんが志田富雄編集委員に聞きました。 日比くん「日本の漁業なのに、クロマグロはとれる量に制限があるのですね」 太平洋にすむクロマグロは乱獲によって激減しました クロマグロもっと身近に? 漁獲枠増も値下がり期待薄
原油市場、強気に傾斜 インフレ進み株式から資金流入 マネー底流潮流 Think! コラム 編集委員 1月24日 原油相場は代表的な欧州のブレント原油先物(期近)が一時1バレル90ドルに迫り、米原油先物とともに2014年10月以来の水準を記録した。産油国の増産で高値は徐々に修正されるというのが今年の原油市場のメインシナリオのはずだが、年が明けてみると逆に「強気の買い」が優勢になっている。 米エネルギー情報局(EIA)は今月発表した見通しでも昨年10~12月まで6四半期連続で供給不足だった国際需給が今年から緩 原油市場、強気に傾斜 インフレ進み株式から資金流入
クロマグロ、資源回復と利用を両立 水産庁長官に聞く 商品ニュース 商品 編集委員 1月17日 一時は絶滅危惧種にも指定された太平洋クロマグロの資源が回復し、2021年12月の国際会議で体重30キログラム以上の大型魚について今年から漁獲枠を15%増やすことが決まった。資源の現状や課題を水産庁の神谷崇(こうや・たかし)長官に聞いた。 ――最初に、週末の日本を襲った津波で漁業関係の被害はどうなっていますか。 「津波警報や注意報の解除後の確認となるため、現在調査中だ。高知県や徳島県からは漁船の被 クロマグロ、資源回復と利用を両立 水産庁長官に聞く
商品相場、変動要素が複雑に 企業は備えを 商品ニュース 商品 編集委員 12月28日 新型コロナウイルスの感染が世界に広がり、その対策に終始した2020年から商品相場を動かす要素は複雑になった。市場を急変させるリスクは山積し、解消に時間のかかるものが多い。 商品相場を高騰させた今年のキーワードは供給制約だった。生産、物流の現場で労働力や資材が不足し、コロナ禍からの急速な需要回復に追いつけなくなった。半導体不足は自動車などの生産にブレーキをかけ、米国発の「ウッドショック」は国内にも 商品相場、変動要素が複雑に 企業は備えを
食料高、既に危機レベル 10年5カ月ぶり高水準 日経ヴェリタスセレクト 日経ヴェリタス コラム 商品 編集委員 12月25日 国連食糧農業機関(FAO)が今月発表した11月の世界の食料価格指数(2014~16年=100)は、前月より1.6ポイント高い134.4と4カ月連続で上昇した。前年同月を27%強も上回る。2011年6月(135.0)以来、10年5カ月ぶりの高水準だ。当時の食料高は中東・北アフリカの民主化運動「アラブの春」を引き起こす遠因にもなった。 穀物や植物油、食肉などの国際価格で算出されるFAOの食料価格指数 食料高、既に危機レベル 10年5カ月ぶり高水準