「日銀離れ」探る株式市場 ETF減額、正常化へ一歩 スクランブル 編集委員 株式 2月25日 日経平均株価3万円達成後の日本株市場で、ひとつの変化が起きている。日銀の上場投資信託(ETF)の買い入れがぱったり止まったのだ。下げ相場の日にも「音なし」の日銀をみて、市場は「テーパリング(購入額の減額)」を織り込み始めた。開始から10年を経過した異形の金融政策は、正常化に向けた最初のターニングポイントにさしかかった。 午前の東証株価指数(TOPIX)の下落率が0.5%を超えた日は、午後に日銀が 「日銀離れ」探る株式市場 ETF減額、正常化へ一歩
株高シナリオに死角はないか 米実質金利には要警戒 マネー底流潮流 コラム 編集委員 2月22日 日経平均株価が30年半ぶりに3万円台を回復して1週間が経過した。日経平均3万円達成後の相場のシナリオを占う際にもっとも重要なのが、米長期金利の動向だろう。一段の米金利上昇が、景気回復期待を受けたこれまでの世界株高のシナリオを狂わせる可能性があるからだ。株価は、どこまでの米金利上昇を許容できるのだろうか。 「市場心理が明らかに変化」 米国株相場は先週、上昇ピッチが明らかに鈍り、史上最高値の近辺でも 株高シナリオに死角はないか 米実質金利には要警戒
日経平均3万円、主役は外国人・日銀 個人に恩恵薄く マーケットニュース Think! 編集委員 株式 2月15日更新 日経平均株価が15日、1990年8月以来30年半ぶりとなる3万円の大台を回復した。この間に日本株を買ってきたのは外国人投資家と日銀だった。個人はほぼ一貫して保有株を売りつづけており、株高の恩恵が国民に広がりにくくなっている。戦後の財閥解体時に進めた「証券民主化運動」に改めて官民で取り組み、資本市場を通じて国民が豊かさを享受できる社会を築くときだ。 15日午後3時、朝から本降りだった雨が上がった東 日経平均3万円、主役は外国人・日銀 個人に恩恵薄く
地合い変えたJPモルガンの買い 日本株にアンカー論 スクランブル コラム 編集委員 株式 2月9日 9日の日経平均株価は3日続伸し、1990年以来となる3万円を指呼の間に捉えた。この3日間の上昇幅は1100円を超え、上昇スピードは世界主要市場の中でも際立つ。唐突に始まった日本株ラリーには戸惑う声も多いが、裏にちゃんと仕掛け人が存在する。世界の株価上昇で、日本株が最後の走者「アンカー役」になると期待する海外長期マネーが動き始めたのだ。 「急に地合いが変わったのはなぜか、ですか? アベノミクス相 地合い変えたJPモルガンの買い 日本株にアンカー論
SNSが変える市場 レディット問題、ルール整備急務 Think! 編集委員 株式 2月2日更新 SNS(交流サイト)の普及が伝統的な株式市場の構造を変えている。米SNSのレディットを起点に繰り広げられた米個別株の乱高下は、個人が集団で動けば機関投資家であるヘッジファンドも打ち負かせることを示した。意図的な株価のつり上げを禁じる規制はこうした事態を想定しておらず、SNS時代の新たなルールづくりが急務だ。 レディットを舞台に米国市場で起きた「ショート・スクイーズ(空売りの締め上げ)」は、株式市 SNSが変える市場 レディット問題、ルール整備急務
今の相場はバブルなのか 株は「不安の壁」をよじ登る スクランブル コラム 編集委員 株式 1月27日 米国発の「ブルーウエーブ祭り」によって年明けに一段高となった世界の株式相場は、先週からは足踏み状態だ。市場では、どこを向いても実体経済と株価のかい離に警鐘を鳴らす「バブル警戒論」が花盛りだ。投資家は、ここからさらに株を買い上げるのに二の足を踏んでいる。だが、果たして今の相場は多くが指摘するバブルといえるのだろうか。 今年に入り、著名投資家やエコノミストらによるバブル警戒論を聞かない日はほとんどな 今の相場はバブルなのか 株は「不安の壁」をよじ登る
もうPBRには頼らない 進化するバリュー投資家 マネー底流潮流 Think! 編集委員 コラム 1月18日 バリュー株は死んだのか、それとも、今年こそ歴史的な復活を遂げるのか――。世界的な株高の中で負け続けてきたバリュー株の逆襲(リバーサル)の可能性をめぐるこんな論争が、市場参加者の間で繰り広げられている。ただ、当事者であるバリュー投資家は、そんな論争をどこか冷めた目でみている。米オークツリー・キャピタル・マネジメントのハワード・マークス共同会長はその代表格。筋金入りのバリュー投資家は、これからの相場 もうPBRには頼らない 進化するバリュー投資家
高所恐怖症、すくむ市場 FRBはバブルをけん制か スクランブル コラム 編集委員 株式 1月13日更新 米国の「ブルーウエーブ」に沸いた先週とはうって変わり、株式市場が冷静さを取り戻しつつある。13日の日経平均株価は続伸したが、半導体関連株や機械株など局所的な上昇にとどまった。多くの投資家は「高所恐怖症」で足がすくんでいるようにもみえる。強力な金融緩和が株価を押し上げる陶酔状態から、局面が変わりつつあるのかもしれない。 「新型コロナウイルスの感染拡大で消費が落ち込むなど悪材料が増えているのに、株価 高所恐怖症、すくむ市場 FRBはバブルをけん制か
進む「不況下の株高」 いいとこ取りでチキンレース 編集委員 株式 1月8日 実体経済が悪化する中、強力な金融緩和が株価を押し上げる「不況下の株高」の本領発揮といったところか。新型コロナウイルスの感染が再拡大し、暗く沈む人々の生活実感とは裏腹に、株価が上がり続けている。株価への悪材料とみられてきた、米民主党が大統領と上下両院の過半数を制する「ブルーウエーブ」も、いつの間にやら買い材料に一変した。「いいとこ取り」にもみえる株高に死角はないか。 世界の株式市場は、まるで「ブル 進む「不況下の株高」 いいとこ取りでチキンレース
コロナが促す企業選別 株価純資産倍率、20年ぶり格差 チャートは語る 新型コロナ 編集委員 株式 12月27日 世界の株価指数が歴史的な高値をつける中、個別銘柄の株価の二極化が進んでいる。株価純資産倍率(PBR)でみると、銘柄間の格差はIT(情報技術)バブル以来20年ぶりの高水準に開いた。新型コロナウイルス下でも成長を期待できる銘柄に資金が集中する一方、環境急変に対応できないと判断された銘柄は放置されている。いずれ来る構造変化がコロナで早まったとの見方が強い。 11月に日経平均株価が29年ぶりの高値を記録 コロナが促す企業選別 株価純資産倍率、20年ぶり格差