プーチン氏の展望なきウクライナ長期戦 政権揺らぐ葛藤 ウクライナ侵攻 プーチン氏動向・解説 Think! Nikkei Views 編集委員 5月17日 ロシアが2022年2月にウクライナへの軍事侵攻を始めてから、まもなく15カ月。戦況は一進一退で、総じて膠着状態となっており、停戦への道筋はなかなかみえない。戦争を始めた張本人であるロシアのプーチン大統領は泥沼の戦闘をどのように決着させるつもりなのだろうか。 プーチン氏は年初の段階で、ウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州全域を3月末までに制圧するよう軍幹部に指令していたとされる。実際、2〜3月 プーチン氏の展望なきウクライナ長期戦 政権揺らぐ葛藤
ならず者ロシア、イラン化の道 イアン・ブレマー氏 ウクライナ侵攻1年 グローバルオピニオン 編集委員 2月22日 英政府高官は1月、郵便事業を担う機関への大規模なサイバー攻撃を明らかにした。ロシア政府から許可を得た同国のハッカー集団の仕業だとの見方をすぐに示した。2月上旬には英デリバティブ(金融派生商品)取引の運営業者がハッキングされたほか、フランスとイタリアのサイバーセキュリティー当局が両国と米国、カナダのコンピューターシステムがランサムウエア(身代金要求型ウイルス)被害に遭ったと報告した。欧米はロシアと ならず者ロシア、イラン化の道 イアン・ブレマー氏
プーチン大統領、長期戦に焦り 激怒の裏にじんだ危機感 プーチン氏動向・解説 ウクライナ侵攻1年 Think! ヨーロッパ Nikkei Views 編集委員 2月20日 ロシアがウクライナに軍事侵攻してから、24日で丸1年となる。短期決戦でウクライナを敗北させようとしたプーチン大統領の当初の計画は失敗した。その後はウクライナ東・南部の占領地域の維持や拡大を主要目標に掲げる。21日に予定される年次教書演説でも「勝利」に向けた戦闘継続を訴えるとみられるが、長引く戦争への焦りも垣間見える。 動いたゼレンスキー氏 「プーチンの侵略は我々の時代と米国、そして世界への試練だ プーチン大統領、長期戦に焦り 激怒の裏にじんだ危機感
中央アジア、本格回復は先 ラファエル・パントゥッチ氏 Asiaを読む 編集委員 1月14日 中央アジアにとって2022年は激動の年だった。カザフスタンでの大規模な暴動に始まり、地域の中核であるウズベキスタンとカザフの正式な同盟結成の話題で幕を閉じた。それでも新しい年には不確実性が残っている。 最大の問題は同じ旧ソ連のウクライナで次に何が起こるかだ。ロシアとの紛争に終結の兆しは見えず、中央アジアにとって対ロ関係は困難であり続けるだろう。 これまでのところ、ロシアのウクライナ侵攻直後の暗い 中央アジア、本格回復は先 ラファエル・パントゥッチ氏
中国の打算的なロシア接近 アレクセイ・マスロフ氏 ウクライナ侵攻 グローバルオピニオン 編集委員 1月11日 中国は恐らく、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を予測していなかった。プーチン大統領は2022年2月、北京冬季五輪の開会式出席のために訪中した。その際に習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談したが、近くウクライナで軍事作戦を開始すると事前に伝えなかったようだ。 侵攻当初の2月から3月にかけて、中国は非常に慎重で冷静な立場を貫いた。すべての問題は政治的、外交的手段によって解決されるべきだと主張した 中国の打算的なロシア接近 アレクセイ・マスロフ氏
ウクライナ危機、米ロ首脳交渉の現実味 続く高官接触 プーチン氏動向・解説 ウクライナ侵攻 ヨーロッパ Nikkei Views 編集委員 12月20日 ロシアがウクライナに軍事侵攻して約10カ月。戦闘が長期化する中、米国のバイデン大統領はプーチン大統領と話し合う用意があると表明した。ロシアはウクライナ撤退が前提なら拒否するとしているが、米国との対話にはかねて前向きだ。危機打開へのカギとなる米ロの首脳交渉はどの程度、現実的なのか。 「もしプーチン氏が本気で戦争を終わらせる方策を探っているのなら、彼と話す用意がある」。バイデン氏は1日、訪米したフラ ウクライナ危機、米ロ首脳交渉の現実味 続く高官接触
ロシア依存 脱却広がる アレキサンダー・ザスラフスキー氏 ウクライナ侵攻 グローバルオピニオン 編集委員 12月14日 ロシアの人々はウクライナの惨劇を知っている。だが、侵攻に抗議して辞任した政権の要人はほとんどいない。プーチン大統領に公然と反対する高官はほぼ皆無だ。批判すれば直ちに、国家の裏切り者のレッテルを貼られるからだ。 街頭での抗議行動に参加する市民もわずかだ。9月の部分動員令で批判が強まったというが、政権は国境を閉鎖していない。政権に反発する人々は国外に脱出し、残った人々は動員に応じている。政権は国内を ロシア依存 脱却広がる アレキサンダー・ザスラフスキー氏
苦戦のロシア軍、統率乱すプーチン氏の「ラスプーチン」 ウクライナ侵攻 プーチン氏動向・解説 Think! ヨーロッパ Nikkei Views 編集委員 11月24日 ウクライナ軍事侵攻を続けるロシアで、軍幹部の解任が相次いでいる。占領していたウクライナ南部ヘルソン州の要衝から撤退するなど、最近はロシア軍の苦戦ぶりが目立つ。プーチン大統領は軍司令官らのすげ替えで戦局打開を図ろうとしているようだが、理由はそれだけではない。 ■撤退に透けた狙い 「困難な決定ではありますが、軍人らの命を守ることが大切です」 「ロシア兵士の生命と健康は常に最優先だ」 ウクライナ侵攻作 苦戦のロシア軍、統率乱すプーチン氏の「ラスプーチン」
米ロ対立、妥協望めず長期化必至 ドミトリー・トレーニン氏 グローバルオピニオン 編集委員 11月16日 ウクライナ軍事侵攻を巡るロシア国内の反応は、エリート層と一般市民の間で全く異なる。 エリート層は海外に保有していた富や財産を失った。これまで順調だったビジネスや生活スタイルも続けられなくなった。大半が不愉快な思いをしている。一時的にせよ、国外に去った人も多い。 一般市民は正反対だ。米欧はプーチン大統領や側近に限らず、ほぼ全国民に影響を与える対ロ制裁を発動した。予測をはるかに超える厳しさだ。多くの 米ロ対立、妥協望めず長期化必至 ドミトリー・トレーニン氏
劣勢ロシア、狂う歯車 焦り募らすプーチン氏 ウクライナ侵攻 プーチン氏動向・解説 Think! ヨーロッパ Nikkei Views 編集委員 10月19日 ロシア軍が先週、ウクライナ各地で大規模なミサイル攻撃を強行した。国際社会は対ロ非難を一段と強めている。プーチン大統領はウクライナ南部のクリミア半島とロシアを結ぶ「クリミア橋」で8日に起きた爆発への報復と主張するが、戦局の劣勢を隠すのが真の狙いとの見方も浮上する。 ■クリミアは「聖地」 「わが領土に対するテロ行為が続けば、ロシアの報復は厳しくなる」。プーチン氏は10日の安全保障会議で、クリミア橋の 劣勢ロシア、狂う歯車 焦り募らすプーチン氏