福島の地酒「白冨士」 Made in Seattleで復活 6月2日 2011年の東日本大震災で被災した創業300年以上の冨沢酒造店が、米国で酒造りを再開した。原発事故後にほぼ全域が帰還困難区域に指定された双葉町(一部の地域で避難指示が解除)の地酒「白冨士」。米西部ワシントン州シアトル郊外でSHIRAFUJIに生まれ変わるまでの道のりは平たんではなかった。新型コロナウイルス禍という困難に直面しながらも、12年ぶりに異国の地で息を吹き返している。 シアトルから車で約 福島の地酒「白冨士」 Made in Seattleで復活
ルネ・ラリックの軌跡 ガラス作品生んだ仏アルザス探訪 6月2日 フランスを代表するクリスタル工芸ブランド「ラリック」と日本の縁は深い。箱根ラリック美術館は個人収集家による約1500ものコレクションを所蔵し、東京都庭園美術館(旧朝香宮邸、東京・港)にはブランド創設者のルネ・ラリック自身が1930年代にデザインしたガラスレリーフの扉がいまも優美な姿を残している。 そんなラリックの唯一の工房が、仏アルザス地方にある。炉にともされた火は一度も絶えることなく、2022 ルネ・ラリックの軌跡 ガラス作品生んだ仏アルザス探訪
自然が描く地図「流域」 地域の食、歴史再考のヒントに 6月2日 「どこに住んでいるの?」と聞かれたら、市町村や最寄り駅をあげる人は多いだろう。でも東京の原宿や恵比寿なら渋谷川の、大阪市の梅田なら淀川の流域という答え方もある。流域は生活に欠かせない水の源、雨が川に流れこむ範囲で、いわば自然の住所だ。流域をベースにその土地を考えると風土や文化、歴史の見え方は一変する。川の流域に生きることを見つめ直した。 日本一の川に広がる文化圏 長野県松本市に2022年にオー 自然が描く地図「流域」 地域の食、歴史再考のヒントに
本をつくる、一冊に思いを込め ネット全盛の今に存在感 5月26日 SNS(交流サイト)での情報発信や電子書籍などネット全盛の時代に、紙の本の手触りにこだわる人たちがいる。わざわざ活版印刷で本を出したり、使い込んだ辞書を仕立て直したり。自分だけの一冊を手作りする人もいる。その理由は郷愁や愛着だけではないようだ。ネット社会の今だからこそ紙の本の意味が増しているという。さあ、スマホを捨てよ、書を手に取ろう。 装丁が語り、活字がつなぐ 2022年の暮れ、東京都荒川区の 本をつくる、一冊に思いを込め ネット全盛の今に存在感
「機械式時計は廃れず」パテックフィリップ社長に聞く トレンド 5月21日 スイスの高級時計大手、パテックフィリップのティエリー・スターン社長は「アップルウオッチ」などのスマートウオッチが台頭する今後も「機械式時計は廃れない」との自信を見せた。スイス・ジュネーブで日本経済新聞社の取材に答えた。日本でも強盗事件が起きるなど過熱気味といわれる高級時計ブームについては「現在がピーク」との見方を示した。 【関連記事】・高級時計の王国スイス ブーム支える精緻な技と発信力 ――世界中 「機械式時計は廃れず」パテックフィリップ社長に聞く
マリー・クワントの革命 ヘアもメイクも社会も変えた 5月19日 今では見慣れているものが、かつてはタブーであったことは少なくない。女性の膝もそのひとつ。教師の両親の下に生まれ、ゴールドスミス・カレッジで美術を学んだマリー・クワントが1955年、25歳でロンドンのキングス・ロードにブティック「バザー」を開いた時、膝が丸見えのドレスを作って販売した。ストリートからヒントを得たミニスカートに、保守層は眉をひそめた。 マリーによる因習打破は続く。紳士服に着想を得たジ マリー・クワントの革命 ヘアもメイクも社会も変えた
デンマーク「noma」 持続可能なレストラン見据えて 5月19日 今世紀の食を語る時、避けて通れないのがデンマークのレストラン「noma」(ノーマ)だ。美食とは無縁とされてきた北欧で2003年に開業し、地元の食材や食文化に立脚しながら独創的な料理を作る「新北欧料理」を打ち立てた。その発想は各国のレストランに大きな影響を与え、「世界のベストレストラン50」では10年から21年まで5度首位に。店を目当てに世界中から観光客が訪れ、食材の生産も活発になるといった経済効 デンマーク「noma」 持続可能なレストラン見据えて
高級時計の王国スイス ブーム支える精緻な技と発信力 5月19日 パテックフィリップやロレックスなど、きら星のごとく世界的な高級時計ブランドがひしめくスイス。400年以上の長きにわたって機械式時計の精緻な技を磨きあげ、職人たちの手で受け継いできた。高級時計の王国はどのように築かれたのか。その秘密を探った。 歯車ひとつにも宿る美 スイス・ジュネーブ郊外のプラン・レ・ワット地区。有名時計メーカーの製造拠点が集まる同地区に、パテックフィリップの本社工房がある。 高級時計の王国スイス ブーム支える精緻な技と発信力
鳥と人の新しい関係 身近な観察が導く共生の未来 5月12日 コロナ禍をきっかけにバードウオッチングに関心を持つ人が増えている。大自然の中の鳥が雄大に飛ぶ姿から、もっと身近な街の鳥が見せるかわいらしいしぐさまで。人が熱を上げすぎると、鳥たちを脅かす可能性もある。さえずりを聞きながら、鳥と人との新しい距離について考えたい。 世界の愛鳥家が目指す楽園 日本の本土最東端、北海道の根室半島に世界からバードウオッチャーが押し寄せている――。そんな話を聞き、野鳥観察の 鳥と人の新しい関係 身近な観察が導く共生の未来
永遠の異端児、ゴルチエ 「美しさはひとつではない」 5月7日 3月下旬、丸の内ビルディング(東京・千代田)。米国のバンド、シックの名曲「Le Freak」に合わせてパフォーマーが踊り始めると、周辺にいた人たちは足を止め集まってきた。 振り付けにあわせてスカートがはためいたり、装飾されている羽が揺れたり。ダンスを際立たせていたのが、パフォーマーが着用する衣装だ。多様な素材が用いられ、オブジェや彫刻のよう。ファッションデザイナー、ジャンポール・ゴルチエさんが手 永遠の異端児、ゴルチエ 「美しさはひとつではない」