「資産形成層」の登場が投資を変える(野尻哲史) 日経ヴェリタス 備える 1月22日 前回の当欄で「2010年代半ばを境に投資をしている人の比率(投資家比率)が底入れし、反転し続けている」ことを指摘したところ、「背景を詳しく知りたい」との依頼をいただいた。 前回のポイントを改めてまとめると、以下の2点のようになる。 (1)日経平均株価と投資家比率の動きから考えると、10年代前半までは従来の「相場観で動く投資家層」が市場の中心だった。これに対し、10年代後半以降は、相場の変動にかか 「資産形成層」の登場が投資を変える(野尻哲史)
地政学リスクは株価急落のトリガーとなるか(藤田勉) 日経ヴェリタス 株式投資 増やす 1月15日 2020年は、歴史に残る激動の年だった。新型コロナウイルスの感染危機により世界の株価は3月に急落したが、その後、米国のデジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄を中心に急反発した。年間の騰落率をみると、米国株(S&P500種株価指数)の騰落率は16.3%と、日本株(東証株価指数=TOPIX)4.8%上昇、欧州株(STOXX600欧州株価指数)4.1%下落を圧倒した。 2020年代は、米 地政学リスクは株価急落のトリガーとなるか(藤田勉)
その保険、シニアに必要ですか?(大江英樹) 日経ヴェリタス 社会保険 備える 1月8日 定年退職したシニアの中にも、生命保険や医療保険に多額の保険料を払っている人が多いようだ。公益財団法人生命保険文化センターが3年ごとに実施している「生命保険に関する全国実態調査」の平成30年度版によれば、生命保険(個人年金保険を含む)の世帯ごとの年間払込保険料は60~64歳では43.9万円、65~69歳でも33.8万円となっている。月額にすれば2万8千円~3万7千円ぐらいの金額になる。シニア世代が その保険、シニアに必要ですか?(大江英樹)
「ランティエ」を知っていますか(岩崎日出俊) 日経ヴェリタス 株式投資 増やす 1月2日 かなり前のことだが、日本の銀行から外資系投資銀行に転職した際に米国人に言われて印象に残っている言葉が2つある。 ひとつはニューヨークの上司の言葉で、「気を付けていないと1日に16時間労働してしまう。それでは実績を上げられないよ」。当時の投資銀行では、若い人は16時間どころかそれ以上働くことも多かった。しかし、チームのリーダーがこれと同じ働き方をしてはダメだとの助言だった。 もうひとつは、投資銀行 「ランティエ」を知っていますか(岩崎日出俊)
株高の恩恵、コロナ7業種に循環させよう(高田創) 日経ヴェリタス 株式投資 新型コロナ 学ぶ 12月25日 2020年は新型コロナウイルス一色に染まった一年だった。振り返れば、「コロナショック」はサービス業中心の「コロナ7業種」(飲食、宿泊、陸運、小売り、生活関連、娯楽、医療福祉)が売り上げ減少による損失によって資本を毀損し、その結果倒産や廃業に至るという問題だったという特徴がある。その影響は比較的、中小・零細企業に限定されている。その一方、大企業にまで波及しうるリスクとして、筆者は当初から以下の4つ 株高の恩恵、コロナ7業種に循環させよう(高田創)
コロナ禍が背中を押した資産形成(野尻哲史) 日経ヴェリタス 備える 12月18日 フィデリティ・インスティテュート 退職・投資教育研究所では2020年10月5~12日、会社員・公務員を対象にビジネスパーソン1万人アンケートを実施した。2010年に1回目を実施した当アンケートは今回で8回目。アンケートからは、昨年に話題となった「老後資金2000万円問題」や現下のコロナ禍の影響なのか、資産形成や退職準備の動向に変化が見て取れる。ズバリ、投資をする人が増えているのだ。 ■投資家比率 コロナ禍が背中を押した資産形成(野尻哲史)
DX相場、黄金の10年が始まった(藤田勉) 日経ヴェリタス 株式投資 増やす 12月11日 現在の世界の株式市場の上昇波動は今年3月を起点とするが、その主役はデジタルトランスフォーメーション(DX)である。2020年は、今後およそ10年続くであろう「黄金のDX相場」始動の年となった。 ■投資テーマは10年単位 歴史的に、株式相場には10年単位の長期波動がある。これは、経済や産業が10年単位で構造変化を起こすからである。そして、これらの波動には、相場上昇をけん引する投資テーマが存在する。 DX相場、黄金の10年が始まった(藤田勉)
退職金を賢く受け取るために(大江英樹) 備える 12月4日 退職金は、定年が近づいてきた人にとって大きな関心事のひとつだろう。一般には退職金は「退職一時金」を意味すると思われているようだが、実は一口に「退職金」といっても、企業によってかなり多くのパターンがある。 ■仕組みは企業ごとに違う 企業によっては退職給付を一時払いか年金払いかのどちらか選べるようになっている。いわゆる功労報酬的な意味合いで一時金として支払われるだけで、年金払いの仕組みがないところも 退職金を賢く受け取るために(大江英樹)
ダウ平均、強さの秘訣は「諸行無常」(岩崎日出俊) 株式投資 日経ヴェリタス 増やす 11月27日 「戦闘指令室」とでも訳したらよいのだろうか。現在の米JPモルガン・チェースの前身、JPモルガンに勤めていた時の話だが、毎朝、会社でパソコンを立ち上げると「ウォールーム」(War Room)と題する画面が真っ先に目に飛び込んでくる。 ニューヨークの専門チームが毎日作成して世界中のオフィスに配信しているもので、「ヨーロッパの携帯電話会社が別の会社を買収した」とか「アメリカの半導体メーカーが大規模な資 ダウ平均、強さの秘訣は「諸行無常」(岩崎日出俊)
コロナ特効薬という市場リスク(高田創) 株式投資 日経ヴェリタス 学ぶ 11月20日 「ゴルディロックス」という言葉を耳にしたことがあるだろうか。これはもともと、英国の『3匹のくま』という童話に登場する少女の名前である。3匹の熊が差し出した3つのスープのうちから、少女が熱すぎず、冷たすぎず、ちょうどよい温かさのスープを選んだことにちなんだもので、「程よい」「居心地のよい」状況を指す概念とされる。 株式を中心とした市場の現在の環境は、コロナ禍にも関わらずゴルディロックス状態にあるの コロナ特効薬という市場リスク(高田創)