3度挑戦、40代で臨床心理士に 経験糧に「心」支える 5月15日更新 東京都品川区の心療内科クリニックに勤務する大塚紀広さん(45)は、臨床心理士として2年目の春を迎えた。40歳で大手の人材サービス会社を辞め、長年の夢だった資格を取った。今では「自分の気持ちに正直にならずに働き続けていくほうがつらかった」との思いを強くしている。 心理学に興味を持ったのは高校生のころ。当時は将来への漠然とした不安や悩みを抱えていた。心理学の本は「その要因をひもといてくれ、目には見え 3度挑戦、40代で臨床心理士に 経験糧に「心」支える
頑張りすぎなくていい 20代で燃え尽き症候群、助言役に コラム 4月17日 頑張れない自分を許せず、すべてのエネルギーを仕事に割いた。物差しは他人からの評価。岡千尋さん(32)は20代で燃え尽き症候群(バーンアウト)を経験した。「できなくてもいいんだと自分に言い聞かせてあげよう」。どん底からなんとか持ち直した今、同じ境遇に陥りそうな人にそう伝えている。 箱入り娘だったと自分では思う。大阪に生まれ、医療関係者や公務員の親族が多かった。母親は「勉強さえしていれば将来は安泰」 頑張りすぎなくていい 20代で燃え尽き症候群、助言役に
引きこもり13年、探し続けた息子の「取説」 差した光明 コラム 4月3日 年初のある夕方、関東地方に住む60代の夫婦は、息子(33)の運転する車でたわいもない話をしながらスーパー銭湯に向かっていた。こんなごく普通の家族の光景が本当の「日常」になったのはつい最近のことだ。13年間引きこもっていた息子と会話するなんて、かつては考えられなかった。 息子は小さいころから口数が少なかった。「きょうは学校どうだった」と聞いてもほとんど答えない。コミュニケーションが苦手なようで、同 引きこもり13年、探し続けた息子の「取説」 差した光明
91歳、総務でエクセルすいすいと 「会社は成長の場」 大阪 関西 コラム 3月27日 この4月に迎えるのは、勤続「66年」だ。大阪市西区にあるネジ専門商社の総務部で、玉置泰子さん(91)はエクセルをすいすいと操り、社員の給与計算などをこなす。「何歳まで働くという区切りはない。毎日を一生懸命生きたい」 大阪府豊中市の自宅からバスと地下鉄を乗り継ぎ、勤務先の「サンコーインダストリー」に通う。午前9時から午後5時半までのフルタイムで、総務部長付課長として経理や庶務を担当する。給与計算や 91歳、総務でエクセルすいすいと 「会社は成長の場」
結晶したガンプラ愛 安定捨て、挑んだ「動くガンダム」 コラム 3月20日 「ガンダム起動!」 横浜港(横浜市)の山下埠頭。パイロット役のかけ声で白煙が噴き出すと、全長18メートル、重さ25トンの巨大なガンダムがゆっくりと歩き出した。 6階建てビルとほぼ同じ大きさだ。折り曲げた膝の関節は人間のように滑らかで、指もそれぞれ動かせる。最後は上半身をねじりながら、右腕の人さし指を空へと突き出した。 スムーズな動きを生み出すのは、モーターやソフトウエアなど日本が誇る高度な技術の 結晶したガンプラ愛 安定捨て、挑んだ「動くガンダム」
へこたれず、立ち上げる Answersセレクション・起業編 働き方改革 コラム 3月14日 学生時代からぴかぴかで、若くしてスタートアップの経営者として脚光を浴びる――。そんな人がいる一方で、自分が何をしたいのか分からず、模索を続けた末に起業という答えにたどりつく人も少なくありません。めまぐるしく移りゆく社会の中で働き方、生き方を手探りする人たちを描く連載「Answers」から、起業や独立にまつわるエピソードをお届けします。 ただ単に学生生活を楽しむためだけに大学に通い続ける自分を想像 へこたれず、立ち上げる Answersセレクション・起業編
元フリーター、地ビールをつくる 海外経験を糧に起業 コラム 1月30日 全国有数の酒所、石川県。日本酒がずらりと並ぶ金沢駅の土産店の一角で最近、金や赤の美しいラベルの地ビールが存在感を増している。金澤ブルワリー(金沢市)がつくる「金澤麦酒」。社長の鈴森由佳さん(34)は元フリーターだ。 「有名チョコレート店とのギフトセットをクリスマス限定販売」「#お歳暮ギフト承ります」。ある休日、静まりかえる会社で、鈴森さんは一人パソコンやスマートフォンの画面に向き合っていた。 元フリーター、地ビールをつくる 海外経験を糧に起業
手探りの起業、本を支えに 40代で挑む書店経営 Think! コラム 1月23日更新 藩政時代に豪商が軒を連ね、今は戦前の洋風建築が街を彩る盛岡市中心部の一角。路地裏の古びた建物の1階に小さな書店がある。店名は「BOOKNERD」。本オタク、というほどの意味だ。 15坪(約50平方㍍)の店内を、はやりのベストセラーではない国内外の小説やエッセー、写真集など2千冊が満たす。1月上旬のある日の昼前、店が開くと若い女性グループや年配の男性など幅広い層の利用客が次々と訪れた。 店主は早坂 手探りの起業、本を支えに 40代で挑む書店経営
人生変えた50代の博士号 子育て・仕事と3足のわらじ コラム 1月9日 1つ1トンはあるという亜鉛の塊が並ぶ群馬県内の製錬工場。作業着にヘルメット姿の男性たちにまじってただ一人、女性がいた。 工場を運営する上場企業の社外取締役、中川有紀子さん(57)。「働き方改革のために工夫していることは」。人的資源管理の分野で博士号を持つ中川さんは、知見を生かして工場長らに質問を投げかけ、改善策を助言する。 もともとは一会社員だった。人生の転機になったのが、40歳手前から50代に 人生変えた50代の博士号 子育て・仕事と3足のわらじ
36歳のFIRE、3年で見切った役所 Answers読まれた記事 コラム 1月1日 いかに働き、いかに生きるか。世の中が急速に移り変わるいま、働き方を巡る群像に焦点をあてるコラム「Answers」。若いうちのリタイアと経済的自立=FIRE、霞が関の過剰なまでの激務、夫婦別姓をかなえるための仮装離婚――。連載の中から、2021年によく読まれた記事を紹介します。 Financial Independence, Retire Early(経済的自立と早期リタイア)の頭文字をとった「F 36歳のFIRE、3年で見切った役所 Answers読まれた記事