買い物中転倒は店のせい? 水や商品で滑りけが、訴訟増 事件・司法 11月11日更新 スーパーで転んでけがをしたのは、床が滑りやすかったせいか、不注意からなのか。店舗内の転倒事故を巡って近年、負傷した客が店に損害賠償を求める訴訟が相次いでいる。訴えを認める判決もあれば退ける例もあるが、トラブルを避ける上で店側には小まめな清掃や危険箇所の把握が求められる。 高齢化に伴って転倒により亡くなる人は増加傾向にあり、専門家は客に対しても注意を呼び掛けている。 神奈川県湯河原町のスーパーで2 買い物中転倒は店のせい? 水や商品で滑りけが、訴訟増
大阪・摂津3歳虐待死、SOSつかめず 情報「共有」課題 Think! 大阪 事件・司法 10月11日 大阪府摂津市で男児(3)が熱湯をかけられて死亡した事件では、母親の交際相手の男による虐待情報を市と児童相談所が事前に把握していたにもかかわらず、防ぐことができなかった。多くの目で子どもを見守り兆候を見逃さないよう、児相が受理した情報を警察と「全件共有」する仕組みも機能しなかった。児童虐待が後を絶たない中、関係機関の連携のあり方が改めて問われている。 「市のリスク評価が甘かったのではないか」。6日 大阪・摂津3歳虐待死、SOSつかめず 情報「共有」課題
未承認の中絶薬、ネットで容易に入手 トラブルも 事件・司法 9月13日更新 インターネットで購入した経口妊娠中絶薬を巡るトラブルがなくならない。6月に無理やり堕胎させる目的で使ったとして、福岡地裁が男に有罪判決を言い渡した。国内では未承認の医薬品で、医薬品医療機器法(薬機法)に触れる恐れもある。一方で海外では中絶方法として普及しており、国内でも承認が申請される見込みだ。 「未承認の薬剤を安易に取り扱って服用させた」。福岡地裁は6月28日、交際相手の女性に同意なく中絶薬を 未承認の中絶薬、ネットで容易に入手 トラブルも
偽版画「鑑定」なく横行 歯止めにブロックチェーン検討 コラム 事件・司法 8月25日更新 著名画家の偽版画の大量流通で市場の混乱が続いている。一度に複数枚の絵画を制作する版画は、コスト面などから「鑑定」による見極めが浸透せず、偽作を招きやすい傾向があった。「信用を失ったままでは取引自体が成り立たない」。業界の不安が深まるなか、文化庁はブロックチェーン(分散型台帳)による作品管理の検討を始めた。 近畿地方のある画商は「業界そのものが信頼を失ってしまった」とため息をつく。今春、平山郁夫や 偽版画「鑑定」なく横行 歯止めにブロックチェーン検討
「ジョブ型」映す、職歴尊重の判決 専門外への配転無効 Think! 5月4日更新 運送会社で運行管理などを任されていた社員に倉庫勤務を命じた人事異動を無効とする司法判断が注目されている。名古屋高裁が1月、保護するキャリアの対象を高度なIT技術者や医師など専門職から一般的な職務にまで広げた。労働者が積み重ねた職歴と本人の意向を重視した雇用のあり方を後押しするのではないか――。働く人々の期待は大きい。 「職種=事務職員(運行管理業務)、職務内容=事務所内での配車など」。東海地方に 「ジョブ型」映す、職歴尊重の判決 専門外への配転無効
ベランダ喫煙に隣人の厳しい目 コロナの在宅増で一段と 愛知 3月29日更新 在宅勤務の広がりとともに、共同住宅のベランダでの喫煙に厳しい目が向けられている。受動喫煙による体調不良を訴えた隣人への賠償を命じた裁判例もあり、管理規約の禁止条項に盛り込む新築物件も増えた。トラブルを避ける上で自主的なルールづくりやマナーの徹底が一段と求められる。 「ベランダでの喫煙は管理規約違反です。階下の方より『たばこの灰が落ちてきて非常に困っている』との連絡がありました。火災の原因にもなり ベランダ喫煙に隣人の厳しい目 コロナの在宅増で一段と
小中学生のゲーム依存、暴力的に 欠かせぬ相談体制 福岡 九州・沖縄 3月22日 オンラインで会話を楽しみながらキャラクターの生き残りをかけて戦う「バトルロワイヤルゲーム」を巡るトラブルが小中学生の間に広がっている。福岡市で昨秋、ゲームをきっかけにした傷害事件で少年が逮捕された。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校期間には、アイテム購入に多額を費やす例も増加。学校や警察は対策を講じるが、依存の芽を摘む取り組みは緒に就いたばかりだ。 福岡市の中学3年の男子生徒(15)が202 小中学生のゲーム依存、暴力的に 欠かせぬ相談体制
独り身高齢者の身元保証、目立つ不透明契約 安全網に死角 3月8日 独り身の高齢者の身元保証代行を巡る訴訟で、業務契約の不透明さを断じる判決が相次いでいる。死亡後は代行者に全財産を譲る、認知症の人を相手に5分の面談で契約させる――。保証人の署名を受け入れ条件とする介護施設などは多く、身寄りがなければ頼らざるを得ない。一連の問題は人生の晩年を迎えたとき、社会の安全網から抜け落ちかねない危うさを浮き彫りにする。 「明らかに対価性を欠いている」。名古屋地裁岡崎支部は1 独り身高齢者の身元保証、目立つ不透明契約 安全網に死角
スマホで住宅・ホテル盗撮 禁止条例改正活発に 関西 3月1日 スマートフォンによる個人宅やホテルの客室での盗撮が増えるなか、各地で防止条例を改正する動きが活発だ。規制対象を公共の場所から私的な空間にまで広げるのが柱だが、取り締まり行為や罰則には地域差も生じかねない。刑罰の均衡や効率的な立証を図るため、全国一律で適用できる「盗撮罪」の導入を求める声が強まる。 大阪府内の路上で、30代の男が民家浴室の窓の隙間から女性の入浴姿をスマホで撮影した。男は書類送検され スマホで住宅・ホテル盗撮 禁止条例改正活発に
立体駐車場 相次ぐCO2中毒、消火装置の点検・操作甘く 愛知 2月23日 ビルにある機械式の立体駐車場内で二酸化炭素(CO2)中毒が相次いでいる。いずれもCO2を噴出する消火装置の老朽化や誤操作が事故を招いた。都市部などで広く普及しているが、消防法が義務付けた点検を数十年間実施しない例もあるという。「一歩間違えれば命に関わる」。消防関係者らは管理者などに設備の保守点検と操作手順の徹底を強く求めている。 「駐車場から白煙が出ている」。2020年12月、名古屋市の繁華街、 立体駐車場 相次ぐCO2中毒、消火装置の点検・操作甘く