苦戦パナソニック、トヨタに急接近 テスラと距離探る エレクトロニクス 関西 8月27日 パナソニックがトヨタ自動車との距離を急速に縮めている。両社は1月に車載電池、5月に住宅の事業を統合すると発表した。パナソニックは過去に両事業を成長の両輪にすると宣言。1兆円の投資枠を設けてヒト、モノ、カネを注いできたが単独での成長は難しく、創業以来の親交が深いトヨタと組む。一方、電気自動車(EV)向け電池で組む米テスラとは、事業の赤字が続き、適切な距離を探り続けている。 ■電池提携、トヨタに主導権 苦戦パナソニック、トヨタに急接近 テスラと距離探る
認知症薬、まだ諦めない エーザイ社長の執念 ヘルスケア 7月25日 世界のメガファーマの向こうを張って「人類最後の敵」認知症への挑戦を続けているのがエーザイだ。3月に最も有望だった新薬の開発を断念、株価は今も低迷するが、社長の内藤晴夫は依然意気軒高だ。エーザイの売上高は約6000億円と世界40位前後。10倍規模の開発費を持つメガファーマですら難渋する認知症薬の開発に総力戦で挑む内藤は空気が読めないだけの「KY社長」に終わるのか。それとも米アップルのスティーブ・ジ 認知症薬、まだ諦めない エーザイ社長の執念
任天堂、もがく独創の王国 忍び寄る黒船 ネット・IT 関西 4月18日 世界の家庭用ゲーム市場をゼロから切り開いてきた任天堂。ヒット作品の有無で業績が乱高下する「ばくち経営」からの脱皮や集団指導体制への移行を目指すが、行きすぎれば、日本を代表する独創企業のDNAを損う。「独創」と「安定」の間でもがく任天堂の悩みは深い。 ■あっけない幕切れ 2018年12月。大手部品メーカーのもとに任天堂からある通達が届いた。「QOL事業の開発を中止します」。あっけない幕切れだった。 任天堂、もがく独創の王国 忍び寄る黒船
増えすぎた薬局 6万店、始まったサバイバル 3月26日 かつては病院で受け取れた薬を、外の調剤薬局で出すようになったのはいつのころからか。利用者から見れば二度手間のようなこの制度に守られ薬局はコンビニエンスストアを上回る約6万店まで増殖した。だが国の新たな規制で、薬局は逆にサバイバルの時代に入った。今度こそ患者にとって便利になるのか。 ■薬局売ってミリオネアに 千葉県出身の石川克寿さん(52)は今、フィリピンのセブ島に移住し日本や米ハワイ、タイのバンコ 増えすぎた薬局 6万店、始まったサバイバル
トヨタに「異議あり」 新日鉄住金と2重価格 1月21日 トヨタ自動車と新日鉄住金。自動車のサプライチェーンを支える巨大企業の間に、かつてないすきま風が吹いている。自動車用の鉄の納入価格をめぐる対立だがいつもと事情が違う。約半世紀続いてきた商慣習が矛盾を来しているのだ。両者が歩み寄らないと、しわ寄せは中小メーカーに集まる。 ■はじまりは1枚の要望書 2018年10月29日。経済産業省・金属課に1枚の要望書が届いた。差出人は鉄鋼メーカーの業界団体だ。 「自 トヨタに「異議あり」 新日鉄住金と2重価格
Tポイントも四面楚歌 カリスマ増田氏の秘策とは ネット・IT 12月17日 「うちの近所も閉店した」――。レンタルビデオ店「TSUTAYA」がアマゾンやネットフリックスの動画配信に押されている。TSUTAYAの会員証から進化したTポイントカードも楽天やNTTドコモに猛追されている。両者を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の社長で、ソフトバンクの孫正義氏とならび称された起業家、増田宗昭氏が67歳で迎えたピンチだ。出口はあるのか。 ■ファミマの独占終わる T Tポイントも四面楚歌 カリスマ増田氏の秘策とは
日立を悩ませる 「御三家」不正の実態 環境エネ・素材 12月10日 三菱マテリアル、神戸製鋼所、KYB、東洋ゴム工業――。昨年以降相次いだ企業の品質不正は、もう何が起きても驚かないところまできた。だがその深刻さに加え、ある事情から見過ごすことができないのが日立製作所グループの「御三家」と言われる日立化成のケースだ。 ■441ページの調査報告書 日立化成が11月22日に公表した品質不正の外部調査報告書は全441ページ。A4判でプリントアウトして重ねると約4センチ近い 日立を悩ませる 「御三家」不正の実態
楽天・KDDI提携 「過去と未来」のバーター取引 ネット・IT 12月3日 来年10月に携帯電話事業に参入する楽天が、KDDI(au)と提携すると決めた。楽天は最初からKDDIの設備で全国サービスができる。代わりに楽天の決済や加盟店のインフラを差し出す。新規参入者が大手にかしずいた、という単純な構図ではない。大きなうねりが両社の背中を押している。 ■ドコモとの関係悪化 今年4月、楽天の三木谷浩史会長兼社長が「第4の携帯電話会社」として総務省から認可を受けると、まず反応した 楽天・KDDI提携 「過去と未来」のバーター取引
ヤマト運輸「約束」は守られたか 宅配値上げ1年 サービス・食品 11月26日 宅配最大手のヤマト運輸が値上げに踏み切って1年。業績はV字回復した。ユーザーが値上げを我慢しているのは、宅配便の急増で疲弊している配達員への同情もある。値上げの大義名分として現場改革を打ち出したヤマトだが、「約束」は履行されているのか。 ■V字回復にゆるむ表情 10月の最終週は、宅配大手の「決算V字回復ウイーク」となった。最大手ヤマト運輸を傘下に持つヤマトHDの4~9月期決算は、前年同期の120億 ヤマト運輸「約束」は守られたか 宅配値上げ1年
LIXIL退任劇の舞台裏 プロ経営者また挫折 11月19日 10月最終週のLIXIL(リクシル)グループの突然の社長交代劇が波紋を広げている。創業家の潮田洋一郎氏(取締役会議長、64)が自ら迎え入れた「プロ経営者」瀬戸欣哉氏(58)の退任を、知らぬ間に指名委員会で固めたとの証言もあり、社内では真相を明らかにする第三者委員会の設置を求める声もあがる。何が起きたのか。両者が沈黙を続ける中、唐突な交代劇の導火線が見えてきた。 ■社内向けメールで「容認できない」 LIXIL退任劇の舞台裏 プロ経営者また挫折