進むキャッシュレス どっこい、にぎわう財布市場 コラム 2月20日 「Apple Pay(アップルペイ)やSuica(スイカ)といった電子決済を多用しているから、これで十分」。東京都内で働く20代男性は最近、新しい財布を買った。米アップルのiPhone12シリーズの背面に磁石で取り付けるカードケース「レザーウォレット」だ。価格は6800円(税別)。1万円札2枚とクレジットカード1枚を入れているという。 現金志向が根強い日本。経済産業省によると、クレジットカードや 進むキャッシュレス どっこい、にぎわう財布市場
休校に揺れたバター価格 今度はパン作りで消費急増 コラム 2月13日 肉料理や魚料理、野菜のソテーからお菓子作りまで、料理で幅広く活躍するバターの小売価格はこの1年、大きく動いた。2020年春の緊急事態宣言下に急騰した後は一転し、値下がりが続いている。17年など過去には供給の縮小が値上がりにつながった例があるが、今回は全国一斉休校に伴う消費の急増が引き金となった。 「昨春に急増した売り上げは現在は落ち着いている。一時期の勢いはなくなった」。都内スーパーの担当者はバ 休校に揺れたバター価格 今度はパン作りで消費急増
15億円マンションも即成約 富裕層市場は不況知らず コラム 2月6日 2020年に首都圏で発売された新築マンションは3万戸を割り込み、バブル崩壊後の1992年以来の少なさだった。一方で1戸あたりの平均価格は6千万円を超え、90年以来の高値になった。販売価格が1億円以上、かつ坪(3.3平方メートル)単価が1千万円を上回るような超高額物件はここ数年、約2千戸の安定供給が続き、相場を引き上げている。 眼下に明治神宮と代々木公園の広大な緑地、その先には新宿の摩天楼。東京都 15億円マンションも即成約 富裕層市場は不況知らず
サンマ高騰、コロナ禍が阻む資源回復 コラム 1月30日 新型コロナウイルス禍はサンマにも影響している。2020年の全国の水揚げ量は2万9千トンと過去最低。本来ならば、水産庁は資源調査を徹底し、中国や台湾など漁獲の多い国・地域と国際的な漁獲量規制を強化したい考えだが、コロナ禍という壁に当たった。調査船は半減し、国際会議も延期になった。 近年、イカやサケ、カニなど様々な水産物の不漁が目立つが、最も深刻な魚の一つがサンマだ。全国さんま棒受網漁業協同組合(東 サンマ高騰、コロナ禍が阻む資源回復
Mac相場に異変 独自CPUが中古市場に余波 コラム 1月23日 中古パソコン市場で、米アップルのパソコン「Mac」シリーズがかつてない勢いで値下がりしている。アップルが2020年11月に発売した自社開発のCPU(中央演算処理装置)「M1」チップの性能が市場予想を上回り、それまでのインテル製CPUを搭載した旧製品からの乗り換え需要を誘発しているためだ。 「20年近くこの業界をみているが、ここまで中古Macパソコンの価格が下がった経験はない」。東京・秋葉原で中古 Mac相場に異変 独自CPUが中古市場に余波
低価格フォトブック席巻 スマホの滞留写真、残る形に コラム 1月16日 スマホなどで撮影した写真を製本する「フォトブック」が値下がりしている。業界団体によると、2020年度のフォトブックの平均単価は1冊約1165円(推計、消費税別)と10年前から4割安くなった。写真のデータをデジタル化してクラウドで保管するサービスが普及するなか、一周回って紙で思い出を形にして残したいとの需要が広がっている。安く簡単に利用できる低価格なフォトブックが、撮りためた写真を思い出の形に昇華 低価格フォトブック席巻 スマホの滞留写真、残る形に
コンテナ運賃高騰 巣ごもり消費が生んだ物流新常態 コラム 商品 1月9日 海上コンテナ船の運賃が過去最高値で推移している。新型コロナウイルス禍で新しい生活様式を支えるモノの需要が伸び、輸送量が増えたためだ。特に増えているのが家具や家電、玩具といった「巣ごもり」に関わる商品。消費スタイルの変化が物流、ひいては海上輸送を揺さぶり始めた。 「2020年12月は到底運びきれない量の輸送の引き合いがあった」。大手船会社の担当者はこう振り返る。 例年なら11月以降は欧米の年末商戦 コンテナ運賃高騰 巣ごもり消費が生んだ物流新常態
イチゴ、過去20年で最高値 日本で「独自の進化」 コラム 12月26日 果物の中で日本人に不動の人気を誇るイチゴ。つやつやした赤い色にコロンとした写真映えする形、甘い香りは魅力的だ。だが、近年はイチゴと言えば、まずは高値が連想される果物になっている。東京の卸売市場では、2020年12月の卸値が一時、ここ20年間の最高水準まで上昇。世界のなかでも「独自の進化」を遂げた日本のイチゴは、気軽に楽しめる果物ではなくなっている。 12月、東京の大田市場のイチゴ専門仲卸、文孝商 イチゴ、過去20年で最高値 日本で「独自の進化」
「高価な墓石」今は昔 地震対策やデザイン重視 コラム 12月19日 人生最後の住まい「墓石」。高価なものというイメージが強いが、実際に購入した人が支払った金額は年々下落している。背景にあるのが「地震対策」や「デザイン墓」の増加。画一的だった墓が多様化し、安価な墓石が普及してきた。 私のお墓の前で泣かないでください――。かつて大ヒットした「千の風になって」の一節を聞いたとき、どんなお墓を思い浮かべるだろうか。多くの人は、縦長の長方形の墓石を思い浮かべるのではないか 「高価な墓石」今は昔 地震対策やデザイン重視
レジ袋3円は高いか 有料化が生んだ「ゴミ袋」新市場 コラム 12月12日 「袋はご入り用ですか」。7月に始まったレジ袋の有料化で、小売店のレジでは店員のこうした声がけが日常となった。1枚3円ほどの袋を辞退するのは4人に3人。それでも、家庭内でのレジ袋の二次利用の需要は根強く、「とって付きポリ袋」がその代替需要を満たしている。 ドラッグストアやホームセンターの一角にあるゴミ袋を並べた棚。この半年の間に売れ筋商品に飛躍したのが、「とって付きポリ袋」。店舗によっては入り口の レジ袋3円は高いか 有料化が生んだ「ゴミ袋」新市場