綱とりの貴景勝、押し相撲極めて強さ示せ 相撲 コラム 1月8日 10日に初日を迎える大相撲初場所(両国国技館)で最も注目を集めるのは、初の綱とりに挑む大関貴景勝の戦いぶりだろう。横綱白鵬も感染するなど新型コロナウイルスの影響は収まる気配もないが、最高位を目指す力士ならば調整がしづらいなどと言っていられない。新年のスタートの場所から強さを存分に示し、押し相撲を極めて昇進を決めてもらいたい。 結果だけを求めず、自分らしさを貫いて 優勝した先場所では、型にはまった 綱とりの貴景勝、押し相撲極めて強さ示せ
新大関の正代、心の成長で飛躍 11月6日 8日に初日を迎える大相撲11月場所(両国国技館)に新大関として臨む正代に大きな注目が集まっている。突き押しの貴景勝、四つ相撲の朝乃山とはタイプが違う看板力士として、個性をぶつけ合いながら横綱を目指してしのぎを削ってもらいたい。性格も他の2大関とは異なる面があるようだが、周囲には見せない熱い思いが飛躍につながったのではないだろうか。 ■3大関では最年長の29歳 最近の相撲内容をみると、なんといっても 新大関の正代、心の成長で飛躍
復活の照ノ富士、コロナ禍の力士の手本に 9月11日 13日に初日を迎える大相撲秋場所(両国国技館)で、先場所優勝を果たした照ノ富士は東前頭筆頭まで番付を上げた。両膝のけがや病気を乗り越え、再入幕の場所で見事に優勝を遂げた姿には驚かされた。世の中で挫折を経験した人にはこの復活劇が大きな励みにもなっただろう。そして引退を思いとどまらせて再起に導いた師匠の判断は、私にとっても非常に勉強になるものだった。 あらためて先場所の照ノ富士を振り返ると、何といっ 復活の照ノ富士、コロナ禍の力士の手本に
待望の7月場所、我慢の日々が報われる場所に 7月17日 19日に両国国技館で初日を迎える大相撲7月場所で、4カ月ぶりに相撲の日常が戻ってくる。新型コロナウイルスの影響で夏場所が中止となり、我慢の日々を過ごしてきた力士や関係者にとっては待望の本場所だ。都内でも多くの感染者が出ている中で油断はできないが、角界がさらに先へと前進していくためにも無事に千秋楽まで乗り切りたい。 無観客で開催した3月の春場所後に帰京して以降、私が部屋から出て外を歩いた回数は5度 待望の7月場所、我慢の日々が報われる場所に
力士の引き際、最後の一瞬まで生きざま示せ 3月6日 大相撲春場所は8日、エディオンアリーナ大阪で初日を迎える。新型コロナウイルスの影響で観客不在という異例の環境に注目が集まる中、それぞれの力士は様々な思いを持って場所に臨む。先場所限りで大関豪栄道が引退するなど昨年から今年にかけてベテランが続々と土俵を去り、今場所を最後の勝負と心に決めた者もいるだろう。そんな力士の引き際について考えてみたい。 豪栄道にとって今場所は地元大阪での開催。周囲からは「何 力士の引き際、最後の一瞬まで生きざま示せ
新旧大関の奮起期待 ベテランの味で若手の壁に 1月10日 大相撲初場所は12日、両国国技館で初日を迎える。先場所優勝の横綱白鵬が健在ぶりを示す中、すっかり優勝から遠ざかっているのが大関陣だ。最近3場所続けて関脇に陥落する力士が出ており、半年前の4人から2人に減った。今場所も豪栄道が9度目のかど番で苦しい立場だ。それぞれ故障に悩まされて力を発揮できていないが、若手の成長を促すためにも奮起に期待したい。 在位15場所で陥落した高安は、今場所で2桁白星を挙げ 新旧大関の奮起期待 ベテランの味で若手の壁に
若手力士の指導、根気よく真っすぐに正す心構えで 11月8日 9月に開かれた大相撲秋場所の前後に、残念ながらまた角界の暴力を巡る問題が2件、明るみに出た。十両だった貴ノ富士の2度目の暴力と、立呼び出しが若い呼び出しを小突いた件で、2人とも角界を去ることになった。共通するのは若手を叱る際に手を出してしまったということ。角界の上下関係がどうあるべきかという点でいろいろと考えさせられる事案だ。 8月末に部屋の若手を殴った貴ノ富士は曲折の末に引退という結果になった 若手力士の指導、根気よく真っすぐに正す心構えで
ライバル力士と切磋琢磨 「何くそ」と思い高め合う 9月6日 大相撲秋場所は8日、両国国技館で初日を迎える。上位のベテラン勢に対して、着実に力をつけてきた御嶽海や朝乃山といった20代半ばの中堅どころがどこまで食い込めるか。互いに意識し合う同年代の力士たちの競争に注目したい。 誰に対しても負けたくないと思うのは当然だが、同期やライバルとの一番で勝ったときのうれしさ、負けたときの悔しさは特別なものがある。私が15歳で初土俵を踏んだ昭和63年(1988年)春場所 ライバル力士と切磋琢磨 「何くそ」と思い高め合う
再び休場の貴景勝、今を無駄に過ごすな 7月5日 大相撲名古屋場所は7日、ドルフィンズアリーナで初日を迎える。先場所、右膝を痛めて途中休場した大関貴景勝は回復が間に合わず、かど番の今場所も初日から休場という決断になった。まずは何よりもけがをしっかり治すことが大事。そしてこの先のためにも、今という時間を無駄にしないでほしい。 大関としては異例の再出場、再休場という先場所の判断については批判する声も多かった。けがをした翌日はともかく、再休場で2度目 再び休場の貴景勝、今を無駄に過ごすな
角界の伝統、令和へ 厳しく親身の指導が大切に 5月10日 大相撲夏場所は12日、両国国技館で初日を迎える。元号が令和に変わって最初の本場所を迎える前に、これまで昭和、平成と築き上げてきた相撲の伝統をいかに次世代へ受け継いでいくかという問題について考えておきたい。 今場所前、3月の春場所千秋楽の優勝インタビューで観客とともに三本締めをしたとして、横綱白鵬が日本相撲協会からけん責処分を受けた。本場所は最後の「神送りの儀式」で締めるもの。理事長や担当部長の指 角界の伝統、令和へ 厳しく親身の指導が大切に