野球伝道の急がば回れ モンゴルの草の根活動ヒントに プロ野球 コラム 5月30日 3月のワールド・ベースボール・クラシックでは国際舞台の新顔といえるチェコが大健闘をみせたが、世界的な広がりという点で、野球には課題がある。野球の空白地域を解消するにはどんなアプローチが必要か。日本の関係者によるモンゴルでの普及活動にヒントがある。 「初めてなのに、なぜあんなに投げられるのだろう」。この5月、モンゴルの首都、ウランバートルで行われた講習会で指導した久保田浩司・日本ティーボール協会常 野球伝道の急がば回れ モンゴルの草の根活動ヒントに
神宮の杜は「世界野球遺産」 着こなし・礼儀の文化残す プロ野球 コラム 5月23日 1926年開場の神宮球場は野球の歴史博物館のようなものだ。2008年の球場改修時には立大・長嶋茂雄(後に巨人)の当時の東京六大学記録となる8号が越えていったフェンスが〝出土〟して話題になった。 同球場は両翼を短くした時期があったが、長嶋氏の時代は100メートル。その壁は当時の粗悪なバットで、飛びにくい球をかっとばしたパワーをしのばせる遺構だ。 神宮に残るのはこうした有形文化財だけではない。ユニホ 神宮の杜は「世界野球遺産」 着こなし・礼儀の文化残す
ヤクルト・石川、22年連続勝利 積み重ねの金字塔 プロ野球 コラム 5月16日 安定志向というのではないだろうが、プロ入りに際して「長く続けたい」との抱負を語る新人が増えてきた気がする。息の長い選手になるためにも耳を傾けてほしいのが、10日の阪神戦で、プロ入り以来、22年連続となる勝利を挙げた石川雅規(43)の言葉だ。「何年やりたいという気持ちでやってきたわけではない」。すべては一つ一つの積み重ね、という真理がここにある。 一度投げては登録抹消して体力回復に努め、という登板 ヤクルト・石川、22年連続勝利 積み重ねの金字塔
一流選手の背中に見るスランプ脱出のヒント プロ野球 コラム 5月9日 「スランプが無くなれば、名人かな――こいつは何とも言えない。だが、はっきりした事はある。若い選手達が、近頃はスランプだなどとぬかしたら、この馬鹿野郎という事になるのさ」(小林秀雄『考えるヒント』) 言葉の主は西鉄(現西武)、国鉄(現ヤクルト)で活躍した豊田泰光氏だ。酒席で漏らした「スランプ観」に、人間や文化に対する深い洞察で知られた評論家は感じ入るものがあったらしい。プロとは、と論を進め、コラム 一流選手の背中に見るスランプ脱出のヒント
ロッテ・佐々木朗希、野太さ備え エースの階段駆け上る プロ野球 コラム MLB 5月2日 栗山英樹・前日本代表監督らの予測をも上回る速度で伸びてきたロッテ・佐々木朗希(21)。技術、スピードがすでに世界のトップクラスにあるのは誰しもが認めるところだ。エースになるために不可欠な最後のピースが、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を経て備わってきたらしく、自身の開幕ダッシュをもたらした。 プロ3年目、つまり昨季の後半くらいには「手のつけられない投手になる」と代表監督に就任したばか ロッテ・佐々木朗希、野太さ備え エースの階段駆け上る
野球版「相対性理論」に学ぶ生きるヒント 日本ハム(野球) プロ野球 コラム 4月25日 大谷翔平(エンゼルス)や佐々木朗希(ロッテ)のように、速球で圧倒する投球もいいけれど、遅い球には遅い球の魅力もある。 そう教えてくれたのが20日、ロッテ打線を6回被安打1、無失点に抑えた日本ハムの下手投げ、鈴木健矢の投球。直球は120キロ台中盤で、150キロ台が当たり前の現代野球では速いとはいえないが、それで抑えていくのだからすごい。 「いくら球が速くても、打たれるというか(今の打者は)打つ。そ 野球版「相対性理論」に学ぶ生きるヒント
昔「ドンマイ」、今は… 選手の心支える言葉 ヤクルト(野球) ロッテ(野球) Think! プロ野球 コラム 4月11日 セ・リーグを連覇しているヤクルト・高津臣吾監督の名ゼリフである「絶対大丈夫」。あまり大丈夫でなくても、監督に言い切られたら、勇気を持って戦えそうだ。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、1次リーグの不振から抜け出した村上宗隆も、絶対大丈夫と自分を信じ続けていたのかもしれない。 一投一打、必ず白黒がつく勝負の現場は厳しい。そこで、くじけそうになる心を支える言葉が必要になる。 こんな魔法の 昔「ドンマイ」、今は… 選手の心支える言葉
試練がもたらす「球威」 手術経た種市篤暉と平良拳太郎 プロ野球 コラム 4月4日 プロで活躍する道筋が見えたそのときに、故障して一から出直し、となることのつらさは想像もつかない。その試練から再起しようというのが、ともに右肘を手術した種市篤暉(24、ロッテ)と平良拳太郎(27、DeNA)だ。順風満帆にはいかない人生に必要なものは何か、と教えてくれる存在だ。 青森・八戸工大一高からドラフト6位で入団した種市は3年目の2019年、8勝を挙げた。背番号63から、エース級の投手への期待 試練がもたらす「球威」 手術経た種市篤暉と平良拳太郎
ピッチクロックは必要か 野球とレッセ・フェール Think! プロ野球 コラム MLB 3月28日 「お上」が余計なおせっかいをして、つまらないことにならなければいいが……。投球間隔を厳格に管理するピッチクロックだの、極端な守備隊形の禁止だの、メジャーで導入される新ルールのことだ。 総じてスポーツのルールは単純なのがいい。ノルディックスキー・ジャンプは風の要素を、得点に組み入れるようになった。選手間の公平を期してのものだが、飛距離と飛型点だけの方がわかりやすかった。 ルールは最小限に、というの ピッチクロックは必要か 野球とレッセ・フェール
爽やか旋風、チェコがみせたヨーロッパ野球の可能性 WBC Think! プロ野球 コラム MLB 3月21日 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)東京ラウンドで、本選初出場のチェコが「爽やか旋風」を巻き起こした。それぞれ本職を持ちながら野球に取り組む選手たちが躍動、中国戦で勝利を挙げた。佐々木朗希(ロッテ)が与えた死球が、ほのぼのとした国際交流のきっかけになり、国と国を結ぶスポーツの可能性を示した。 開幕前日の8日。公式会見に臨んだパベル・ハジム監督は「人生で初めての東京ドーム。野球の殿堂でプレ 爽やか旋風、チェコがみせたヨーロッパ野球の可能性