ベトナム 元閣僚逮捕で噂される超大物包囲網 東南アジア 12月23日 ベトナム政府は12月8日、元交通運輸相のディン・ラ・タン氏(57)を逮捕した。逮捕容疑は最大の国営企業、ペトロベトナム(PV)グループの会長時代に8000億ドン(約40億円)の巨額損失を出したことで、汚職絡みとみられる。元閣僚の逮捕は初めてで、当時権力を握っていたグエン・タン・ズン前首相(68)に捜査の手が及ぶ前触れではないか、との噂が広がる。国営企業の株式放出が急務となるなか、経営の不透明さを ベトナム 元閣僚逮捕で噂される超大物包囲網
南アの与党党首選、投げかけるアフリカのガバナンス問題 中東・アフリカ 12月16日 南アフリカの与党アフリカ民族会議(ANC)の新党首を決める選挙が16日にも実施される。この選挙に選ばれた人物が2019年以降、大統領となる可能性が高いため注目されている。事実上、ラマポーザ副大統領とズマ氏の元妻のドラミニ・ズマ氏の一騎打ちだ。汚職疑惑で政治・経済の混乱をもたらした現党首のズマ大統領は、3選禁止のため出馬できない。党首の座を巡って対立が激化、100年を超える歴史を持つANCが分裂す 南アの与党党首選、投げかけるアフリカのガバナンス問題
ヤンゴン証取、踏ん張りどころの5社目上場 東南アジア 12月9日 ミャンマーのヤンゴン証券取引所は4日、通信関連会社「TMHテレコム」の新規株式公開(IPO)を承認したと発表した。同証取への上場はこれで5社目。今回の上場は、株式上場と同時に公募増資を実施し、市場から資金調達を行う初のケースでもある。約1年ぶりとなる新規上場に、市場関係者は「やっと決まったか」と胸をなでおろした。株価が下落し続け、投資家の心が離れはじめた今が「踏ん張りどころ」とばかりに、次のステ ヤンゴン証取、踏ん張りどころの5社目上場
フィリピン、経済構造に変化の芽 12月2日 フィリピンの経済が好調だ。7~9月期の実質国内総生産(GDP)伸び率は前年同期比6.9%で前期の6.7%から拡大し、市場予想の6.5%前後を上回った。およそ1000万人いる海外の出稼ぎ労働者からの送金が旺盛な国内消費を支えるのがフィリピンの経済構造だが、GDPの内訳を見ると、変化の芽も読み取れる。 「GDPに占める製造業の比率を25%以上に高めるという目標に近づいている。生産能力を広げ、雇用を創 フィリピン、経済構造に変化の芽
ドバイ航空ショーが映した中東湾岸の地政学 中東・アフリカ 11月25日 11月12~16日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで中東最大の航空見本市、ドバイ航空ショーが開催された。旅客機メーカーの米ボーイングや欧州エアバスは数兆円規模の大型商談を競うようにまとめた。主催者によると、期間中の発注金額は1138億ドル(約12兆6000億円)に達した。ただ、湾岸の航空大手3社のうち2016年に18億ドルの純損失を計上したアブダビのエティハド航空は新規発注を見送った。サウジ ドバイ航空ショーが映した中東湾岸の地政学
豪資源大手の好業績 支えるのは現場の女性たち 11月18日 オーストラリア資源大手の業績が好調だ。商品相場の回復やコスト削減効果に加え、女性の従業員を増やすなどの働き方改革も企業の成長を支える。多様性は投資家にとり、経営者や会社を判断する重要な指標の一つ。取締役会の半数超を女性にした豪鉄鉱石大手フォーテスキュー・メタルズ・グループでは、鉱山現場でも女性の活躍が目立つ。 西オーストラリア州パースから内陸部のソロモン鉱山に向かう早朝のチャーター機は、鉱山作業 豪資源大手の好業績 支えるのは現場の女性たち
対立候補不在の18年ロシア大統領選、革命機運を警戒 11月11日 2018年3月のロシア大統領選まで5カ月を切った。プーチン大統領恩師の娘や反体制指導者らが続々と出馬を表明したが、有力な対立候補は不在でプーチン氏の再選が確実視される。ただ停滞が続く経済の抜本的なてこ入れ策は見えないまま。反政権デモが広がり、18年続く長期統治に不満がくすぶる。選挙で圧倒的な支持を見せつけられなければ、強固に見える政権は一気に揺らぎかねない。 次期大統領選は3月18日に投票を予定 対立候補不在の18年ロシア大統領選、革命機運を警戒
ペルー政界、「フジモリ後遺症」が経済に影 10月28日 南米の資源国ペルーが「フジモリ後遺症」に悩んでいる。アルベルト・フジモリ元大統領は人権侵害事件などの罪で収監中の身ながら、存在感はいまだに大きい。「フジモリ政治との決別」を掲げて大統領選に勝利したクチンスキ大統領だが、議会では少数与党の立場で、フジモリ氏長女のケイコ氏率いる野党の猛攻にさらされる。銅価格の上昇もあり経済は上向きだが、政治リスクが影を落とす。 「議論は民主的で、尊敬に満ちたものだっ ペルー政界、「フジモリ後遺症」が経済に影
インド成長鈍化の懸念に光 自動車販売底堅く 10月21日 インド経済の成長鈍化の懸念が高まっている。4~6月期の実質国内総生産(GDP)が前年同期比5.7%増と約3年ぶりの低成長に落ち込んだのをはじめ、8月以降は成長鈍化を示す統計や経済見通しが続いた。だが、経済のけん引役である個人消費など一部では明るい材料も見え始めている。 ムンバイ市内にある自動車大手マヒンドラ・アンド・マヒンドラの販売店。ヒンズー教の新年を祝う「ディワリ」を19日に控え、週末は他の インド成長鈍化の懸念に光 自動車販売底堅く
マレーシア、大型開発がけん引する成長 10月14日 マレーシア南部、ジョホール州の国境付近では毎朝、対岸のシンガポールに通勤する車やバイクの長蛇の列ができる。夕方になると今度は国境を越えてマレーシアに帰宅する労働者の車やバイクで、シンガポール側に大渋滞が発生する。週末を迎える金曜日の夜は、シンガポール中心部から国境を越えるのに2~3時間と、普段の倍以上を要することも珍しくない。 一向に改善しない渋滞は両国間のヒトやモノの行き来がそれだけ活発な証拠 マレーシア、大型開発がけん引する成長