天然ゴム、コートジボワールに存在感 脱カカオ進む マーケットニュース グローバルマーケット 商品 4月28日更新 自動車タイヤに使われる天然ゴムの供給地図に変化が起きている。タイやインドネシアなど東南アジア諸国が生産の7〜8割を占めるなか、カカオ豆の最大生産国であるコートジボワールからの天然ゴムが急増している。安定生産を求める農家がカカオ豆から転換を進めているためだ。世界最大の天然ゴム消費国である中国の不振などで需給は緩んでおり、天然ゴム相場の上値は重そうだ。 天然ゴムの市場関係者は「直近数年でコートジボワ 天然ゴム、コートジボワールに存在感 脱カカオ進む
米農家作付け、食料インフレ抑制の鍵に 小麦は増加意向 マーケットニュース 商品ニュース 商品 サービス・食品 4月11日 米国の農家が主要穀物の作付けを増やす意向だ。米農務省が3月末に発表した2023年の作付け意向調査によると、トウモロコシと小麦の作付面積がそれぞれ前年より増え、事前予想も上回った。ロシアのウクライナ侵攻を受け、世界の穀物在庫は歴史的な低水準にある。米国などが収量増加をどれだけ実現できるかが、食料インフレ抑制のカギを握る。 農家の意向調査は米農務省が毎年3月に実施する。作付けはその年の生産動向を左右 米農家作付け、食料インフレ抑制の鍵に 小麦は増加意向
リチウム独歩安、EV電池材「席巻」の反動 商品 自動車・機械 環境エネ・素材 3月28日 電気自動車(EV)用の電池材料となるリチウムが一段と値下がりし、ほぼ1年3カ月ぶりの安値に落ち込んだ。世界のEV市場をけん引する中国の販売促進策が昨年末で終了し、再開も見送られたことで当面の需要に対する悲観的な見方が強まった。近年、EV電池材はリチウムへの依存が高まっていた分、昨年までの高騰の反動も他の金属より大きくなっている。 英調査会社アーガス・メディアによると、リチウム相場の指標となる炭酸 リチウム独歩安、EV電池材「席巻」の反動
アジア石化市況が軟化、にじむ中国経済の減速 商品 3月14日 アジア市場で石油化学製品の市況が軟化している。実需の弱さが中国の新型コロナウイルスを封じ込める「ゼロコロナ」政策終了で高まった相場上昇観測を打ち消した。経済減速が長引き、 中国の需要が市況を押し上げる構図が変わろうとしている。世界のインフレ圧力を鎮める可能性がある。 ナイロン原料のカプロラクタムの市況が軟調だ。中国石油化工(シノペック)の2月の中国国内価格は1トン当たり1万3050元で決着したも アジア石化市況が軟化、にじむ中国経済の減速
金鉱山、相場高でも採算厳しく コスト上昇が再編迫る マーケットニュース 商品ニュース 商品 2月21日 金を産出する鉱山会社がかつてない逆風に直面している。世界的なインフレを受けてエネルギーや労務費などの生産コストが過去10年で最高となり、金相場の高値が続く中でも収益が伸び悩んでいる。埋蔵量の先細りと金利の上昇が重なり、巨額投資を伴う資源開発の難度も増す。業界では生産基盤を維持するため、再編で合理化を図る動きが加速している。 2月上旬、世界を代表する金鉱大手の再編を巡るニュースが話題となった。米最 金鉱山、相場高でも採算厳しく コスト上昇が再編迫る
パーム油「インドネシアの乱」再び? 燃料消費で輸出減 商品ニュース 商品 2月7日 揚げ油などに使うパーム油の国際需給に新たな波乱要因が浮上している。最大産地のインドネシアがディーゼル燃料にパーム油を混ぜる比率を2月から引き上げ、輸出抑制に再びカジを切った。食料危機が叫ばれた2022年にも同国の禁輸を巡って国際相場が乱高下した経緯があり、市場は身構えている。 パーム油は食品や化粧品など用途が広く、最も多く消費される植物油だ。世界最大の生産・輸出国であるインドネシアは22年4月、 パーム油「インドネシアの乱」再び? 燃料消費で輸出減
綿花、南アジアから迫る供給不安の波 価格上昇リスクも 商品 1月24日 衣料品の原料である綿花の国際価格に急騰リスクがくすぶっている。主要産地のパキスタンでは洪水による不作、インドでは輸出制限への懸念が広がる。足元では世界経済が軟着陸するとの見方から需要が持ち直すとの観測も浮上。一部の市場関係者は需給の逼迫を意識し始めている。 2022年11月以降、ほぼ横ばい圏で推移していた綿花の価格は今年に入ってじりじりと上昇してきている。ニューヨーク市場の綿花先物(期近)は20 綿花、南アジアから迫る供給不安の波 価格上昇リスクも
アルミ割増金交渉、長期化が定着 振るわぬ国内需要 マーケットニュース 商品ニュース 商品 1月10日 圧延メーカーなどが海外資源大手に支払う、アルミニウム地金の割増金(プレミアム)交渉が長期化している。2023年1~3月期の交渉は8年ぶりの越年となった。国内需要の弱さに加え、需要家はすでに確保してある地金在庫の処理を優先し、交渉決着を急いでいないためだ。交渉長期化が定着する可能性もある。 22年末に海外資源大手が需要家に提示した1~3月期の割増金の額は1トン80ドル台後半とみられる。12月上旬の アルミ割増金交渉、長期化が定着 振るわぬ国内需要
発電用石炭、欧州で高値比4割安 豪州産に割高感 商品 12月13日 発電用燃料に使う石炭(一般炭)の国際価格が下落に転じた。高騰していた欧州向けの石炭価格は11月ごろに急落し、ウクライナ侵攻後に付けた高値から4割下落した。欧州で懸念されていた今冬のエネルギー不足の懸念が、天然ガスや石炭の在庫の蓄積により緩和したためだ。だが、日本が主に購入するオーストラリア産の高品位石炭は下落が限られ、割高感が鮮明になっている。 欧州で取引される石炭価格を反映するICEフューチャ 発電用石炭、欧州で高値比4割安 豪州産に割高感
合板、中国産リスクに揺れる 流通停滞で価格高止まり 商品 11月29日 木造住宅の壁や床に使う合板の国内市場が、中国産の供給を巡って揺れている。ロシア産材料の代替として輸入を増やしたものの、品質面の懸念が強まり流通が滞っている。国内では住宅向けの需要が振るわず、合板在庫は高水準で推移する。輸入品が減っても国内メーカーは減産を緩める姿勢をみせず、相場は最高値圏で高止まりしている。 「中国産全体への信頼感が落ちている」。11月初めに木材問屋などの業界関係者が集まった会合 合板、中国産リスクに揺れる 流通停滞で価格高止まり