スズキ、なりふり構わぬEV戦略 国内で軽自動車値上げか Think! 企業業績・財務 自動車・機械 6月8日 スズキの業績にブレーキがかかっている。2024年3月期の純利益は前期比14%減の1900億円を見込む。減益は4期ぶり。出遅れた電気自動車(EV)の巻き返しに向けて過去最高の研究開発(R&D)費を確保するため、結果として利益を圧迫する。時価総額ではインド子会社を下回り「親子逆転」に甘んじるスズキ。なりふり構わぬEV戦略で成長を実現できるのか。 積年のライバルにEVの生産を委託する異例の決断 スズキ、なりふり構わぬEV戦略 国内で軽自動車値上げか
アシックス、厚底で弾む業績 ナイキを目指す次の一手 企業決算 業績ニュース Think! 企業業績・財務 兵庫 サービス・食品 6月7日 アシックスの稼ぐ力が高まっている。米ナイキが発売後に比較的早くキャッチアップして開発した「厚底シューズ」など機能性や価格の高い商品へのシフトや海外を意識した電子商取引(EC)といった事業改革が結実。2023年12月期の連結営業利益は過去最高を更新する見通しだ。世界的なランニングブームも追い風に利益率は米欧の巨人に迫りつつある。 「体育館履き」など学用品やファッション性が豊かな「オニツカタイガー」 アシックス、厚底で弾む業績 ナイキを目指す次の一手
オリンパス、米国から届いた警告書 株高阻む600億円 企業業績・財務 株式 ヘルスケア 健康・医療 6月5日 オリンパス株が日本株の上昇に乗り切れていない。内視鏡の新製品で米食品医薬品局(FDA)認証がずれ込み、FDAからは管理体制を巡って警告書も受けた。600億円の対策費用を見込むなど、収益源の先行きが視界不良に陥っている。工業用顕微鏡などを手がける科学事業を売却し、医療機器に経営資源を集中することを決めた矢先のつまずきで、事業売却で得た手元資金の使い道が一段と重要性を増している。 オリンパス株は5月 オリンパス、米国から届いた警告書 株高阻む600億円
東電HD、かりそめの黒字 お金も電気も足らない 企業決算 業績ニュース 企業業績・財務 株式 6月2日 東京電力ホールディングス(HD)の2024年3月期の経常損益は前期の2853億円の赤字から黒字転換し、大幅に改善しそうだ。アナリスト予想の平均(QUICKコンセンサス)は同1900億円超に上る。要因は6月からの値上げや燃料費高の一服などで、本業の稼ぐ力は戻っておらず、現金流出は止まらない。原子力発電の再稼働に時間がかかれば、事業の再編論も現実味を帯びてくる。 国が家庭向け規制料金の値上げを了承し 東電HD、かりそめの黒字 お金も電気も足らない
リンナイ、利上げが冷やす給湯器 瞬間式で米国攻略 企業決算 企業業績・財務 中部 環境エネ・素材 5月31日 給湯器大手のリンナイが巨大市場の米国で逆風に直面している。パロマと並ぶ国内2強が供給網の混乱を乗り越え大増産体制を整えた直後に、金利上昇で需要が急減した。2024年3月期は2期連続で増収増益の見通しだが、年初来の株価騰落率は日経平均株価を下回る。反転のカギを握るのが、日本ではおなじみの「瞬間式」給湯器だ。 「大増産をかけたところで景気がドーンと下がって、注文が無くなっちゃった」。リンナイの内藤弘 リンナイ、利上げが冷やす給湯器 瞬間式で米国攻略
メルカリ、鬼門の米国を「抑え込み」 市場が驚く最高益 企業業績・財務 ネット・IT 5月29日 メルカリの収益体質の改善が実を結んでいる。2023年6月期の連結最終損益は2期ぶりに黒字転換し、創業以来の最高益を見通す。流通総額の減少が続く鬼門の米国事業では、費用の見直しでインフレの逆風下でも1〜3月の赤字幅を抑え込んだ。ただ、かつて1兆円を超えていた時価総額の回復は遠い。市場の評価を取り戻すには米国が縮小均衡から脱し、流通総額が増加に反転することが不可欠になる。 メルカリは4月末、23年6 メルカリ、鬼門の米国を「抑え込み」 市場が驚く最高益
コニカミノルタ、破れた未来図 巨額損失からの再起 Think! 企業業績・財務 5月26日 コニカミノルタが業績立て直しに苦戦している。成長の柱と期待していたヘルスケア事業で巨額の減損損失を計上し、2023年3月期の連結最終損益は4期連続の赤字に沈んだ。過度の成長追求路線に終止符を打ち、経営基盤の安定を急ぐ。 「過去と決別する」。15日、都内で開いた新中期経営計画の説明会で、大幸利充社長は経営方針の転換を宣言した。26年3月期までの3カ年中計のうち「2年をかけて事業の選択と集中を進める コニカミノルタ、破れた未来図 巨額損失からの再起
イオン、「子だくさん」の憂鬱 ROE向上へ再編不可避 Think! 企業業績・財務 株式 小売り・外食 5月24日 イオンが2023年2月期に連結営業収益(売上高)で過去最高を更新した。しかし好業績とは裏腹に幹部の顔は晴れない。総合スーパー(GMS)で3年ぶりの営業黒字転換など好材料は見えたが、経営の効率性を示す自己資本利益率(ROE)は2%台と低迷が続く。積み上げた利益の大半が子会社に「流出」しているのが主因だ。子会社再編は同社の積年の課題だが、待ったなしの状況。次の一手に市場の視線が注がれる。 「GMSは イオン、「子だくさん」の憂鬱 ROE向上へ再編不可避
ホンダ、決意の「超還元」 高級EVで狙う最高値 企業業績・財務 自動車・機械 5月22日 ホンダが異例の「超還元」に踏み切る。先日、利益の5割超を株主に分配する方針を表明した。7年半続くPBR(株価純資産倍率)1倍割れの改善に動く決意を察してか、株価は5年ぶりの高値をつけた。だが本業の四輪事業の利益はなお低い。上場来高値の更新には、今の販売規模でも利益を伸ばせる戦略が欠かせない。 5月11日の決算説明会は様相が違った。業績動向などを文字で記した過去の資料と異なり、冒頭のページから自社 ホンダ、決意の「超還元」 高級EVで狙う最高値
パーク24、空室に及ばぬカーシェア 2万円の高い壁 Think! 企業業績・財務 サービス・食品 5月17日更新 パーク24が、コロナ禍で落ち込んだカーシェア事業のてこ入れに向けてもがいている。2023年10月期の1台・月あたりの営業利益見通しは1万8000円程度。目安の2万円を下回る。回復しつつある旅行需要を逃さずにつかむのと同時に、法人需要を取り込んで平日稼働率を上げることが必須だ。 パーク24は地権者から借りた土地を駐車場として運営。その駐車場の一部をカーシェア用車両の置き場にしている。地権者に支払う パーク24、空室に及ばぬカーシェア 2万円の高い壁