「人への投資」、〝お寒い〟現実 6月16日 政府は今月7日に「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)と「新しい資本主義の実行計画」を閣議決定しました。骨太の方針は、政府として政策の軸足をどこに置くのかを示すもの。毎年この時期にまとめられます。今年は重点投資分野を5つ挙げています。その筆頭が「人への投資と分配」です。「新しい資本主義」実現を公約に掲げて総裁選で勝利して政権に就いた岸田文雄首相にとって「人への投資と分配」は政権の顔ともい 「人への投資」、〝お寒い〟現実
キャリアと子育ての両立はできている? 6月9日 先週3日に厚生労働省が2021年人口動態統計を発表しました。合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)は1.30。出生数は81万1604人と前年比2万9231人減で6年連続で過去最少です。速報値ベースで出生数の減少は分かっていましたが、まさか出生率もここまで落ちるとは予想していませんでした。人口維持には出生率2.07が必要です。コロナ禍の影響があるとはいえ、日本の将来に暗雲が立ちこめてい キャリアと子育ての両立はできている?
IT人材、人手不足でも収入伸び悩み 6月2日 厚生労働省は5月31日に4月の有効求人倍率を発表しました。1.23倍で4カ月連続の改善。新型コロナのまん延防止等重点措置が3月に解除され、経済活動が再始動している影響とみられます。有効求人倍率は求職者1人当たりに何件の求人があるかを示すものです。コロナ前の2019年が1.60であったことを思えば、完全回復とは言えませんが、それでも最悪期は抜け、雇用情勢にようやく明るい兆しがみられます。 ポストコ IT人材、人手不足でも収入伸び悩み
女性の給与が安い意外な理由 5月26日 このところ賃金(報酬)を巡る男女格差の話題が国内外で目を引きます。 まずは米国。米国サッカー連盟は代表選手の報酬を男女同額にすると発表しました。米国女子代表は昨年の東京オリンピックで銅メダルを獲得したほか、過去には五輪とワールドカップ(W杯)のいずれでも優勝している強豪です。最新のFIFA(国際サッカー連盟)世界ランキングでは、女子は世界1位であるのに対して男子は15位。ランキングで測る限り、明 女性の給与が安い意外な理由
協働ロボ、コロナ追い風に成長中 5月19日 安川電機は今春、本社工場(北九州市)で生産性を従来比2倍にも高めた製造ラインを稼働しました。生産性向上の秘密は協働ロボットの導入です。人力では到底持ち上げられない重量級のパーツを協働ロボットが持ち上げ、人が部品を無理なく取り付けられる高さ・位置に固定します。人が楽な姿勢で作業できるようになり、その分、効率が上がります。 製造現場では以前から産業用ロボットが活用されていました。協働ロボットもその一 協働ロボ、コロナ追い風に成長中
時間の呪縛から逃れられない「週休3日制」議論 5月12日 大型連休はリフレッシュできましたか? 新型コロナウイルスの感染リスクが強く懸念された過去2年と違い、今年は旅行や行楽に出かけた方が多かった様子。私も長野に出掛け、帰りは高速道路で久しぶりの渋滞にはまりました。 暦を確認すると、次の祝日「海の日」7/18は10週間も先。それまで週休2日が続くと思うと、気が滅入ります。昨今急速に関心が高まっている週休3日制に思いをつい馳せてしまいます。 このニュース 時間の呪縛から逃れられない「週休3日制」議論
初任給の横並びは続くか? 4月28日 今週月曜日は25日。多くの企業では給料支給日だったことでしょう。今年就職したばかりの若手にとっては記念すべき初任給。いったいに何に使いましたか? 私が初任給をもらったのは1988年4月25日(月曜)。確か手取りで15万円前後だったかと思います。実は私はサザンオールスターズが結成されたときからの大ファン。初任給が出るや、サザンの全CDアルバムを大人買いしました。当時はレコードがCDに切り替わる過渡 初任給の横並びは続くか?
ワーク・スリープ・バランス、寝る子は稼ぐ?! 4月21日 経営学は組織の生産性を明らかにするために、実に様々な要因を研究対象にしています。プレゼンティズム(Presenteeism)もその1つです。欠席や遅刻・早退など従業員の不在が組織全体の成果を減らすことは容易に想像できます。こちらはアブセンティズム(Absenteeism)と呼ばれる研究領域。これに対照する領域がプレゼンティズムです。出勤はしているものの、本来のパフォーマンスを発揮できず、生産性が ワーク・スリープ・バランス、寝る子は稼ぐ?!
四十にして惑わず、五十にして天命を知る。そして六十は? 4月14日 冒頭から個人的な話題で恐縮ですが、今月誕生日を迎え、58歳になりました。60歳まで秒読み段階。いったいいつまで働くのか、働けるのか。2030年のワークスタイルを探求する前に、まずは自分の将来を憂うべきかもしれません。 人生100年時代。生涯現役社会の実現に国は法制度を粛々と整備しています。 今月から年金制度が改正されました。年金は65歳から受け取れますが、希望に応じて受給を75歳まで(従来70歳 四十にして惑わず、五十にして天命を知る。そして六十は?
良い退社と悪い退社 4月7日 4月1日に多くの会社で入社式が行われました。2020年以降はコロナ禍で対面が制限され、オンライン入社式が目立っていました。今年は久しぶりに新入社員が一堂に会するリアルな入社式が復活したようです。 俗に「七五三現象」と呼ばれる雇用問題があります。新入社員の高い離職率を懸念した造語で、入社3年以内に中学卒は7割、高校卒は5割、大学卒は3割が、新卒で就職した勤務先を辞めてしまうというもの。厚生労働省調 良い退社と悪い退社