▼半導体ファンド 中国は中央、地方政府で複数の半導体向けファンドを運営する。規模が最も大きい「国家集成電路産業投資基金」は2014年秋の設立で、第1期の投資額は1400億元(2兆1千億円)にのぼる。15年に習近平(シー・ジンピン)指導部が発表したハイテク産業育成策「中国製造2025」の露払いとしての役割を担った。
同基金は規模の大きさから「大基金」と呼ばれ、設立後は積極的な投資を繰り返してきた。NAND型フラッシュメモリーを手掛ける長江存儲科技(長江メモリー・テクノロジーズ)には16年の発足時から100億元規模で出資する。ほかにも素材から設計、製造、設備まで幅広く資金を投じて国産化を支援してきた。地方政府系をはじめ他の政府系ファンドと共同で投資する事例も目立つ。
<2020年7月7日掲載>