安部龍太郎「ふりさけ見れば」
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トピック一覧

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(373)[有料会員限定]

8/12

前述した通り、聖武天皇は恭仁宮(くにのみや)を本拠地と定め、紫香楽(しがらき)宮に大仏を建立して仏教中心の国造りをしようとなされた。
この地に長安、洛陽にならって二都を並立させ、…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(372)[有料会員限定]

8/11

「い、位牌は安置しておりませんが、供養の読経はいたしております」
住職代理が苦しい言い訳をした。
藤原一門の息のかかった住職は、…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(371)[有料会員限定]

8/10

春燕から鑑真(がんじん)上人を招聘するために尽力するという確約を得た真備は、中臣音麻呂を使者として奈良の都につかわすことにした。
「まず娘の由利を訪ね、この書状を帝と上皇さまに渡すように頼んでくれ」…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(370)[有料会員限定]

8/9

「真備は強いから大丈夫。回生すると信じていなければ、あんなことはしないわ」
その証拠にこんなに元気になったじゃないと、…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(369)[有料会員限定]

8/7

波しぶきでぬれた髪が額にはりついている、美しくも恐ろしげな大ぶりの顔は、天竺(てんじく)(インド)の破壊神であるシヴァの像に似ていた。
「私はそんなあなたでも構わない。…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(368)[有料会員限定]

8/6

すでにあたりは暮れかけているが、砂には昼間の熱のなごりが残っていた。
「もうすぐ日が暮れるわ。北辰(北極星)が出るのはあのあたり」
春燕が北の空を指さした。夜の航海は星が頼りである。…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(367)[有料会員限定]

8/5

「覚えているとも、わしの出発を見送りに、お前は蘇州まで来てくれた」
そして望海楼という指折りの旅館の最上の部屋に泊り、真備を呼びつけたのである。窓に瑠璃を張った海を見下ろせる部屋で、…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(366)[有料会員限定]

8/4

「揚州の延光寺にも伝があるのだな」
「あの寺は揚州の商いの拠点よ。安如宝(あんにょほう)という切れ者を寺に入れて交渉役にしているけど、…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(365)[有料会員限定]

8/3

「ああ、確かに言った」
あれは十七年前、唐への留学を終えて日本に帰る時のことだ。迎えに行けるとは思わなかったが、…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(364)[有料会員限定]

8/2

「硫黄は二十箱あると聞きました」
「その通り、南方の島でとれた良質のものばかりだ」
「それをみんな他の商品と交換して下さるのなら、…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(363)[有料会員限定]

8/1

「硫黄を売って仏典、仏具を買いたいとうかがいました。これなどは、いかがでしょうか」
持参した革袋から、英秀が重たげに三巻の巻物を取り出した。…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(362)[有料会員限定]

7/31

翌朝、真備は港のざわめきで目を覚ました。船を漕ぎ寄せる艪(ろ)の音や板を渡す音、喧嘩でもしているような怒鳴り声……。
何事だろうと戸を開けると、港に十数艘の船が入り、…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(361)[有料会員限定]

7/30

「ひとつは最新の仏典、仏具を買い入れることだ。これを帝や皇后に寄進して、大唐国の事情に通じていると訴えねばならぬ」
「分かりました。そうした品々を運んでくると思いますので、…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(360)[有料会員限定]

7/29

「頭領は安英秀と言い、耽羅(たんら)(済州島)で石皓然の一党を仕切っております。わしもあちらで商いをする時に世話になっております」
酒も何度か酌み交わしたので、気心は知れている。…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(359)[有料会員限定]

7/28

神社の本殿に参拝すると、日渡当麻がお疲れではないかとたずねた。
「大事ない。神気に触れて生き返った気分だ」
「ここから少し上がった所に山上亭があります。…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(358)[有料会員限定]

7/27

阿曇(あづみ)氏は島の東端に志賀海神社を建て、綿津見(わたつみ)三神(仲津(なかつ)綿津見神、底津(そこつ)綿津見神、表津(うわつ)綿津見神)を祀って一族の精神的な拠り所とした。…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(357)[有料会員限定]

7/26

翌朝、日渡当麻がやって来た。背がすらりと高く、切れ長の鋭い目をして、潮焼けした頰はノミで削ぎ落としたようである。志賀島水軍の棟梁で、国内ばかりか新羅(しらぎ)や耽羅(たんら)(済州島)とも…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(356)[有料会員限定]

7/24

那の津には多くの船が停泊していた。九州や瀬戸内海の各地からばかりでなく、日本海ぞいの港から来航した船も舳先(へさき)を並べている。
港の南の小高い丘には、…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(355)[有料会員限定]

7/23

犯人は藤原仲麻呂が放った刺客だった。それを広嗣の怨霊のせいにしたのは、玄昉と真備の排斥(はいせき)を訴えて反乱を起こした広嗣は正当だと思わせるためであり、真備を追い落とすための布石でもあった。…続き

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(354)[有料会員限定]

7/22

太宰府政庁は四王寺山の南のふもとに位置している。大和朝廷が朝鮮半島や中国との外交、交易、防衛のために設置したもので、管轄の範囲は九州全域におよぶ。地理的な重要性と与えられた権限の大きさから、…続き

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