伊集院静「ミチクサ先生」11日再開
フォローする

トピック一覧
福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(177)[有料会員限定]

11/29

学生の親が進学の相談に来たので金之助は玄関脇の部屋で面談していた。鏡子はお茶を入れ替え、菅に差し出した。
「いやお恥かしい。あ…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(176)[有料会員限定]

11/28

「ほう、それは本当かね」
夫は少し意外そうな顔をして、鏡子を見た。鏡子は夫の思わぬ反応に戸惑い、喉を詰まらせた。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(175)[有料会員限定]

11/27

一匹の猫がいた。
庭の築山のむこうから突然あらわれて、庭石の上にじっとしている時もあれば、縁側をゆっくりと歩いている時もある。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(174)[有料会員限定]

11/26

合羽町の新居は部屋数もかなりあったので同居人というか、居候が入って来た。同じ五高教師の長谷川貞一郎、山川信次郎も住むようになった。
鏡子は金之助と二人きりでは…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(173)[有料会員限定]

11/25

五高教師、夏目金之助の合羽町の屋敷の賃料は熊本の街で評判になった。
「偉か先生言うことばい」
金之助は、偉くなったなどとは少しも思わなかった。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(172)[有料会員限定]

11/24

「新しい家は月十三円ですから」
鏡子の言葉に金之助は驚いた。それほどの家賃の家に住むのは初めてのことだった。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(171)[有料会員限定]

11/23

寝間の障子戸の間から妻の姿を覗(のぞ)いていた金之助は、気配を察して、妻の隣りに腰掛けた。
「何をごらんになっていたのですか?」…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(170)[有料会員限定]

11/22

鏡子は金之助のやわらかな髪にそっとふれた。指先から電流が走ったような気がした。
金之助の寝息が止まった。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(169)[有料会員限定]

11/21

鏡子は金之助のことを誉(ほ)められると、自分がひどくしあわせになる心地がしていた。
「鏡子奥さまが今回の旅のことをきちんとなさいますと、…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(168)[有料会員限定]

11/20

プラットホームに女中のとくと車夫が二人の見送りに立っていた。金之助は汽車の窓辺に頬杖(ほおづえ)ついて、相変らずの仏頂面で座っている。
金之助の前にはなやぐような明るい顔の鏡…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(167)[有料会員限定]

11/19

老女中のとくは不満げな顔である。
「旦那さまは、若い時に牛込のお父さまからお借りになった学業のお金をもう何年も、きちんと返済を続けていらっしゃいます。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(166)[有料会員限定]

11/18

若い夫婦はおだやかな秋を迎えていた。
金之助も、若い妻の心配をせずに、夜はぐっすり眠れるようになった。そんな週末の午後、金之助が書斎でシェークスピアの『ハムレット』…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(165)[有料会員限定]

11/17

「これは、私たちがずっと一緒にいようということですね」
鏡子は嬉(うれ)しそうに、彼女の手首に巻き付けた寝間着の紐(ひも)を見て言った。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(164)[有料会員限定]

11/16

金之助の前に整列したボート部の部員たちは、運動用の帽子を脱ぎ一斉に頭を下げた。
「先生、佐世保の件はまことに申し訳ありません。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(163)[有料会員限定]

11/15

その日の午後、金之助は授業が終ってからしばらく、校庭を見下ろせる丘の草の上に腰を下ろしていた。絶えず噴煙を上げる阿蘇の煙りが秋空に昇るのが遠くに見えた。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(162)[有料会員限定]

11/14

鏡子は少し癇癪(かんしゃく)持ちのところがあった。
何が不満なのか、夜半、時折、寝所から庭に出て、奇声を発することがあった。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(161)[有料会員限定]

11/13

金之助はとくに、新生活での鏡子への要望(無闇(むやみ)に書斎に入ってはならない、という程度だが)と毎日の就寝時間、朝食の時間、学校へむかう時刻などを伝えた。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(160)[有料会員限定]

11/12

とくは手元の包みから書類を取り出し、金之助の前に差し出した。
「結婚式の費用と、中根家からのお願いです」
読むと費用は八円、振る舞う酒の等級から…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(159)[有料会員限定]

11/11

明治二十九年四月、夏目金之助は、それまで教鞭(きょうべん)をとっていた四国、松山の尋常中学校を退任して、第五高等学校の英語教師として、熊本に到着した。…続き

作家の伊集院静さん

伊集院静さんの連載小説「ミチクサ先生」11日に再開[有料会員限定]

11/6

作者の病気療養のため、2月21日から休載していた連載小説「ミチクサ先生」(伊集院静作、福山小夜画)を、11月11日(159回…続き

31件中 1 - 20件

  • 1
  • 2
  • 次へ

コラム