伊集院静「ミチクサ先生」
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トピック一覧
福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(230)[有料会員限定]

1/23

春の学期末試験が終って一段落したと思ったら、大江村の屋敷の持ち主の落合東郭が皇太子傅育(ふいく)官の職を辞し、熊本に帰郷すると報(しら)せが入った。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(229)[有料会員限定]

1/22

小天(おあま)から戻ってしばらくして、前田家からミカンと乾椎茸(しいたけ)が届いた。
二月の紀元節は熊本も珍しく雪が降った。…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(228)[有料会員限定]

1/21

ツナコは素っ気なかった。
彼女の妖艶な肢体を勝手に湯舟の中から見たのはこっちだし、つれなくされて怒る筋合いもない。…続き

福山小夜 画

伊集院静「ミチクサ先生」(227)[有料会員限定]

1/20

明治三十一年の正月、金之助は小天(おあま)温泉、前田家三号室の窓辺に座り、むかいの居間から聞こえて来る笑い声を聞いていた。
別荘の男女衆が手持ち無沙汰なのか、…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(226)[有料会員限定]

1/19

師走の二十八日、金之助は山川と荒尾橋を渡り鎌研坂(かまとぎざか)を登っていた。
山川が楽しそうに言った。…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(225)[有料会員限定]

1/18

「……そうか、人間というものは、同じような光景を見た時に、記憶がよみがえるのか」
金之助はもう一度、沈もうとする夕陽を見た。…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(224)[有料会員限定]

1/17

「まあ、本当にそんなことを旦那さまが奥さまにおっしゃったのですか?」
「はい。"あいつが、俺の本当の好みの女性さ"って何やらなつかしそうな顔をして笑っておられました。…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(223)[有料会員限定]

1/16

夕刻、金之助は屋敷の庭に出て、一面にひろがる桑の畑を眺めていた。
その日の夕陽は特別美しかった。
あざやかに染まった彩雲がいく層にも重なり、…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(222)[有料会員限定]

1/15

金之助が大江村の屋敷に戻ると、鏡子ととく、テルの女中と、猫、犬が迎えた。
「いかがでしたか、小天(おあま)の温泉は?」…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(221)[有料会員限定]

1/14

金峰山地の峠道を歩きながら金之助が言った。
「"山路(やまみち)を登りながら、こう考えた"と言っただけだよ」
山川が立ちどまって言った。…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(220)[有料会員限定]

1/13

翌朝、早い朝湯を使い、老婆が用意した朝食を摂った。
「昨夜はよく休めましたか」。山川が訊(き)いた。
「うん、峠をふたつも越えたので身体が疲れていたのだろう。…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(219)[有料会員限定]

1/12

湯殿でちょっとした出来事があった。
金之助と山川は湯船に肩までつかると、湯煙りの中に沈むように目を閉じた。…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(218)[有料会員限定]

1/11

老婆が盆を手に入って来て、お茶を差し出した。真っ黒な茶であった。以前、台湾からの茶と教えられて、同じ茶を飲んだことがあった。苦味が合わぬという人がいるが、…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(217)[有料会員限定]

1/10

あと十五町ばかりの山道で、しとしとと雨が落ちて来た。山川が雨笠を金之助に渡し、彼は油紙を肩から被った。金之助も用意しておいた赤い毛布を頭から被った。…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(216)[有料会員限定]

1/9

金之助と並んで歩く菅虎雄が言った。
「とくと言ったかな、あの女中。山川の恰好(かっこう)を見て、ロシア兵でも探しに行くのかと言…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(215)[有料会員限定]

1/8

「おや、もうお出かけなんですか。せっかく奥様がお帰りになったというのに……」
女中のとくが不服そうに言った。…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(214)[有料会員限定]

1/7

鏡子が出て行くと、金之助がとくに言った。
「あれは犬や猫がダメなのかい?」
「そうじゃ、ありません」…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(213)[有料会員限定]

1/6

日曜日の朝なので金之助はゆっくり起きた。
寝間着のまま書斎へ行き、読みかけのテキストに目を通した。
玄関の方が騒がしかった。…続き

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伊集院静「ミチクサ先生」(212)[有料会員限定]

1/5

「ほう、こりゃなかなかじゃないか」
金之助は屋敷の裏手に人力車を停(と)めさせて夏の風に波のようにたなびく桑の葉のあざやかさに感心していた。…続き

伊集院静「ミチクサ先生」(211)

1/4

熊本の駅に着いて駅舎を出ると、車夫が待っていた。
先生(しぇんしぇい)、よう帰んなはったね。元気んごたるけん安心したですばい、…続き

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