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さまようロシア人ジョージアでみた侵攻の代償

ロシアにとってウクライナ侵攻の代償は、専門性を持つ高度人材の流出という形で表れている。人口わずか400万人の隣国ジョージアにたどり着いたITエンジニア、医師、銀行員。異国の地での未来を描けぬまま、さまよう彼らの姿を追った。



ウクライナへロシアが侵攻を開始してから約1年。プーチン大統領がしかけた「特別軍事作戦」で多くの人々の命が失われている。

ロシア国内では国民への締め付けが強化され、部分動員令が発令された。しかし、戦うことを拒否し、国外へ脱出した人たちがいた。

日本経済新聞がロシア連邦観光局のデータをもとに分析すると、侵攻後に約60万人が隣国ジョージアへと向かったことが分かった。「母国からも世界からも追い詰められている」。祖国を離れたロシア人たちは、侵攻の現実に負い目を感じ、さまよい続けている。そして、これまで隠してきた思いを言葉にし始めた。



遠藤啓生、山本博文、朝田 賢治、遠藤彰、大須賀亮