化学品・化成品卸

化学品・化成品卸の業界分類
化学品・化成品卸の業界定義
基礎化学品、誘導品等、素材としての各種化学製品の中間流通を主要事業として行う。医薬品を除く。

化学品・化成品卸の業界概要

江戸・明治時代からの老舗も健在、世界では再編相次ぐ
化学品・化成品卸は、基礎化学品、誘導品など素材としての各種化学製品の中間流通を主力事業としている。メーカーが原料を加工した中間原料や一次製品を仕入れ、他の卸売業者または需要家に販売する。付加価値を高めるために、流通の過程で加工するケースもある。
江戸時代に染物用の染料を取り扱っていた問屋、明治時代の繊維産業勃興期に染料や化学薬品の輸入販売を始めた事業者、化学メーカーが商事会社を設立したケースなど、その成り立ちも様々。それぞれが扱う化学品・化成品の分野、製品は異なる。関連する産業機械、医薬品、食材原料まで取り扱っている事業者もある。経済産業省の商業動態統計(旧、商業販売統計)年報によると、化学製品卸売業(全事業所)の2020年の販売額は前年比12.1%減の21兆1760億円。(2022/06/10調査)
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化学品・化成品卸の市場動向

大手各社、海外事業に注力
塗料、染料、顔料、油脂、化粧品原料など様々な化学製品を扱う化学品・化成品卸は、景気変動などで利益が大きく左右される。このため各社とも変化に強い経営体質作りを目指す。各社とも成長戦略のテーマに掲げるのは、海外ビジネスの拡大。海外進出した日系企業との取引だけでなく、最近は海外での日本市場向け商品調達、3国間貿易への対応へと事業を広げている。岩谷産業はマレーシアにヘリウムガスを充填する拠点を開設したほか、カタール産ヘリウムの日本向け出荷を開始。21年11月にはタイ・バンコクにヘリウムを主体とした工業用ガス充填拠点を開設した。ヘリウムは、半導体製造や医療用磁気共鳴画像装置(MRI)向け需要が伸びているためだ。
業界最大手の長瀬産業も18年夏、米国に3Dプリンター用材料の製造会社を設立した。3Dプリンターの主流の一つであるFDM(熱溶解積層)方式の3D印刷向けの水溶性サポート材フィラメントの製品化を進める。さらに、FDM方式以外の3D印刷向けサポート材の開発も手掛ける。(2022/06/10調査)

化学品・化成品卸の競合状況

資本提携などで新分野開拓急ぐ
長瀬産業は染料・合成樹脂などの化学品専門商社で業界トップ。2022年3月期の連結売上高は前の期比24.8%増の7805億5700万円。バイオ関連技術を強化するため、林原3社(林原、林原商事、林原生物化学研究所)を12年に完全子会社化した。長瀬産業は17年8月、現地法人ナガセ・アメリカを通じて、同業の米フィッツケム(イリノイ州)を買収、子会社化した。長瀬産業が海外で商社を買収するのは初めて。自動車の塗料や化粧品などに使う化学品原料の販売網を獲得し、成長市場を開拓する。さらに21年12月、金属有機構造体を製造する京都大学発のスタートアップ Atomis(京都市)と資本提携した。同社はナノレベルの小空間を構成するハイブリッド素材の研究開発に取り組む。
岩谷産業の22年3月期連結決算で、合成樹脂を含む「マテリアル事業」の売り上げは前の期比35.0%増の1509億7400万円。同社は首都圏を中心に燃料電池車(FCV)向け水素ステーション事業に進出、18年2月には自動車メーカーなど11社と共同で、水素ステーション整備の新会社日本水素ステーションネットワークを設立した。同社は18年6月、国内で初となる重水素ガスの商業生産・販売を開始した。重水素ガスは半導体や光ファイバーなどの製造工程で使われるが、これまでは全量を米国などからの輸入に頼っていた。同社の製造能力は年間2000キロリットルで、現在の国内総需要量を賄える。(2022/06/10調査)
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