特殊鋼・合金鋼・ステンレス
特殊鋼・合金鋼・ステンレスの業界分類
特殊鋼・合金鋼・ステンレスの業界定義
鉄スクラップを主原料として、合金鉄、特殊鋼、ステンレス、ピアノ線等を製造する。
特殊鋼・合金鋼・ステンレスの業界概要
19年の特殊鋼摩棒鋼出荷額は2262億円(工業統計)
特殊鋼・ステンレス鋼とは、一般的に鉄に金属「クロム」を約10.5%以上混ぜた鋼の一種で、錆びにくいのが特徴。クロムが大気中の酸素と結合することで「不動態皮膜」と呼ぶ膜が出来て腐食の進行を防止する。この皮膜は通常の環境下であれば傷ついても自己修復する。耐食性や加工性を高めるためにレアメタル「ニッケル」も加えた「ニッケル系」と、ニッケルを使わない「クロム系」に大別される。ニッケル系は耐食性や加工性が高く台所設備や商業ビルなどの建材や電気製品など様々な用途で使われる。クロム系は自動車の排ガス用部品などで使われる。ほかに発電所のパイプや液化天然ガス(LNG)のタンク、液晶製造設備、家庭用調理プレートなどで使われることもある。普通鋼と比べると最終ユーザーに渡るまでの流通業者が多いとされる。
国内では5社が上工程から圧延までの一貫体制を整えており、これとは別に圧延のみを手掛ける会社もある。取引形態は自動車など特定の大口需要家に販売する「ひも付き」と、商社などを通じて建材用途向けなどに幅広く販売する「店売り」に大別される。ひも付きの場合は、特殊鋼が最終製品の品質を左右する重要な部品であることから、ユーザーとの間で価格だけでなく成分、形状などの製品仕様に至るまで直接交渉することが多く、取引も自ずと長期・安定取引となる。(2022/05/06調査)
国内では5社が上工程から圧延までの一貫体制を整えており、これとは別に圧延のみを手掛ける会社もある。取引形態は自動車など特定の大口需要家に販売する「ひも付き」と、商社などを通じて建材用途向けなどに幅広く販売する「店売り」に大別される。ひも付きの場合は、特殊鋼が最終製品の品質を左右する重要な部品であることから、ユーザーとの間で価格だけでなく成分、形状などの製品仕様に至るまで直接交渉することが多く、取引も自ずと長期・安定取引となる。(2022/05/06調査)
特殊鋼・合金鋼・ステンレスの市場動向
21年の特殊鋼鋼材内需は28.8%増
ステンレス鋼は「304」と呼ばれる汎用鋼が広く流通しているが、海外材との品質差が出にくく日本メーカーの優位性を発揮できない。ステンレス価格の変動によるコストが大きく変動すれば、その需要家もコスト変動を嫌ってほかの素材にシフトするなどの懸念もある。さらにロンドン金属取引所(LME)に上場する原料の価格から製品価格もある程度予見できるため、原料の上昇局面では流通業者が多めに手当し、下落局面では発注を控えるといった動きも出てくる。そのためステンレス各社の稼働率の変動が大きくなるといった弊害も発生。原料面・製品面ともに投機的な動きに収益が左右されるようになっている。
世界のステンレス鋼の半分は中国が生産しており、普通鋼と同様にステンレス鋼市場でも中国勢の供給過剰で汎用品を中心に市況が悪化している点が気がかりだ。内需不振に苦しむ中国の能力増強と輸出攻勢で近隣の台湾・韓国メーカーがシェアを落とし、押される形で輸出を拡大、これが東南アジアや欧州で通商摩擦にまで発展している。(2022/05/06調査)
世界のステンレス鋼の半分は中国が生産しており、普通鋼と同様にステンレス鋼市場でも中国勢の供給過剰で汎用品を中心に市況が悪化している点が気がかりだ。内需不振に苦しむ中国の能力増強と輸出攻勢で近隣の台湾・韓国メーカーがシェアを落とし、押される形で輸出を拡大、これが東南アジアや欧州で通商摩擦にまで発展している。(2022/05/06調査)
特殊鋼・合金鋼・ステンレスの競合状況
日立金属の前期は工具鋼・電子材など伸びる、高周波鋼・愛知製鋼も堅調
国内ステンレス最大手は日鉄ステンレスで、自動車や建築の需要を取り込み、高シェアを維持している。次いで日本冶金で専業はこの2社。汎用品比率の高い日鉄日新製鋼や相対的に自動車向けが主力のJFEスチールが続く。
日本製鉄は17年3月に約730億円で当時の日新製鋼を買収・子会社化(日鉄日新製鋼)し、国内のステンレス鋼シェアが約5割超のグループが誕生した。業績が低迷している日鉄の製鉄事業立て直し策の一環として、日鉄日新製鋼は中国浙江省に持つ自動車部品向け特殊鋼工場の生産から撤退する。同工場は14年に設立、現地の日系自動車部品メーカー向けの供給を狙うも、需要の開拓が進まなかった。(2022/05/06調査)
日本製鉄は17年3月に約730億円で当時の日新製鋼を買収・子会社化(日鉄日新製鋼)し、国内のステンレス鋼シェアが約5割超のグループが誕生した。業績が低迷している日鉄の製鉄事業立て直し策の一環として、日鉄日新製鋼は中国浙江省に持つ自動車部品向け特殊鋼工場の生産から撤退する。同工場は14年に設立、現地の日系自動車部品メーカー向けの供給を狙うも、需要の開拓が進まなかった。(2022/05/06調査)
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