サムスン電子、UWBチップに参入 スマホ・自動車向け
韓国Samsung Electronics(サムスン電子)は、同社では初となる超広帯域無線技術(UWB:Ultra-Wideband)対応のチップセット「Exynos(エクシノス) Connect U100」を発表した。スマートフォンなどのモバイル機器、自動車、IoT(モノのインターネット)機器への搭載を想定する。UWBでは米Apple(アップル)が技術開発やエコシステム構築で先行しており、同社
米政府、半導体法のガードレール条項案 汎用品も対象
米商務省は、CHIPS・科学法の助成金支給プログラムに関する「ガードレール条項」の案を発表した。助成金が敵対国に悪用されるのを防ぐ狙いがある。同案では、最先端半導体だけではなくレガシー半導体(汎用品)への投資も規制対象としている。 CHIPS・科学法は、半導体産業の振興を目的に2022年に制定された。今後5年間で527億米ドル(約7兆円)の助成金が米国内での半導体開発・生産プロジェクトに支給され
中国発の空飛ぶクルマ、無人も有人も対応 狙いは欧米
「空飛ぶクルマ」と呼ばれる電動垂直離着陸(eVTOL)機を手掛けるメーカーの中で異彩を放つのが、中国の上海峰飛航空科技(オートフライト)である。競合の中国企業と同じくパイロットが不要な無人操縦型の開発に注力する一方で、オートフライトはさらに欧米市場向けの有人操縦型の開発に挑んでいる点が異なる。2025年ごろの商用化を目指している。 オートフライトは2017年創業のスタートアップである。米調査会社
米ロッキード、衛星事業を強化 制御ソフト商用提供
米Lockheed Martin(ロッキード・マーチン)は、人工衛星事業を強化する。民間企業の参入が増えていることを受け、自社で開発した衛星制御ソフトウエアの商用ライセンス提供を開始した。これまで限られた用途でのみ使われていたソフトを広く提供することで、収益の多角化を図る。 ロッキード・マーチンが提供するのは、多数の衛星で構成される衛星コンステレーション(衛星群)を制御するためのソフトである。イ
自律搬送ロボ「AMR」普及へ ラピュタロボ、制御に強み
物流現場を自動化する自律走行搬送ロボット(AMR)の市場が拡大している。従来の自動搬送車(AGV)よりも使い勝手が高く、導入にかかる費用や時間を抑えられるという利点がある。AMRの国内大手Rapyuta Robotics(ラピュタロボティクス、東京・江東)は、2023年に物流倉庫向け販売台数として前年の1.7倍を見込む。複数のAMRを協調動作させる群制御AI(人工知能)技術を強みに、競合に先んじ
SiC特許分析 中国が急成長、米筆頭はウルフスピード
半導体を巡る米中対立が深まるなか、次世代パワー半導体の筆頭であるSiC(炭化ケイ素、シリコンカーバイド)でも両国を中心に競争が激化している。中国は、技術のみならず知的財産(IP)でも日本や欧米を追い上げている。SiCのIPを取り巻く現状と今後について、フランスの調査・コンサルティング会社KnowMade(ノーメイド)が分析した。 KnowMadeは、SiCパワー半導体の今後10年におけるIPの重要
KAIST、3Dレンダリング用AI半導体 最高峰学会で発表
韓国科学技術院(KAIST)は、3次元(3D)レンダリング用の半導体「MetaVRain」を開発した。画像処理半導体として広く使われているGPUよりも描画性能が高く、低消費電力化も見込める。そのため、モバイルデバイス上で高品質な3D映像を表示できるようになるという。 新開発の半導体では、既存のレイトレーシング手法ではなく、AI(人工知能)ベースの手法を採用した。人間の視覚認識プロセスを模倣するこ
研究開発や投資が急加速 「核融合発電」まとめ読み
理想のエネルギーともいわれる「核融合発電」の研究開発や、関連するスタートアップへの投資が国内外で加速しています。NIKKEI Tech Foresightでも2023年2月に特集をお届けしました。この特集も含めて、核融合発電の最新動向に関する記事をまとめ読み形式でお届けします。 核融合発電の商用化に向けて産業界の動きが活発化している。各国政府主導の研究プロジェクトが進んでいるほか、近年は核融合発
「デジタル飛行」で中国優勢、追う欧米 30年代実現へ
2030年代に導入される見込みの「デジタルフライト」と呼ばれる次世代の航空インフラ(航空運航システム)が注目されている。中心にあるのは、自律飛行可能な無操縦者航空機である。先行するのはドローン大国の中国だ。その背中を欧米勢が猛追する。 2023年1月、垂直離着陸機学会(VFS)が主催する電動垂直離着陸(eVTOL)機のシンポジウム「2023 Autonomous VTOL Technical M
放射線リスクのない核融合、日米チームが実証 世界初
核融合科学研究所(NIFS、岐阜県土岐市)は2023年3月9日、核融合スタートアップの米TAE Technologies(TAEテクノロジーズ)と共同で、放射線リスクのない核融合を世界で初めて実証したと発表した。核融合燃料に軽水素(プロチウム、pまたは¹H)とホウ素11(¹¹B)を使うことで、人体に有害な放射性物質を排出しない核融合反応を実証した。 核融合科学研究所とTAEテクノロジーズの研究チ