建築材料が驚きの進化を遂げつつあります。今回は、建築分野の注目素材の1つである「炭素繊維」を巡る話題を紹介します。炭素繊維は「高強度」「軽い」「さびない」といった強みがあり、この特性を生かした技術開発が進んでいます。
世界初の「カーボンコンクリート建築」
ドイツのドレスデン工科大学のキャンパスで2023年2月、世界初の「カーボンコンクリート」造の建物「CUBE」が完成しました。薄いコンクリートの...
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LIXIL、大開口窓のフレームにCFRP デザイン性向上
LIXILはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を採用した「パノラマウィンドウ『SEAMLESS(シームレス)』」を発売する。同社によれば、フレームにCFRPを採用し、面一(つらいち)構造を実現したのは世界で初めて。2023年2月27日に発表した。 フレーム部分にCFRPを採用。アルミ形材ではつくれなかった、極細で凹凸の無いフレームラインを実現した。窓を奥行き方向へ電動で移動させる「パラレル&ス
編集者の視点 「半透明のガラスレンガ」など3本
古くから用いられている建築材料のレンガに変化の時が訪れています。背景にあるのは脱炭素。今回は、代替レンガの技術開発からレンガの新しい活用法まで、海外の話題を紹介します。 半透明のガラスレンガ スイス連邦材料試験研究所(Empa)は2023年4月20日、半透明のガラスレンガ「エアロゲル・ガラスブリック」を開発したと発表しました。エアロゲルは「凍った煙」などと表現される多孔質物質で、高い断熱性能を誇
大成建設、生コン練り混ぜ時にCO2固定 23年度実用へ
大成建設は生コンクリート(生コン)の練り混ぜ時に二酸化炭素(CO₂)を気体のまま直接噴霧し、コンクリート内部にCO₂を固定する技術「T-Carbon Mixing(ティー・カーボン・ミキシング)」を開発した。コンクリート1m³当たり約10kgのCO₂を固定できるうえ、アルカリ性を保てるため、鉄筋コンクリート(RC)構造物にも使用できる。2023年1月16日に発表した。 生コンは通常、全ての材料を