量子コンピューターの性能を引き出すソフトウエア技術の開発が進んでいる。早稲田大学発のスタートアップであるQuanmatic(クオンマティク、東京・新宿)は、性能が不完全な現在の量子コンピューターでも、計算手法の工夫によって複雑な問題を解けるようにした。エラーの少ない理想的な量子コンピューターの開発にはまだ数十年かかるとされており、Quanmaticのソフト技術が量子コンピューターの社会応用を早め...
「ChatGPTと量子」「サムスンの半導体」 注目記事5本
最近NIKKEI Tech Foresightに掲載した注目記事をまとめ読み形式でお届けします。 今回のラインアップ・ChatGPTで量子プログラミングは可能か 結論は期待大・サムスン、スマホにTSMC製SoC採用の屈辱 3nmで挽回へ・生ごみを樹脂に、イスラエルの技術 メルセデスも提携・不完全な量子計算機を生かす技術 早大発Quanmatic・ITセキュリティーに新潮流 未確認資産も守る「ASM
阪大と富士通、量子計算のエラー低減 早期の実用化へ
大阪大学と富士通は2023年3月23日、規模の小さい量子コンピューターでも複雑な計算を可能にする計算技術を開発したと発表した。計算のエラー率を低減することで、量子情報を担う最小単位である「物理量子ビット」が少なくても、より高い計算能力を得られるようになる。この技術を実機に応用すれば、量子コンピューターの実用化時期を早められる見込みだ。 大阪大学の量子情報・量子生命研究センターと富士通研究本部量子
三菱ケミカル、次世代電池に量子技術 30年ごろ本格化
次世代電池の開発に向けて量子コンピューターを活用する動きが出てきている。三菱ケミカルは「リチウム空気電池」の材料開発に向けて、量子コンピューターの基礎研究に取り組む。古典コンピューターでは計算できない複雑な化学反応を解明することで、将来的に電池の高性能化や長寿命化を実現できると期待する。 化学業界では複雑な反応を量子コンピューターで解明し、材料開発や効率化につなげようとする機運が強まっている。そ