電気自動車(EV)の駆動装置「イーアクスル」の主流が変わりそうだ。きっかけは充電時間の短縮に向けて電池の電圧を高める動きだ。電圧が800ボルトと従来の2倍になるため、イーアクスルを構成するインバーターやモーターなども対応しなければならない。高電圧に対応すればモーターを小型化できるメリットもある。
そのため独ZFは2030年のイーアクスル市場に占める800ボルト対応品の比率が66%と20年の3%か...
ヴィテスコやボッシュ、部品内製でイーアクスルに選択肢
リチウムイオン電池と並んで電気自動車(EV)の中核部品になりつつある駆動装置「イーアクスル」。異業種や新興メーカーの参入が相次ぐ中、メガサプライヤーと呼ばれる自動車部品大手は戦略の立て直しを急ぐ。標準品を中心とする事業モデルを生かしつつ、技術の選択肢を増やして多様なニーズに応える。「カスタマイズ力」を高めるため、インバーターやパワー半導体、減速機の内製化を加速する。 「EVの拡販期に入り、イーア
オンセミ、起亜自動車のEVにSiCパワー半導体
米半導体大手のオンセミは、炭化ケイ素(SiC)を使ったパワー半導体製品が韓国・起亜自動車の電気自動車(EV)に採用されたと発表した。大電流・高電圧に強いSiCを使うことで、モーターを制御するインバーターの性能を高められる。インバーターの小型化につながり、航続距離をシリコン(Si)製の従来製品に比べ5%伸ばせるという。 起亜自動車の「EV6 GT」がオンセミ製のSiCパワー半導体製品「EliteS
STマイクロ、ZFにSiC供給 25年以降に数千万個
スイスの半導体大手STマイクロエレクトロニクスは自動車部品大手の独ZFと、炭化ケイ素(SiC)製パワー半導体の供給契約を結んだと発表した。ZFが2025年に量産を始める新型インバーター用に、数千万個のデバイスを供給する。 STマイクロはZFにSiC製パワー半導体「MOSFET」を供給する。ZFはモーターを制御するインバーターに組み込み、欧州の自動車メーカーに販売する。両社の契約は複数年に渡るとい