車載電池の世界最大手、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)が猛スピードで拡大している。世界市場の3割を占める電池供給だけでは満足せず、完成車メーカーが手がけてきた車台の開発に乗り出し、電気自動車(EV)の新興企業への供給を決めた。競合を圧倒する研究開発力で業界内での存在感が一層高まる一方、自動車メーカーとの関係にはきしみも見え始めた。
電池搭載車両は600万台以上
11月13日、CATLの曽毓群...
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CATL、NIBから金属リチウムまで 開発1万6000人で圧倒
2月21日、福州市中級人民法院は中国車載電池3位の中創新航科技(CALB)に対して、CATLの経済損失への賠償金3580万元(約6億8800万円)の支払いを命じた。21年にCATLがCALBに対し「正極材」や「爆発防止装置」「電池カバー構造」など電池特許侵害5件を訴え、損害賠償金6億4700万元の支払いを求めていた。 世界の電気自動車(EV)向け電池で圧倒的な存在感をみせる中国・寧徳時代新能源科技
ホンダに接近 中国電池CALB、CATLより価格1割安
「ホンダの審査を通り、正式に製品を供給する資格を得ました」 2月23日、中国車載電池大手のCALB(中創新航科技)の発表が関連業界を驚かせた。ホンダの中国合弁会社が生産・販売する電気自動車(EV)「e:NP1」と「e:NS1」用として、CALBの電池が生産や品質に関する審査を受けて通過したという。 CATLと顧客争奪 ホンダは車載電池の世界最大手、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)に出資し、同
CATL、生産履歴6000億件 電池パスポートでも世界覇権
世界の電気自動車(EV)向け電池で圧倒的な存在感をみせる中国・寧徳時代新能源科技(CATL)。その戦略を読み解くべく、同社と頻繁に交流があるみずほ銀行ビジネスソリューション部の湯進氏による寄稿を随時掲載します。初回のテーマはCATLのものづくり革新です。 3月4日に開幕した中国政府の政策助言機関、中国人民政治協商会議(政協)。全国政協代表(議員に相当)を務めているCATLの曽毓群(ロビン・ゼン)会