トクヤマと燃料商社の伊藤忠エネクスは共同で、バイオマス発電所から排出される燃焼灰を有効利用する研究を始めると発表した。建設資材として活用するほか、二酸化炭素(CO2)を吸着させるという。製品全量のうち1割以上が吸着したCO2で占める状態を目指し、12月から2年間をめどに研究する。
伊藤忠エネクスのグループ会社が販売する道路の基盤になる材料(路盤材)「リサイクルビーズ」の原料に燃焼灰を使う。ト...
西松建設と北九州市立大、低炭素材料で建設の研究
西松建設は北九州市立大と共同で、二酸化炭素(CO2)排出量の削減効果がある高分子材料の一種であるジオポリマーを使って建物を建設するための研究を始めると発表した。ジオポリマーの品質の向上や、製造・施工方法、建築基準への適合などを検討する。2025年度にマンションやオフィスビルなどの建設での利用を目指す。 ジオポリマーは、火力発電所などから出る灰や製鉄工程からでる高炉スラグ微粉末などの産業副産物をア
九州電力、バイオマス燃焼灰から土質改良材を試作
九州電力は木質バイオマス発電所で排出される燃焼灰から、土質改良材の試作に成功したと発表した。土質改良材は水気の多い土壌の改善などに使う。灰に含まれる重金属の影響を抑えて土壌環境基準を満たした。産業廃棄物として埋め立て処理されることが多い燃焼灰の有効活用につながると期待する。事業化を目指す。 木質バイオマス発電所から出る燃焼灰の一部には天然由来の重金属が含まれており、環境基準を満たす改良材として活
製鉄の脱炭素へ「ブラックペレット」 米ベンチャー増産
日本製鉄グループや英豪資源大手のリオ・ティントなどが出資する米スタートアップのエイミウムが、半分炭にしたバイオマス燃料「ブラックペレット」の増産に乗り出す。2024年にも米カリフォルニア州で工場を稼働させ、数年以内に生産量を世界最大規模の年100万トン程度に引き上げる。鉄鋼業界の脱炭素化は電力などに比べ遅れている。水素還元などの技術が開発されるまでの移行期の代替原料として脱炭素化を後押しする。