脱炭素燃料として注目されるアンモニアで、製造時に二酸化炭素(CO2)を出さない合成法の開発が進んでいる。東京大学の西林仁昭教授は化石燃料に頼らず「空気、水、光」から作る手法に挑んでいる。大規模設備を必要としないため、場所の制約を受けずに製造できるところも利点だ。日本発の技術として新燃料の普及につながる可能性を秘める。
常温・常圧での合成
2022年12月、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ...
アンモニア「地産地消」、CO2は8割減も 味の素が実証
味の素がうま味調味料の副原料であるアンモニアの内製化に乗り出した。自社の工場内でアンモニアを作り、そのまま副原料として使う「地産地消」を目指す。2023年以降にタイの工場などで導入を検討する。石油化学コンビナートで大量生産されたものを調達する現行方式に比べて輸送や保管のプロセスが減るため、これまでの試算では二酸化炭素(CO2)排出量を8割ほど減らせるという。 東工大発、つばめBHBの技術活用
アンモニア製造に省エネ触媒 千代田化工建設など実証
世界的な脱炭素の流れを受けて、燃やしても二酸化炭素(CO2)を出さないアンモニアの製造技術の開発が広がっている。千代田化工建設と東京電力ホールディングス(HD)、JERAなどは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から約200億円の補助金を受けて、製造コストの低減につながる新触媒を開発する。エネルギー消費の少ない製造技術を開発し、2027年度以降の大規模な実証実験をめざす。 アンモニアの
つばめBHB、40億円調達 アンモニアを低温低圧で合成
アンモニア生産技術を開発するスタートアップのつばめBHB(東京・中央)は、出光興産やINPEXなど11社から約40億円を調達したと発表した。調達した資金は主にアンモニア製造に必要な触媒の量産化に向けた技術開発などに使う。アンモニアは肥料のほか、燃やしても二酸化炭素(CO2)を出さないため燃料としての需要を見込む。 アンモニアは触媒を使って窒素分子の結合を一度切り離し、水素と結びつける。つばめBH