ミャンマー、未来担う瞳

 「ミンガラーバー(こんにちは)」と笑顔で駆け寄ってくる子どもたち--。ミャンマーの就学率は小学校で9割を超えるといわれるが、中学校では5割に満たないのが現状だ。簡素な校舎の中は、教室が1部屋だけ。学年ごとに分かれて座り、限られた黒板を交互に使う。急速な民主化が進む同国は、都市部が発展を続ける一方で農村部は立ち遅れている。向学心にあふれ勉強に励む子どもたちの姿を追った。 (18日 15:30)

竹で造った校舎で勉強する小学生。学校に通い始める年齢はばらばらで、同級生がみな同年齢とは限らない(ティー・ダンゴンの小学校)

  • ヤンゴンから車で2時間走ると、のどかな田園風景が広がる。エーヤワディー管区の町マウービンからモーターボートに乗り換えて1時間。竹で造った小さな船着き場が見えてきた。集落ティー・ダンゴンに到着だ
  • 小学校の児童は43人。長机にみんなで座って授業を受ける。窓から差し込む日差しが、ノートを取る手元を照らす
  • 同じ管区出身のウィー・マヤ・モンさん(21)は今年教師になったばかりだ。「子どもたちの成長する姿を見るのがうれしい」と優しく生徒に接する
  • ビルマ語の文字を練習するパ・パ・モーさん(5)。「英語の勉強が楽しい」と笑顔を見せた
  • 校舎の外に出て遊ぶ男の子たち。周りに広がる野原は自然の校庭だ
  • ティー・ダンゴンからマウービンに戻り、車で30分。さらに木船に乗って川を渡るとアシュエーの集落だ。小学校で鉛筆やノートを配るのは、ミャンマーで学校支援のボランティアをする古庄重生さんだ。「仕事以外で何かの役に立ちたかった」と文房具を届けたり、日本の民間団体や企業から新校舎建設の資金援助を取りつけたりしている
  • アシュエーの小学校には95人が通う。竹とトタンで出来ていて、風が強い日には屋根が飛ばされてしまう。隣でれんがを使った新校舎の建設が始まっていた
  • 新校舎の建設工事をする児童の親たち。古庄さんは「資金を提供してくれた人には現地視察を促し、現状を知ってもらう努力をしています」と話す
  • 満面の笑顔を見せる子どもたち。4年生のノー・レ・シーさんは「将来、先生になりたい。だって、学校が楽しいから。歩いて30分以上かかるけど、中学校にも行きたい」。夢を話す彼女の目はキラキラと輝いていた(11月18日、アシュエー)=写真 小川望