福島で男性歌劇団旗揚げ

 福島第1原発事故から2年8カ月が過ぎた福島県で11月16日、男性だけの歌劇団「ロメオパラディッソ」の旗揚げ公演が行われた。NPO法人「ふくしま新文化創造委員会」の佐藤健太代表理事(31)が、震災後の福島のネガティブなイメージを払拭し元気を取り戻そうと3月に立ち上げた歌劇団だ。「100年続くエンターテイメントを福島から」を合言葉に、地元に根ざし次世代につながるパフォーマンス集団を目指す。 (19日 20:12)

激しく踊る17歳から47歳まで30人の男性の姿に、観客から大きな歓声が上がった

  • 「ロメオ」はローカル・メンズ・オーガニゼーション(地方の男性の団体)の略で「パラディッソ」はイタリア語で楽園の意。公募で集まった県内在住者を中心にした30人の男たちは、共同生活を送りながら完全手作りの舞台に臨んだ。「男臭さ」をアピールするため、上半身が裸の登場人物が多い
  • 旗揚げ公演は昼夜2回、福島市公会堂で行われ来場者は1400人を超えた。グッズ売り場ではロゴ入りのプリンやステッカーを買い求める人が列を作った
  • 脚本、演出を手掛けた大信ペリカンさん(38)は「一生懸命すぎる男たちの不器用ながらも愛らしい部分を前面に押し出した作品にした」と解説する。公演直前、控室は気勢を上げる劇団員で熱気に包まれた
  • 落ちぶれたバンドマンが2万年後の世界にタイムスリップし、もう一度音楽に対する情熱を取り戻すストーリー。クライマックスでは30人全員が舞台に集結し激しい踊りを披露した
  • 公演後、立ち上がった観客から拍手を受ける劇団員。今後、地元密着で歌やダンスのイベントやワークショップを開催予定だ。佐藤代表理事自身も飯舘村出身で避難中の身だが「地元の人たちと一丸となって福島の未来をつくり出していきたい」と目を輝かせる(福島市)=写真 小林健

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