仮設校舎で学ぶ・南相馬2

 福島第1原発事故のため警戒区域となり、2012年まで立ち入りが禁止された福島県南相馬市小高区は、避難指示解除準備区域や居住制限区域のため宿泊できない。故郷から離れ、仮設校舎で学ぶ子供たちの姿を伝える3回シリーズ。今回は4つの小学校が集まり学ぶ仮設校舎を訪ねた。 (5日 22:26)

仮設校舎の校庭に設置されたブランコで遊ぶ鳩原小6年生の井戸川明詩(あすか)さん(9月、福島県南相馬市)

  • 福島県南相馬市小高区にある小高、金房、鳩原、福浦の4小は、原発から30キロ以上離れた同市鹿島区の中学校敷地内に建てられた仮設校舎で授業を行う。校長室には、4人の校長の机が並ぶ
  • 震災前に4校合計で717人いた生徒は、長引く避難生活でちりぢりになり、2学期が始まった9月段階で約75%減の185人となった。合同授業を行う金房、鳩原、福浦3小の教室には、それぞれの教育目標が張られていた
  • 3校合同授業のため、1つのクラスに複数の担任がつく
  • 運動場でそれぞれの学校の体操服で体育の授業を受ける。屋外の運動を制限していた震災直後には見られなかった光景だ
  • 理科の授業で、仮設校舎の前に植えられた花を観察する
  • 寄付で集まった3600冊の本が並ぶ図書室では、人気漫画を借りることもできる。狭い仮設住宅で好きな本をそろえる場所がない子供たちに配慮した
  • 教室の入り口に飾られた「小高にもどりたい」と書かれた短冊。小高区では、各校本校舎の耐震工事や除染作業が進むが、いつ帰還できるかは未定だ。生徒数の減少に歯止めをかけたいが「住民が小高で安心して暮らせる状況にならない限り、こちらから帰ってこいとは強く言えない」と小高小の飯塚宏校長(60)は苦しい胸の内を明かす=写真 小林健

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