お帰り、私のランドセル

 東日本大震災に伴う福島第1原発事故で急に避難したため福島県浪江町の浪江小学校には子供たちのランドセルが残されたままだった。5月26日、ようやく保護者らが、同校を訪れ子供の学用品を持ち帰った。これまでに教職員らが校内の清掃と整理を行い、返却に向けて準備を進めていた。 (30日 22:45)

震災から約2年2カ月ぶりに子供たちの元に戻ったランドセル

  • 地震発生時、「帰りの会」をしていた子どもたちは荷物を置いたまま避難。その後、町への立ち入りも制限されたため、時間が止まったかのように教室の机の上にはランドセルが残っていた(3月30日)
  • 約160人の生徒の保護者らがランドセルや教科書、体操着などを持ち帰った。4月の区域再編で日中の立ち入りは可能となったが、町は15歳未満は入らないように求めているため、子供の姿はなかった
  • 当時3年生だった一條日和(ひより)さんの母ひとみさんはこの日、避難先の福島市から戻ってきた。「年齢制限のため娘が来れなかったのでビデオを撮って見せてあげようと思って」と教室内の様子を撮影する
  • 引き取りに来られなかった生徒の家庭には宅配便で届けられる
  • 福島県南相馬市の仮設住宅で暮らす祖父母宅で待っていた日和さんは「全部懐かしい」と久しぶりの“再会”に笑みがこぼれた
  • ランドセルの中には教科書やノートがぎっしり。「落書きばっかり」と少し照れながらもゆっくりとページをめくる
  • 6年生になった日和さんが久しぶりにランドセルを背負うと「ちっちゃーい」と声を上げて驚く。成長した子どもたちの元に、思い出の詰まったランドセルがやっと戻ってきた(5月26日、福島県南相馬市)=写真 山本博文