水耕栽培ハウスでイチゴ狩り

 津波と福島第1原発事故による風評被害に苦しむ福島県相馬市の和田観光苺組合で3日、イチゴ狩りが始まった。国の復興支援事業として2億円の交付を受け、今シーズンは土耕栽培よりも放射能汚染の心配が少ないハウスの水耕栽培でイチゴを生育した。食の安全をアピールし、農業と観光の復活を目指している。 (4日 21:43)

熟したイチゴをほおばる吉岡琉愛(るあ)ちゃん(3)

  • 農業再生を目指す和田地区のイチゴ農家は食の安全確保を最優先にし、国の復興支援事業で水耕栽培のハウスを昨年8月に完成させ、20アールのハウスにイチゴを試験的に育てた
  • 水耕栽培の特徴は液肥をめぐらせ効率よく栽培ができ、手入れがしやすい高い位置に苗を設置できることだという
  • イチゴ狩りを家族で楽しむ太田英幸さん(27)。「水耕栽培なら、1歳の娘に食べさせても安心」と話す
  • 組合では水耕栽培のイチゴ狩りに加え、通常の土耕栽培によるイチゴの直売も昨年末から開始した。年明けの3日には120パックを用意したが、わずか1時間で売り切れた。山中賢一郎組合長(写真右下、67)は「ここ松川浦は農業と観光が一体となっている場所。現地に来て安全なイチゴを提供していることを知ってもらい、地域全体の復興の呼び水にしたい」と話す=写真 小林健