被災地の年越し

 2度目の年越しを迎えた東日本大震災の被災地。福島第1原発の影響で年末年始に限って宿泊が認められた居住制限区域内の家族、春からの米作りに期待を込める農家、そして新しい年に希望を抱く人たちの年越しの様子を追った。 (1日 2:11)

放射線量が比較的高く、宿泊禁止の居住制限区域になっている福島県飯舘村の斎藤政行さん(66)の自宅。川俣町で避難生活を続ける長男の家族が訪れ食卓を囲み、久しぶりに自宅での一家団らんを楽しんだ(31日)

  • 斎藤さんの自宅付近は地表で平均4マイクロシーベルト前後。除染は春から始まるという。家族が見守る中、玄関にしめ飾りを付け正月の準備をする長男の政宏さん。瑞稀君(15)は鏡餅を神棚に供え、琴音さん(11)はカレンダーを張り替えた(31日、福島県飯舘村)
  • 自宅で年を越すのは政行さん(右から4人目)と母親のスイ子さん(同3人目、88)。長男の家族は子どもへの放射能の影響を考え宿泊は取りやめた(31日、福島県飯舘村)
  • 長男の家族が帰ってひっそりとした自宅。政行さんとスイ子さんは夕食の年越しそばを口にした(31日、福島県飯舘村)
  • 多くの村民が避難生活をする中、米作りを続けてきた福島県川内村の農家の秋元美誉さん(左)。今まで作ったコメは廃棄したが春からは出荷ができることになり、「自分の仕事が堂々とできる」と自分で作ったしめ飾りを神棚につるした(31日)
  • 秋元家では古代米を使い、赤と白の餅を作っている(写真左)。帰省した子どもたちと一緒になって年越しそばを打った(31日、福島県川内村)
  • 飾り付けを待つ正月飾り。良い一年になることを願う(31日、福島県川内村)
  • 新年を迎えて鐘を突く人たち。新沼優子さん(20、中央)は「(震災から)2年がたつけど、市内にはまだがれきがたくさんある。もっと早く復興してほしい」と願いを話した(1日未明、岩手県陸前高田市の普門寺)
  • 宮城県亘理町の約550世帯が暮らす仮設住宅。年越しイベントでは、新年の夜空に花火が打ち上げられた(1日未明)=写真 小林健、柏原敬樹、山本博文