新巻きザケに込める思い

 震災で大きな被害を受けた岩手県大槌町。同町の中心部で50年以上続いてきた「ひびき鮮魚店」は昨年11月に仮設商店街で営業を再開した。以前は沖縄・石垣島からも注文が来ていた新巻きザケは、震災後には思うように作れなかったり販売できなかったりの日々。それでも店主の佐々木英夫さんは思いを込めて新巻きザケを作り続ける。 (29日 23:00)

仮設店舗の軒先で干されたサケ

  • 仮設商店街で再開した「ひびき鮮魚店」。内陸に移動し、震災以前に構えていた中心街から車で10分ほどかかる
  • 仕込みをする佐々木英夫さん。震災前は毎年約600本以上は作っていた。店を再開した昨年は100本にも満たなかったという
  • 一つ一つ手作業で新巻きザケを作る
  • かつて店があった地区は、かさ上げが必要で復興計画はいまだ見えない。「いつかは自分の土地に戻りたい」と佐々木さん
  • 英夫さんと妻の順子さんが暮らす仮設住宅の壁には、震災前の店の写真が貼られていた。「にぎやかな町でしょう」と順子さんがうれしそうに話す
  • 最近は関東や九州の常連客から注文が来るようになった。「皆さんの応援に応えたい」と新巻きザケに思いを込める(12月7日、岩手県大槌町)=写真 小川望