防犯パトロールで恩返し 福島・富岡町からの避難者

 原発事故の影響で避難生活を送る福島県富岡町の町民は3日、避難先の同県いわき市好間(よしま)町の仮設住宅で防犯ボランティア「好間町パトロール富岡隊」を結成した。近隣の商店や住宅などを訪問し、防犯を呼び掛けた。仮設住宅で暮らす富岡町民は約170人、その内の15人ほどが隊員として活動する。この活動には原発事故後、避難先として受け入れてくれた地域住民への恩返しの思いが込められている。 (20日 21:23)

警察官らとともに防犯パトロールする隊員

  • 仮設住宅の集会所で開かれた発足式。いわき中央警察署長のあいさつに続いて「好間町パトロール富岡隊」の藤井和彦隊長は「共に住むものとして一緒に好間を守っていきましょう」と話した
  • 活動へのエールを送るいわき中央警察署音楽隊(左上)。緊張気味だった富岡町民から笑顔があふれた
  • パトロール出発を前に、夜光ベストと帽子、腕章を身に着ける
  • 地図を手に近隣を歩いて回る。メッセージの入ったポケットティッシュを配り、活動の周知を図った。パトロール隊の西山のり子さんは長引く避難生活に「遠くの親戚より近くの他人。積極的に好間町の人と手をつないでいきたい」と意気込んだ
  • 活動中には会話も生まれる。筒井セツ子さん(左)は掛かり付けの薬局を訪問。「たくさん支えてもらったからね。好間町の人に何かしらの恩返しがしたいと思っていました」とにっこり
  • 好間町の仮設住宅に明かりがともる。今後5年間は富岡町に帰還できないとする同町の方針の中、富岡町民は避難先の人たちと共に生きる一歩を踏み出している(3日、福島県いわき市)=写真 山本博文