仙台唯一ノリ養殖業者が再起

 仙台市宮城野区で父親の代からノリ養殖業を営んでいた秋葉吉夫さん。津波で自宅や作業場、養殖資材など全てを失った。市内の同業者は、震災を機に引退したり小型漁船の漁に転向したりするなどし、仙台市でただ1人のノリ養殖業となった。近隣地域の仲間4人と共同経営のグループを立ち上げ、2年ぶりに養殖を再開した。 (19日 15:02)

早朝の海で養殖用のいかだを準備する(10月26日、仙台市沖)

  • 震災後、養殖資材の調達は遅れが続いた。がれきの中から集めたいかりも再利用した(9月19日、宮城県多賀城市)
  • 仲間とともに養殖用のいかだを設置する秋葉さん。2年ぶりの海での作業に笑みがこぼれる(10月26日、仙台市沖)
  • 種付けして海に浮かべられた養殖網(10月26日、写真左)。1カ月ほどで黒々としたノリに成長する(12月13日)=仙台市沖
  • 夜明け前、伊達政宗の命によって造られた貞山運河を抜けて仙台港沖の漁場へと向かう。石油コンビナートの明かりが船を照らす(12月13日、宮城県多賀城市)
  • 網を引き揚げてノリを収穫する秋葉さん。猛暑の影響で秋口に海水温が下がらず、予定より作業は遅れたが、「出来はまずまず」(12月13日、仙台市沖)
  • コンテナヤードや石油タンクが並ぶ仙台港の沖は、ノリやワカメの養殖が盛んな海でもある(12月13日、仙台市沖)
  • 港に戻った船に満載されたノリは、ポンプでくみ上げられて加工場に直行する。この日は約7万枚分のノリが収穫された(12月13日、宮城県七ケ浜町)
  • 行政からの支援を受けて造られた加工場には真新しい機械が並ぶ。ノリの洗浄や異物除去の工程(写真左)から始まり、成型されて焼き上げられる(12月13日、宮城県七ケ浜町)
  • 出来上がったノリは「みちのく寒流のり」というブランドで出荷される。宮城県のノリ養殖は今季、震災前の8割ほどの復旧を目指している。「今年2月から事業計画を立て始め、どうにかここまでこぎ着けた」と秋葉さん。春を迎えるまで、寒風吹く海上での作業が続く(12月13日、宮城県七ケ浜町)=写真 佐光恭明

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