知恵比べの水面 フライフィッシング

羽根を巻き付けるだけで、釣り針が魚を誘惑する虫に化ける。水面(みなも)で繰り広げられるフライ(毛針)を介した人と魚の知恵比べ。フライフィッシングは豊かな芸術性と精神性を備えた深遠なスポーツだ。 (27日 20:23)

夕暮れの西別川。川霧が立ちこめる清流で釣り人が黙々とフライを投げる(北海道標茶町)=鈴木健撮影

  • 絶滅が危惧される水草「バイカモ」が川の流れを彩る(西別川)
  • 倒木の周りや流れの変わり目、水草がたなびく浅瀬など、餌を求める魚がいそうなスポットにフライを投げては返す(栃木・日光の湯川)
  • 羽根や獣毛を針に巻いたフライと呼ばれる疑似餌を使い、虫などを餌とするサケやマスを釣る。軽いものだと1グラムにも満たない毛針を水流に乗せ、本物の虫が流れるように演出する
  • 様々な材料や道具が所狭しと並ぶフライデザイナー・島崎憲司郎氏のスタジオ(群馬県桐生市)
  • 長年、川の生態系を観察してインスピレーションを得てきた島崎さんの作品。片方の羽をあえて傾け、魚にとって狙い目の弱ったカゲロウを表現した
  • ネズミを模したフライ
  • 竹製の竿(さお)とリール。竿の多くは手元で割り箸ほど、穂先はつま楊枝(ようじ)よりも細い華奢(きゃしゃ)なつくりだ
  • 早朝の日光・丸沼。黎明(れいめい)期の明治時代からフライフィッシングが行われ、釣り好きの作家・開高健も足しげく通った(群馬県片品村)
  • 日本では北海道にしか生息しないサケ科のオショロコマ。旅先ではいつもと違う魚に出合える(標津町の忠類川)